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2012年11月25日 (日)

日韓通貨スワップ、再拡充の可能性も

財政・金融分野で協調維持=通貨協定、再拡充も―日韓財務対話

日本と韓国両国の財政当局による「日韓財務対話」が24日、ソウル近郊で開かれた。次官級の実務者協議に続き、城島光力財務相と韓国の朴宰完企画財政相が会談。欧州財務危機など下振れリスクを抱える世界経済の動向を注視し、両国がマクロ経済政策など財政・金融分野で協調を維持していくことを確認した。
 終了後に発表した声明では、10月末で終了した日韓通貨交換(スワップ)協定の拡充措置が「地域の金融市場の安定確保に貢献」したとの認識で一致。今後、金融危機などに直面すれば「適切に協力する」として、再拡充に含みを残した。 
(Yahoo!ニュース-時事通信11月24日(土)20時8分)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121124-00000110-jij-pol

直近に読んだニュースで、これほど腹の立つニュースはありません。先月末の日韓スワップ協定の終了に向けて、国民の間からどれだけ反対意見が沸き起こったのか。それを政府は無視しようというのでしょうか。私もスワップ協定延長中止が確定するまでに、政府に何度も「延長反対」の意見を送りました。

結局、韓国側の「日本とのスワップ協定など必要ない」という態度が続き、韓国政府から正式な延長要請が無かったため自然終了となりました。
民主党政府が『国民の反発の声が大きいから延長しない』と積極的に決断したわけではありません。韓国側から要請があれば延長する気満々だったのです。そのため、何となくすっきりしない嫌な気分が残りました。

韓国を助けたくてたまらない民主党政府は、国民の反発が大きいので10月の延長はできそうもないが、いずれ再開しようと考えていたはずです。その背景には、韓国側のメンツに配慮した側面があったに違いありません。

経済状況が悪化してきた韓国にとって、本当は日韓スワップ協定は延長してもらいたくてたまらなかったはずです。
しかし、韓国が日本に頭を下げてお願いするなどメンツにかけてもあり得ません。そこで、民主党政府に依頼し、日本側から延長しないと通告するのだけは避けてもらったということでしょう。
その時に、頃合を見計らってスワップ協定を再開する話も両政府間でついていたとみています。今回の日韓財務対話では、そういう流れでスワップ協定拡充措置への含みを残したのではないでしょうか。

しかし、崩壊寸前の民主党政府と、このような重要な問題を話し合うというのもタイミング的に奇妙な話です。
まさか、また民潭が民主党の選挙協力をすることへの見返りなんてことは無いですよね。あちらは大統領選、こちらは衆議院選と両国とも選挙直前というのもいろいろ妄想が膨らみます。妄想であれば良いのですが・・・

ところで、スワップがらみで韓国経済の話を少し。
少し前の記事ですが、今なら読めると思うので興味のある方は読んでみて下さい。

韓国ウォン急落シナリオの現実味
(ロイター外国為替フォーラム2012年 11月 14日 16:15)
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE8AD01N20121114?sp=true

村田雅志氏(ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト)のコラムですが、現在失速気味の韓国経済について書かれています。
この記事によると、まず最近のウォン高により、輸出企業の6割弱でウォン高による被害が発生しているそうです。輸出採算性が悪化しますから当然ですが、自国通貨の価値が上がるということは悪いことばかりではないはずです。しかし、ウォンという通貨はそれほど単純に考えられないようです。記事を簡単にまとめてみますね。

<ウォン高の背景>
・韓国国債の格上げ(韓国の外貨及び自国通貨建て長期債務の格付けが日本、台湾、中国と同水準まで上がった)により、先進国を中心に韓国への資本流入が拡大した。
・韓国中銀が利下げに対して慎重な姿勢を続けている。
・日米をはじめ先進国は当面、超低金利が続く見通し。その中で、格付けが比較的高く、利下げペースが緩やかな韓国は魅力的な投資先の一つである。

<ウォンの脆弱性>
・韓国の対外債務に占める短期債務の比率が高い。
外貨借り入れの主体は民間銀行で、外貨建て預貸率は300%超と中国(約200%)や日本(約100%)に比べ高い。市場のリスク回避姿勢が強まり韓国の対外短期債務が急速に引き上げられると韓国の民間銀行はウォン売りによって外貨を調達する必要性が高まる。
しかし、現在、韓国中銀とFRBが締結したドルスワップ協定は失効中。日韓スワップ協定も先月末に拡充措置が終了し限度額が700億ドルから130億ドルに縮小している。対外短期債務の回収ペースが高まった場合、スワップ協定による米ドル調達ができなくなり流動性危機を抑えることができなくなる可能性がある。

・韓国の外貨準備の多くが流動性の低い証券で運用されている。
通常、外貨準備は緊急時に備えて米国債といった流動性が高いもので運用されるが、韓国の場合は、政府機関債、社債、資産担保証券(ABS)、株式といった流動性の低い資産が外貨準備の過半を占めている。
外貨準備高だけ見れば世界第7位だが、流動性危機が生じた際に転用できる外貨準備はせいぜい4割程度である。

大体こんなことが書いてあります。どこの国の通貨でも、極端な価格上昇や下落は困りますが、ウォンの場合はその上下動のバランスを取るのが構造的に難しいみたいですね。韓国はウォン高でもウォン安でも困るのです。

韓国は日本とは比べ物にならないくらい輸出産業に依存していますから、ウォン高だと輸出競争力が落ち大変なことに なります。逆にウォン安だと外貨建ての借金が際限なく増えるわけで、どっちに転んでも良いことはありません。

以前から思っていることなのですが、韓国を助けるためにスワップ協定をやれだの何だの圧力をかけているのは、親韓派の国会議員というよりは米国の意向が強く働いているのではないでしょうか。韓国を助けて最終的に得をするのは米国でしょう。
対中国、北朝鮮政策として韓国を取り込んでおきたいですし、米韓FTAでおいしい思いをするのも米国ですから。
米国が竹島問題について日本寄りの発言を決してしないのもそういった背景があるのだと思います。

まあ、あまりこういうことを書くと陰謀論者(あらゆる事件がCIAの陰謀に思えてくる)のようになってしまうので注意しなければなりませんが、日本政府が昔から事あるごとに韓国を助けてきた背景には、国民には知らされていない秘密があるのかもしれませんよ。

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