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2013年2月 2日 (土)

ロケット技術はコピーできない

羅老号:「ロシアから購入したロケット打ち上げただけ」

 2011年11月9日、国会教育科学技術委員会で予算決算小委員会が開催された。韓国独自ロケットの開発が始まって3年目となる2012年度の予算について、教育科学技術部(省に相当)は増額を要求したが、これに対して複数の野党議員は逆に減額を求めた。韓国が開発を目指す独自ロケットは、1.5トンの人工衛星を打ち上げられる液体燃料ロケットで、目標期限は2012年。他国からロケットを借り受けずに衛星を打ち上げ、さらに月探査機まで打ち上げる独自の宇宙開発を実現するには、何としても成功させたい国家事業だった。

 問題となった予算は443億ウォン(現在のレートで約37億円、以下同じ)。教育科学技術部は当初、1150億ウォン(約97億円)の予算を要求していたが、企画財政部(省に相当)はすでに3分の1にまで削減していたのだ。ある議員はそこからさらに128億ウォン(約11億円)の削減を主張し「(羅老号は)結果的に失敗した。成功した後で改めて検討すべきだ」と述べた。また別の議員も「事業の終了が2021年なら、あえて急ぐ必要はない。(羅老号が)成功するまでは(予算を)保留し、成功した瞬間に10倍にドンと増やせばどうか」などと発言した。羅老号の度重なる失敗の責任を追及する意味で「懲罰的な削減」を主張したのだ。

 これに対し、教育科学技術部の関係者は「ここからさらに予算を削減するとか、あるいは執行を遅らせるのなら、この事業は中断した方がいい」と反論した。それでも反対する議員の間からは「この予算でできるのならやればいいし、できないのならやめておけ」といった声が出た。議員らは地方の政策を審議するのと同じような感覚だったようだ。宇宙開発先進国と北朝鮮に挟まれた韓国にとって、宇宙開発は生存を左右しかねない重大な国家戦略だ、という切実な思いは全く感じられなかった。しかも独自ロケットの開発事業は2012年と13年の2年間、当初予算に比べ926億ウォン(約78億円)も削減された状態で進められていた。このままでは21年の独自ロケット打ち上げという目標はほぼ不可能だ。

 このように韓国独自ロケットの開発予算に対しては国会で厳しくやり玉に挙がったが、韓国にとって一方的に不利な羅老号打ち上げ事業、具体的には韓ロ宇宙技術保護協定など三つの協定や協約については、国会は一言の文句も言わず認めた。その結果、韓国はロシアから1段目ロケットの完成品を購入しただけで、エンジンなど本当にほしい技術は一切学べない契約を結んだ。当時、国会での批准に加わったある議員は「あのときは議員の誰もが技術を学べると考えていた。単に2億ドル(約186億円)払ってロケットを購入するだけとは誰も考えていなかった」と語る。
 このような結果を招いた原因は、宇宙開発への関心が低く、一貫した姿勢を持ち得なかった歴代の政府にあった。例えば金大中(キム・デジュン)政権は北朝鮮によるテポドンミサイル発射に驚き、当初は2010年を目標としていた独自の人工衛星打ち上げ計画を強引に5年も前倒しした。このようにいびつな形でスタートした羅老号プロジェクトは、10年近く続いてきた国産の液体ロケット開発を途絶えさせてしまった。大統領や閣僚といった政府高官も宇宙関連のイベントに何度か顔を出したものの、宇宙開発の長期的なビジョンや戦略には関心がなかった。その端的な例として現在、政府の中に「宇宙」という言葉が入った名称の部署は教育科学技術部の「宇宙技術課」しかない。これは国の宇宙政策の実務を担当しているのが1人の課長だけということを意味する。しかもこの課長を含む担当者も1年以内で交替する。航空宇宙研究院の関係者は「宇宙開発プロジェクトについて必死で説明しても、数日後にはその担当者がいなくなっていることが何度もあった」と明かす。

 予算の優先順位でも宇宙関連は常に後回しだ。宇宙政策を担当するある政府関係者は昨年の大統領選挙期間中に企画財政部の幹部に会い、2013年には韓国独自ロケット開発事業にもっと多くの予算を配分するよう要請した。ところがこの幹部は「話にならない」とした上で「与野党の候補はいずれも福祉政策の拡大を公約として掲げているため、来年はそれ以外の予算を今年と同じ水準に維持することさえ難しい」と言い放った。「当初の計画の70%しか配分されていない」と反論しても「それなりの理由があるからではないのか」と逆に罵倒され、何の成果もないまま帰ったという。

 また航空宇宙研究院(航宇研)など宇宙開発を後押しする研究機関なども「独自ロケットの開発に対する信念が足りない」との批判を受けている。2002年まで国産ロケット「KSR-3」の開発を進めていた航宇研は、後にロシアから液体燃料ロケットを購入することを決め、研究を中断した。ロケット開発の日程を無条件で5年前倒しするよう求める政府からの要求に応えるため、海外の技術を輸入する道を選んだわけだ。当時、航宇研にいた複数の研究者は「独自開発を放棄すべきではない」として反対した。ある研究者は「海外の技術を輸入できると考えるのはあまりに単純すぎる発想だ。たとえ他国と協力する場合でも、独自のロケット開発は続けねばならない」と主張したが、そういった声は黙殺され、この研究者は研究院を去った。その後、政府は羅老号の開発に着手する一方、1段目ロケットについては「韓露共同開発」という表現を使った。しかし実際はロシアから完成品を持ち込んだだけで、そのロケットの部品を目にすることさえ許されなかった。このような実情が徐々に知られるようになると、航宇研が発表する資料から「共同開発」という言葉はいつしかなくなっていた。
(Yahoo!ニュース-朝鮮日報2月2日(土)11時49分)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130202-00000483-chosun-kr

>韓国はロシアから1段目ロケットの完成品を購入しただけで、エンジンなど本当にほしい技術は一切学べない契約を結んだ。

>政府は羅老号の開発に着手する一方、1段目ロケットについては「韓露共同開発」という表現を使った。
>しかし実際はロシアから完成品を持ち込んだだけで、そのロケットの部品を目にすることさえ許されなかった。

朝鮮日報の別の記事には、「独自開発を続けていれば、今ごろは羅老号の1段目ロケットには及ばなくても、北朝鮮の『銀河3号』レベル以上の液体燃料ロケットは作れていたはず」という意見も載っていました。本当にそう思っているならば、それはかなり楽観的な意見だと思います。

ロケットエンジン技術は、どの国にとっても国家の最高機密であるだけに、家電の技術をコピーするように簡単に手に入るものではありません。宇宙ロケットは、国家が莫大な資金と時間を投資した最先端技術の結晶であり、現在、日本を含むわずかな国しかその技術を持っていません。

「いかなる国も、ロケットエンジン技術は教えてくれない」と韓国の関係者は嘆きますが、ロケットエンジン技術は核ミサイル兵器に転用できるものでもあるため、技術の核心部分はたとえ同盟国であっても開示することはできないという厳しい現実があります。

また、個々の技術開発も簡単ではありません。
日本においても、小さな部品が町工場で地道に開発されたものも多く、また、数多くの失敗を繰り返したうえで技術力の向上が図られてきたのです。

韓国は、車や家電分野で日本の技術に追いつき追い抜いたかのように思われています。確かに、ITを駆使した技術はある意味簡単にコピーすることができるため、アナログ時代に比べ短期間で技術を手に入れることが可能だったでしょう。

しかし、日本の小惑星探査機「はやぶさ」に見られるような独創性、創造性は日本独自のもので簡単に真似ができるものではありません。「はやぶさ」はITの塊であると同時に、非常にアナログ的な技術も持ち合わせています。これは簡単にはコピーできないでしょう。

今後、韓国が本気で自国製ロケット開発を目指すのであれば、まずは一から自分たちの力で苦しみぬいて独自技術開発を行う覚悟が必要ではないでしょうか。
「技術はお金で買える」「コピーすればよい」という考えはロケットに関しては通用しないということです。

Naro

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