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2011年3月22日 (火)

世界一の防波堤破壊

ジャンボ機250機分の波、世界一の防波堤破壊

 太平洋沿岸を襲った大津波は、世界有数の規模を誇る三陸海岸の防波堤を軒並み破壊した。
 早稲田大学の柴山知也教授(海岸工学)が19日午後、本社機で上空から視察し、岩手・釜石湾入り口の「世界最深」の防波堤を破壊した津波について、「時速1000キロ・メートルで飛行中のジャンボジェット250機分以上の運動量があった」と試算した。
 釜石湾の入り口に南北からせり出した防波堤は、全長約2キロ・メートル。地震前は海上に高さ約8メートル、厚さ約20メートルでそびえ、港湾を守っていた。しかし上空から見ると、北側の防波堤は約800メートルにわたり大きく崩落し、かろうじて残った部分が海面に虫食い状に残っていた。海面に出た部分には、残ったコンクリートブロックが様々な方を向いて崩れた姿をさらしていた。
 防波堤は、最深63メートルの海底に東京ドームの7倍に当たる700万立方メートルの巨大なコンクリート塊を沈め、その上部にコンクリート壁が構築され、2009年に完成したばかりだった。
 国土交通省によると、1896年(明治29年)の明治三陸地震(マグニチュード8・5)の揺れや津波に耐えられるように設計され、「世界最深」としてギネス記録に認定されていた。
 大船渡港(岩手県大船渡市)にある巨大な湾口防波堤(全長約750メートル、水深約40メートル)も完全に崩壊し、水没していた。柴山教授は、「地震で破損した箇所に高い破壊力の津波がぶつかり、一気に崩壊した可能性がある。予想をはるかに超える威力だ」と指摘した。
 防波堤内側の海岸沿いにある「最後の砦(とりで)」の防潮堤も多くがなぎ倒された。同県宮古市田老の高さ10メートルの巨大防潮堤(全長約2・5キロ)は、住民らから信頼感を込めて「万里の長城」と呼ばれていたが、津波はそれを乗り越え、集落をのみこみ大きな泥沼を作っていた。
 同県山田町の防潮堤も50~60メートルにわたり激しく倒壊し、灰色の泥をかぶった町には漁船や家々が、がれきと一緒に転がっていた。
 柴山教授は、「全国的に防災対策を作り直す必要がある」と唇をかんだ。(金子靖志)
(Yahoo!ニュース-読売新聞3月21日(月)3時7分)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110320-00000777-yom-sci

この記事を読むと、人間が作る構造物は自然の力の前では無力だと思い知らされます。しかし、再び今回のような被害を繰り返すわけにも参りません。それでは今後どうしたらよいのでしょうか。

素人の私が考えたのは次の二つです。
①今回破壊された防波堤以上の構造・規模のものを建設する。
②今回津波の被害にあった場所には基本的に住宅は建てず高台に移転する。
 漁業等、海岸近くで仕事をする方については高台への避難経路を整備する。
 防波堤は作るが、千年に一度の大津波は想定しない。

①はあくまで自然の力に対して人間が挑戦し続けるという姿勢です。
高さ8メートル、厚さ20メートルで崩壊したのなら、それ以上のものを作ります。莫大な資金が必要であることはこの際別としても、どれだけの構造物を作れば巨大津波を防げるかはわかりません。そうした不確実性に対して『それでもやらないよりはまし』と考えるかどうかは意見が分かれるでしょう。

②は①とは逆で、もう自然には逆らわないという姿勢です。
しかし、この辺りの土地は高台に住居に適した土地が少ないこと、また、私権の制限や建築物の移転には法的強制力を伴うことから実現は相当困難でしょう。
それでも、住民の生命と安全を守るという姿勢をあくまで貫くならば、やるべきだと思います。

①も②も所詮素人の考えなので現実的ではないかもしれませんが、今回の大津波に関しては『自然には逆らえない』というあきらめの気持ちを持っているので②の方向性で動いていただければいいなと思っています。

しかし、「自分が生きている間にはもうこんな大津波は来ないだろう」と考える方も多いでしょうし、それなのに住居を移転することに納得できない気持ちもわかります。ただでさえ被害にあわれて苦しい中、新たな負担を強いるのは、あまりにも酷というものです。

今回の大津波では自然と対峙する難しさを改めて思い知らされた気がします。福島の原発事故も、あの大津波さえなければ大事には至らなかったのではないかと思います。

原発といえば中部電力が浜岡原発の津波対策として新たに防波壁を設けると発表していますね。原子炉建屋と砂丘の間に1.5キロにわたり、高さ12メートル以上の防波壁を設けるというものです。これまでは、原子炉建屋の手前にある高さ10~15メートルの砂丘が津波対策になるとされてきました。

しかし、その防波壁が三陸海岸の防波堤をことごとく破壊したほどのエネルギーを持つ大津波から原発を守ってくれることができるのでしょうか。様々な不安はありますが、だからといって日本経済の生命線である電力の供給源を失うこともできません。

予測できないことに対しては必要以上の恐怖心を抱いてしまうと思いますが、ここは冷静に、正しい知識を持ったうえで怖がるという態度が必要なのではないかと思います。
なかなか難しいことですが・・・

今回非常に考えさせられた動画を見ました。
リンク切れていたらごめんなさい。
http://www.youtube.com/watch?v=qkLqVr_Qk_w

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