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2012年8月25日 (土)

日米から離れ中国に寄り添う韓国

韓国・李大統領、中国と書簡交換 両国の緊密ぶり強調

韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は24日、中国との国交樹立からまる20年となるのを祝し、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席と書簡を交わした。韓国大統領府が明らかにした。野田佳彦首相からの親書を返送した直後だけに、ともにぎくしゃくする日本との関係とは対照的だ。
 大統領府によると、李大統領は書簡で「両国は20年という短い期間で、世界でもまれな驚異的な友好協力関係をつくった」と評価し、今年交渉が始まったFTA(自由貿易協定)の重要性を訴えた。一方、胡主席は「交流と協力を拡大・強化し、中韓の戦略的関係を深めたい」とした。
 朝鮮戦争(1950~53年)で中国が北朝鮮を支援したこともあり、韓国が中国と国交を結んだのは冷戦後、盧泰愚(ノ・テウ)政権下の1992年。だが、わずか20年で経済を軸に関係は急速に深まった。(以下略)
(朝日新聞デジタル2012年8月24日19時9分)

http://www.asahi.com/international/update/0824/TKY201208240426.html

李明博大統領は日本との関係が急速に悪化したことで相当焦っているのではないでしょうか。これに関連して韓国のメディアからも次のような記事が出ています。

韓中国交20年:「次の50年は中国と共に」

韓国と中国の国交正常化から24日で20周年を迎えた。成人式を迎えた両国関係は数字の上では飛躍的に発展している。国交樹立当時に年13万人だった両国間の人的往来は、昨年には640万人を超え、貿易規模も64億ドルから2206億ドルへと34倍に増加した。しかし、政治・外交分野では状況が異なる。北朝鮮問題をめぐる立場の差が埋まらず、脱北者の強制送還、中国漁船による西海(黄海)での違法操業、「東北工程(高句麗・渤海の歴史を中国の歴史に編入しようとする企図)」に代表される歴史歪曲(わいきょく)など対立要素が山積みだ。本紙は韓中両国の専門家へのシリーズインタビューを通じ、国交正常化20年目を迎えた韓中関係の現状と未来像を探ることにした。
 「過去の50年は韓国が米国のおかげで発展してきたが、これからの50年は中国と共に歩まなければならない。今は中国を知り、中国を活用することが重要だ。究極的には韓中が共に豊かになる『共進化政策』を取るべきだ」
 延世大の文正仁(ムン・ジョンイン)教授は、韓中国交正常化20周年に際し、本紙のインタビューに応じ「中国と共にある韓国」を強調した。文教授は「韓国の名門大学とされる延世大に中国研究所が独立組織としては存在しない。5000万人の人口で13億人の中国を相手にするには、多くの中国専門家を育成する必要がある」と述べた。(以下略)
(Yahoo!ニュース-朝鮮日報8月24日(金)14時1分)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120824-00001019-chosun-kr

結局、韓国は昔の宗主国様の中国の影響下に入るのでしょう。いずれは中国主導の下で南北朝鮮が統一すると思います。それが朝鮮民族の安全保障上、精神上、最も安定する形なのだと思います。

韓国と米国の同盟関係は、そもそも北朝鮮の脅威から韓国を守るために存在しているので、中国をけん制するというのはあくまで間接的なものです。2016年に在韓米軍の陸上兵力が撤退しますが、アメリカも軍事費を段階的に削減するため、東アジアの前線を日本やグアムへ後退させていく予定です。もうアメリカはお金も無いし、どんどん内向きになっているのです。

韓国にとっては在韓米軍の兵力が削減されるのも不安ですが、竹島問題でアメリカが中立の立場をとっているのが不満でしょう。もうアメリカを当てにすることはできないし、日本とは決定的に関係が悪化したことで、頼れる国が中国だけになってしまったのだと思います。それ故『過去の50年は韓国が米国のおかげで発展してきたが、これからの50年は中国と共に歩まなければならない』と強調してみせたのでしょう。

よく日本では韓国のことを『同じ価値観を共有する国』と表現しますが、それは経済的な側面が主で、文化的精神的には全く異なる価値観を持つ国だと思います。

中国も韓国も儒教の影響が大きいのかもしれませんが、国と国との関係ではお互いを相対化することができません。彼らの価値観では、対等な関係などなく、主従の関係だけしか存在しないのではないかとさえ思える振る舞いが目立ちます。

今回の李明博大統領による竹島上陸や、常軌を逸した天皇陛下への謝罪要求に見られるように、中国、韓国がしばしば安全保障上、一方的に信頼関係を破壊するような行動をとることは日本が不信感を募らせる原因になっています。こういう彼らの価値観は日本とは違うものです。

韓国は、盧武鉉大統領時代、北東アジアのバランサーの役目を果たすと言っていました。周辺諸国と案件ごとに選択的協力関係を築くという基本方針のことですが、言い方を変えれば、韓国という国は、日本、アメリカ、中国のいずれかの国と仲良くしていかなければ国が成り立っていかないということです。
今後、日本は中国に傾く韓国の情勢を見極めつつ、安全保障政策を考える必要があります。

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