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2011年8月 7日 (日)

イメージ戦略を誤った韓国

韓流ドラマブームは止まらない?  日韓メディアなど共同でドラマ制作ファンド設立

 映像制作会社のアジア・コンテンツ・センター(ACC)は7月28日、日本のメディア関連企業と韓国政府や企業などが共同出資し、ドラマ制作を支援する「日韓共同ドラマファンド」を設立すると発表した。
 日本からはACCのほか、ポニーキャニオン、TBS、TCエンタテインメントが参加。韓国側は東方神起や少女時代が所属する音楽会社SMエンタテインメントなど計8社が参加する予定。
 ファンドは、韓国政府基金KVICからも約50%の出資金の支援を受け、総額23億5000万円(305億ウォン)となる。SMエンタテインメントなどの韓国企業4社が、約4分の1を出資している。
 今後、同ファンドは3年間で15~16シリーズのドラマを制作することを目指し、DVD販売やイベントなど関連事業も展開する予定。ドラマの内容やキャストは現時点では未定ではあるものの、舞台を日本にすることや、日本で人気の若手韓流スターのキャスティングも検討しているという。韓流ドラマの制作に日本側も企画段階から関わることにより、日本の視聴者のニーズにこたえる作品を制作するとみられる。 
 一方、最近では俳優の高岡蒼甫さん(29)が、フジテレビでの韓国ドラマの多さに対して苦言を呈したことが騒動となった。これに対し、TBS系列で生放送されているバラエティ番組「アッコにおまかせ! 」の7月31日の放映では、各局の1ヵ月の韓流ドラマ放送時間を検証。その結果、フジが40時間、TBSは20時間、TV東京では12時間、NHKが4時間であることが分かった。
 さまざまな問題もある中、スタートした日韓共同ファンド。日韓共同で生まれるドラマがどのような効果を生むのか、また、日本のテレビ局の韓流ドラマブームは今後も続くのか、多方面で注目が集まりそうだ。
(Yahoo!ニュースMONEYzine8月6日(土)10時40分)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110806-00000000-sh_mon-bus_all

私は韓国のドラマを見たことがありませんし、恐らく今後も見ることは無いのですが、あまりにこの問題がネットを中心に話題になっているので少し考えてみました。
私の考えとしては、一言でいえば『韓国はやり方がへただなぁ』ということです。
何がへたかというと、日本に対するパブリック・ディプロマシーの展開の仕方です。

パブリック・ディプロマシーとは、国際社会の中で自国の存在感を高め、自国のイメージを向上させ、自国についての理解を深めるために、相手国の政府ではなく、相手国の国民に働きかけていく外交活動です。(注:1
自国のイメージや存在感の向上と理解を深めてもらう活動と言った方がわかりやすいかもしれません。

韓国は日本に対してだけなのかどうかはわかりませんが、少なくとも日本におけるこうした活動は『やり過ぎ』『押しつけがましい』といった感じです。パブリック・ディプロマシーに関しては、情報量の多さが正しいとは限りません。

韓国の戦略に決定的に欠けているのは受け手側(この場合は日本国民)にいかに受容されるかといった視点です。
パブリック・ディプロマシーで最も重要なのは双方向性なのです。送り手側(この場合は韓国)が「これでもか、これでもか」と一方的に働きかけても効果はありません。まず、受け手側(日本国民)を理解するところから始まり、徐々に送り手側(韓国)を認識してもらわなければ効果がありません。送り手には魅力的と思えるものでも、手法やタイミングを誤れば受け手には効果が無いどころか、現在日本で起こっている現象のようにマイナスの作用しかもたらしません。

そもそも、パブリック・ディプロマシーは外交戦略の中心を担うものではなく、政府が国として正式に行う外交活動を補完するものです。両者が車の両輪のように連携しながら行われてこそ大きな効果が生まれるというものです。

ところが、韓国は表面的には日本と友好関係にある国ですが、現実には、日本の領土である竹島を不法占拠していたり、国民に対して未だに反日教育を行っていたり、日本の文化流入に制限を加えていたりと、およそ友好関係とはいえない側面を持っています。こうした外交上の問題があるにもかかわらず、イメージ戦略の部分だけ切り離して韓国を好きになってもらおうとすることに無理があるのではないでしょうか。

韓国のことを少し批判しただけでテレビ局に抗議が殺到し、コメンテーターが謝罪したり、番組を降板させられたり、事務所を辞めさせられたりといった状況は異様としか言いようがありません。こういうことを繰り返すことが日本人にとって韓国へのイメージを悪くすることだと気がつかないのでしょうか。もしも、それが韓国の国家戦略として正しいと思っているのだとしたら大きな間違いです。

恐らく、韓国は間違った手法をとっていることに気がついていないのでしょう。韓国の文化では「良いと信じたことを相手に押し付けるのは悪いことではない」ようです。

以前友人から聞いた話なのですが、友人が韓国旅行をした際、キムチを買おうとある店に入ったそうです。すると、その店の両隣のキムチ屋のおばさん二人が勝手に友人の入った店までやってきて「うちのキムチの方がこの店よりおいしい!」だの「何言ってるんだ。一番おいしいのはうちだ!」だの言い始め、友人の入った店のおばさんも一緒になり三人でワーワー言って、お客(友人)の取り合いを始めたそうです。友人はあっけにとられて見ていたそうですが、結局「今入った店のキムチを買う」と言ったところ、両隣のおばさんは別に怒りもせず引き下がったそうです。

こういうのが韓国の文化なんでしょうね。とにかく自分が良いと思ったことは相手の気持など考えずにワーワー主張する。人の店まで勝手にやってきてお客を取り合うなんて日本なら到底考えられないのですが、『良いものを教えてあげて何が悪い』という感じなのではないでしょうか。彼らにしてみれば日本の文化は他人行儀で水臭いという感覚なのかもしれません。
しかし、パブリック・ディプロマシーを展開していくうえでこうした行動はルールを外れています。その区別が韓国にはできていないのでしょう。

そうした韓国と比べると中国ははるかにうまくやっており実績も上げています。代表的なものは『パンダ外交』ですね。もちろん、パンダが嫌いな日本人もいるでしょうし、レンタル料がものすごくかかっていることに批判的な方もいるでしょう。しかし、動物を利用したところはうまいと思いますし、韓流ドラマと違ってテレビで四六時中映像が流れているものでもありませんので抵抗感はほとんど無いと思います。

また、中国はパンダの他に『中国語の普及』を国家政策としており、『孔子学院』という中国語学校を世界中に開設して中国語と中国文化を学んでもらっています。地道な活動ですが、言語で世界を征服しようとしているのですから韓国とはスケールが違いますね。

「何かを好きになる」という気持ちは押し付けられるのではなく、「気がついたら好きになっていた」というのが自然だと思います。日本の「ジャパン・クール」は日本人が他国に押し付けたものではありませんが、外国の方から「日本のこんなところが素敵!」と指摘されたものです。

アニメやマンガをはじめとして、最近では東京ガールズコレクションに代表されるようなガールズファッションがなぜ海外から注目されるのかを考えてみると興味深いですね。これらには「かっこいい」とか「かわいい」といった人類共通の感覚があって、それがインターネットなどで自然発生的に広がったのでしょう。もともと政府が正式の外交戦略としてかかわったものではないところが注目すべき点です。

最近は国の存在感やイメージをめぐる国家間の競争が激しくなったこともあり日本政府も正式にかかわるようになってきましたが、もともと日本は国民性もあってこうしたイメージ戦略は消極的でした。しかし、韓国のやり過ぎな面を見ていると、日本の奥ゆかしさや謙虚さは決して悪くは無いと思います。「国の好感度調査」で日本が常に上位に入っているのがその証拠ですね。
韓流に関わる方たちは戦略を考え直した方が良いと思いますよ。

注:1『パブリック・ディプロマシー「世論の時代」の外交戦略』
   金子将史、北野 充(編著)PHP研究所

~参考エントリ~
「今年最後の本」
http://coolminori.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_42cb.html

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