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2012年2月12日 (日)

沖縄海兵隊移転について

韓国移転を望む在日米軍、韓国は喜憂こもごも

沖縄米軍移設計画が取りざたされているなか、一部を韓国に移転するとの情報が報じられた。韓国政府は米国と関連議題について協議したことを否定したが、メディアは米国の新軍事戦略はアジアの盟友を安心させるどころか、むしろ地域情勢をより混乱させると報じた。
 7日付の朝鮮日報によると、米国は1万8000人の在沖縄海兵隊のうち8000人をグアムに移転させる計画だったが、新計画では、グアムに移転させる人数を4700人前後に抑え、残りの3300人は暫定的にそのほかの海外基地にローテンションで駐留させる決定をした。
 日本政府の関係筋によれば、米政府は3300人のうち1500人を山口県の岩国基地に移転させると同時に、在韓米軍基地への移転も考慮している。韓国内には海軍地上部隊の大規模施設がないため、陸・空軍基地を使用する可能性があるという。
 朝鮮日報はソウル外交筋の話として、米国は早急に一部海兵隊員を韓国に移転させるとしていると伝えた。このところ、海兵隊が韓国にローテンション駐留する可能性が高まっている。韓国高官は「海兵隊がローテンション駐留すれば、北朝鮮問題をめぐりより多くの選択肢が出てくる」と話す。
(Yahoo!ニュース-サーチナ2月11日(土)14時56分)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120211-00000012-scn-cn

沖縄米軍移設計画は日本だけではなく、韓国、オーストラリア、フィリピンなど多くの国を巻き込んでいるようです。その背景として、表向き普天間基地を辺野古へ移転することが事実上困難になったことが挙げられますが、実は米国の国防戦略そのものが根本的に変わってしまったことにあるのではないかと思われます。

しかし、政府もマスコミもそのようには言いません。先に発表された「在日米軍再編見直しに関する基本方針」について、大手マスコミは辺野古移転が困難になったことにより普天間が固定化するという論調です。本当にそうなのでしょうか。物事は色々な見方をした方が良いので別の視点から考えてみました。

2006年の日米合意(再編実施のためのロードマップ)では、「1)普天間基地を辺野古へ移転した後、2)米海兵隊8000人をグアムに移す。その後、3)嘉手納以南の米軍基地6施設を返還する、という3つの措置をパッケージで実行する」となっています。

そもそも、「2)米海兵隊8000人をグアムに移す」の大前提となる沖縄海兵隊の人数の根拠は何なのでしょうか。
政府やマスコミが言っているのは1万8000人という数字です。これは民主党政府が閣議決定した答弁書で「1万8000人」の根拠について、「06年5月の日米合意に至る協議の中で米側から説明を受けた」と説明しているからです。

そのため、1万8000人が正しい人数だと常に報道されているわけですが、米国自身が正式にこれを認めているわけではありません。もちろん、こうした兵力に関する数字は最高機密ですから明確にできない事情はあると思います。

1万8000人という数字は、現行計画でグアムに移転する「約8000人」に、政府が移転後に残るとしている「定数1万人」を単純に足した数字ではないか。実は、在日海兵隊員全体から沖縄以外の日本本土の海兵隊員を引き算すると、沖縄駐留海兵隊員の実数は約1万2000人になる。それが本当の人数ではないかという指摘もあります。
1万8000人と1万2000人では6000人も違いますね。どちらが正しいかによって沖縄の状況が変わってきます。

まだ正式な移転人数は不明ですが、8日に米政府から日本政府へ非公式に伝えられている移転案では8000人のうちグアムに4700人を先行移転させるほか、ハワイに1000人、米本土に800人移転とされ、残りはフィリピン、オーストラリア、岩国、韓国等へローテーションさせるのだとか。中でもオーストラリアのダーウィンについては、オバマ大統領が来年半ばまでに海兵隊を最大250人駐留させ、将来的には2500人にまで拡大すると発表しています。

何か色々な数字が飛び交ってごちゃごちゃしていますが、仮に沖縄駐留海兵隊員の実数が1万2000人だとして、そこから8000人引くと残り4000人です。さらに将来オーストラリアやフィリピン等に分散されるとしたら沖縄駐留海兵隊の数は激減することになります。これだけ減れば、沖縄の負担、普天間の危険は事実上無くなると考えて良いでしょう。これだけ減らしても良いとすれば、それは米国の戦略が変わったことを意味します。

オバマ大統領の発表した新国防戦略で強調したのは、アジア地域での米軍のプレゼンスを高めることと、サイバー戦争と、無人偵察機への投資を強化することの3点です。ここでいうアジア地域はどこと特定されていませんが、恐らく北東アジアよりも中国の海洋進出をけん制する狙いがあり南西諸島防衛に重点が移っていると思われます。

巨額の財政赤字に苦しむ米国は、軍事費の大幅削減を迫られています。その上、高度化した中国の軍事力に対抗するため沖縄に多くの兵力を置くのはあまりにも危険すぎると考えたのではないでしょうか。
沖縄の持つ軍事上の地の利を犠牲にしてでも兵力削減を決断せざるを得なかったということでしょう。そこで登場したのが「ジョイント・エア・シー・バトル構想」なんですね。

先日の予算委員会で小池百合子元防衛相が田中防衛相に、「エア・シーバトルの戦略目標は何か」と質問していました。田中防衛相は「理解していない」と防衛無知を露呈していましたが…
これは、軍備の近代化を進め、潜水艦や弾道ミサイルで米空母部隊の行動を制約する「接近阻止能力」を強化している中国軍に対処することを念頭に米国が構築を進めている空軍と海軍の統合戦闘構想のことです。
具体的には、中国からミサイルなどで攻撃を受けたら、米軍は一旦その射程外まで撤退し、体勢を立て直して、海空両軍で反撃するのだそうです。

何かすごく難しいことを言ってるな~と思っていたのですが、実はこれは沖縄とものすごく関係していたということです。中国はサイバー戦争が核戦争より戦略的に效果的だとの判断ですでに準備作業に突入したようですし、そういう意味でも今後は海兵隊の攻撃能力に重点を置く戦略では無くなっていくわけです。

この構想だと、日本が攻撃を受けても米国は無人攻撃機などで「遠くから」支援するだけになるかもしれません。端的に言うと「日本の防衛はある程度日本で考えろ」ということなんでしょう。ここ数年の間にどんどん状況は変わっていってしまったのですね。

それなのに、日本政府はあまり真剣に国防を考えているとは思えません。相変わらずアメリカが日本を守ってくれると思っているのでしょうか。
沖縄の方たちは米軍が抜けた後に自衛隊が防衛するかもしれないという事態になったらどのように考えるのでしょうか。このままだとそうならざるを得ないと思うのですが・・・

左翼の方々に決定的に欠けているのは沖縄をどうやって防衛するのかという視点です。仮想敵国である中国とは「外交力」や「話し合い」で解決すると思っているようですが、米軍が去った後、日本人である自衛隊が沖縄を守ることさえ否定しようとするのでしょうか。その疑問に明確に答えていないのが不思議です。
普天間だ辺野古だと騒いでいる間に、米軍自体がいなくなるという事態も考えられる状況になってきたのかもしれません。

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