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2009年9月20日 (日)

自民党総裁は誰がふさわしい?

各種世論調査では「民主党政権に期待する」という数値が高い一方、「自民党に立ち直って欲しい」という数値も高いです。それだけ自民党の再起を願う国民が多いことを考えれば、新総裁が誰になるか、また、民主党に対してどのような対立軸を示せるのかということは極めて重要です。

自民党が進路を誤れば、今度こそ本当に自民党は崩壊し民主党の一党独裁が続くことになります。多くの国民は健全な二大政党制が育つことを望んでいるのですから、ここで自民党に踏みとどまってもらわなければなりません。

では自民党総裁として誰がふさわしいのでしょうか。それは逆に民主党側の立場に立って考えれば明確な結論が出ます。
自民党は「来年夏の参議院選挙で民主党が一番戦いたくない自民党総裁」を選ぶべきでしょう。

それは一体誰なんだ?ということで三人の候補者の主張を簡単に比較してみます。

■谷垣禎一氏
 <みんなでやろう自民党再生>
 申し上げたいことはたった一つ「みんなでやろうぜ」です。
 私たち日本人はみんなで支えあっていく絆の精神を持っています。党が一丸となり、国民のために政治をするという原点に立ち返ることが唯一の再生への道です。
■河野太郎氏
 <自由民主党改革宣言>
 聖域無き党改革の断行
 自由主義経済の中での「安心」や「公平」の実現
 健全な保守政党として目指すべき国の姿の再定義
■西村康稔氏
<政権奪取へ>
 世代交代で民意の得られる自民党へ
 霞ヶ関改革と、官僚に頼らない政策づくり
 世界から憧れられる国・ニッポンヘ
 与党よりも信頼される〈外交の野党〉へ
 地方重視!庶民にやさしい本来の自民党へ
 子育て世代だからわかる子育て・教育支援を
 農業(畜産・酪農を含む)・水産業・林業を真に支援する党へ
 年金に、医療に、高齢者に手厚い自民党へ

西村氏の主張は推薦人になられた方々の主張を単に並べただけでメリハリがないですね。これでは民主党の主張と何ら変わりなく対立軸になっていません。やはり彼は河野氏つぶしのために出馬しただけなのでしょう。

谷垣氏と河野氏の主張は党改革ということでは一致しています。しかしその手法が違います。谷垣氏は「みんなで支えあっていく絆の精神」を大事にしてやっていきたいと主張していますが、河野氏は人事、資金、候補者選定など党運営から派閥の関与を排除したいと明確に主張していますので、これは長老議員を中心にかなりな反発があると思われます。

私は、今自民党に必要なのは「みんなでやっていく」ことではないと思います。そもそも、みんなで仲良く党改革なんてできるのでしょうか。かなり血を見ることになっても古いやり方は切り捨てなければ変われないと思います。

本当は4年前の選挙で党は生まれ変わったはずでした。血を見るくらいの相当な犠牲も払いました。しかし、勝ちすぎたことによって党に残って欲しくない人まで当選してしまった。本心では小泉構造改革に賛成ではなかったのに、小泉氏の威光にすがりついていただけの議員達のことです。小泉後はそういった議員達の化けの皮がはがれ、さらに復党議員らも加わることによって改革派は片隅に追いやられてしまったのが現状です。

そのあたりの状況は、自民党を離党した山内康一議員(現みんなの党)のブログを読むとよくわかります。特に彼が自民党を離党した日のエントリは、まるで今の私の気持ちを代弁してくれているかのようで胸が詰まります。「前回総選挙後の2005年の「小泉自民党」と、今の自民党は別の政党のようだ」という彼の言葉が今の自民党を表しています。

自民党って、みんなで仲良くやっていた昔を懐かしむ人たちが多いんですね。しかし、そうやって仲良くやってこられたのも政権党だったからでしょう。今は野党なのですからそんな悠長なことを言っていられる場合ではないはずです。

それでいいじゃないか、という方は谷垣氏に投票すれば良いでしょう。しかし、谷垣氏が総裁になった瞬間に党は崩壊を始めると思います。まず、河野氏を担いだ改革派はそれでも党内に留まれるとは思いません。「みんなの党」と行動を共にする議員が出てくるかもしれませんね。それより何より、民主党にとって派閥の長老がバックにいる谷垣総裁ほど選挙で戦いやすい相手はないということです。

総裁選は事実上、谷垣氏と河野氏の対決になると思われますが、党員・党友の皆さんはどちらを支持するのでしょうか。
今回の総裁選は、国会議員199票、党員・党友票300票で行われるため、前回と異なり地方票の重みが増します。議員票では谷垣氏が勝つことが明らかなので、地方票でどれだけ河野氏が取れるかにかかっています。長老派が恐れるのは、2001年の総裁選で小泉氏が地方で圧倒的な勝利を収めたようなパターンになること。あの時は総取り方式でしたので今とは違いますが、それでも少しでも河野氏に票が流れないように西村氏を擁立したものと思われます。

自民党によれば、今回は特例として「前2年の党費・会費を納入した党員・党友」という規程を外し、党員・党友の方全てが投票権を持てるようにしたとのこと。そのため、より多くの方たちが投票できることになりました。しかし、従来と異なり実質総理大臣を選ぶ選挙ではなくなったため、選挙戦がどれだけ盛り上がるのかが疑問です。

私が構造改革支持者だからかもしれませんが、谷垣氏が総裁になったら自民党は終わりだと思います。谷垣氏が悪いのではなく、今の自民党にはふさわしくないということ。少々劇薬かもしれませんが、河野氏を総裁に据えるくらいでないと自民党は変われないと思います。

仮に河野総裁になったとしてもしばらくは自民党の低迷は続くでしょう。政治の世界はなんと言っても数の力が絶対ですから、巨大な民主党に対して一気に政権交代をすることは難しいと思います。それでも来年の参院選を大勝利ではなくても良い勝ち方をして力をつけ、徐々に党勢を回復していくのが現実的な対応ではないでしょうか。そうやって健全な二大政党ができていくことが理想だと思っています。

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コメント

ここに書かせていただいていいのか、わからなくて申し訳ありませんが

中川昭一氏のご冥福をお祈りいたします
次の衆院選ではどうするのか、注目していたのですが…

投稿: M・M | 2009年10月 5日 (月) 08時39分

>M・Mさま
こんばんは。
中川昭一氏の訃報には言葉もありません。
例の会見をマスコミが繰り返し放送したのが影響し落選につながったのかもしれませんが、有権者が比例復活当選もさせないほど叩くことだったのか、と少々疑問に思っています。
農業金融政策に精通し、将来を期待されていただけに大変残念です。女性から見るとあのはにかむような笑顔が素敵でした。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

*コメントはどのエントリに書いて頂いてもメールで知らせてくれますので大丈夫です。

投稿: minori | 2009年10月 5日 (月) 18時50分

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