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2011年8月31日 (水)

短命首相を生まない方法

「何人目の首相? 知りません」=野田新代表選出で米報道官

 【ワシントン時事】「知らないわ。何人目の首相になるの」。米国務省で29日に行われたヌーランド報道官(女性)の定例記者会見で、民主党の新代表に選ばれた野田佳彦氏はこの数年間で何人目の日本の首相になるのか質問され、報道官が苦笑混じりにこう問い返す一幕があった。
 ヌーランド氏は、野田氏の新代表選出のコメントを求められ「日本政府や次期首相と幅広い課題について緊密な連携を続けていくことを期待している」と回答。これに対し、米国の記者が「それは(近年)何人目の首相だ」と突っ込みを入れた。 
(Yahoo!ニュース-時事通信8月30日(火)12時43分)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110830-00000041-jij-int

  日本人でもあきれ返っているのに、米報道官が苦笑するのは無理もないと思います。
これだけ短命な首相が続くと、日本の政治制度自体に問題があるのではないかとも思うのですが、単に制度の問題だけではないでしょう。他に何が問題なのでしょうか

◇党首を選ぶ選挙戦の期間が短すぎる。
  これが一番問題かなと思います。与党第一党の党首は例外を除き通常は内閣総理大臣になるということ。その人物を選ぶ選挙戦が党内事情だけで決められてしまうことに問題があります。
  今回の民主党代表選のように、一般党員の参加が無く、国会議員だけでまともな論戦もないまま三日で国家の代表が決まってしまうとどういう問題が起こるのでしょうか。

  これでは、いわゆる身体検査がおこなわれないまま総理大臣が決まってしまうわけです。そうなると問題があればすべて総理大臣になった後で追及されます。法的に問題があればその時点でアウト。そうでなくても、それを跳ね返すだけの支持率が無ければそれまでです。

  その点、米大統領選は2年くらいかけて徹底的に候補者はチェックされますから、問題が出た候補者は次々に脱落していきます。こうして勝ち抜いてきた大統領は、少なくとも過去の問題で退任するということはあまりありません。
 また、長期にわたって論戦を重ねていくので、候補者の主義主張がよく理解できます。日本は短期決戦ですから、その場しのぎの主張も多く、総理大臣になって何をやりたいのかさっぱりわからない候補者が多すぎます。総理になるのが目的で、その後の展望が見えてこない、そんな人ばかりです。

◇総理大臣の任期と党首の任期にずれがあること。
 せっかく決まった党首(総理大臣)も、党首としての任期が来れば党首選を勝ち抜かなければなりません。4年なら4年、きっちり総理としての仕事をしたくても、党内事情で党首から引きづり降ろされる場合もあります。
 また、党の規約で2期以上党首を続けられないといった制限が加えられている場合もあります。こうした場合には、いくら人気のある総理大臣であっても党首選に出馬できず、一旦総理を辞任せざるを得ません。(党首を辞めても総理に留まるという方法もありますが)
総理大臣は常にそうした不安定な立場に立たされているわけです。

 その他にも『ねじれ問題にみられるように、解散のない参議院の権力が強すぎること』といった問題もありますが、これは憲法改正の必要があるので簡単には解決できません。
とりあえず、すぐにでもできるのは、
 『問題のある人物を党首に選ばないようにするため、党首選はある程度の時間をかけて行うことを義務付ける』
 『総理大臣に選ばれた者は、総理の任期中党首を続けられるよう党の規約を変える』
でしょうか。

 ただし、小泉さんのように現行制度下でも任期を全うできた総理もいましたので、日本の総理の権限というのは使いようによっては非常に強いものでもあります。その基盤になるのは何といっても国民からの支持率でしょう。

 今回の民主党代表選は、菅さんが「辞める」と宣言してからあれほど時間があったのですから、じっくり政策論争をする時間はありました。それを邪魔した菅さんの罪は重いですね。

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