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2009年8月 9日 (日)

働かざるもの食うべからず

週末あるお宅を訪問したところ、テーブルに雑誌が置いてあったので何気なく手にとって見るとそこにはロックスターとして有名な矢沢永吉さんのインタビューが載っていました。
私は特にファンではないのでスルーしようとしましたが、着物を着てお茶室に座っている写真や「湯宿の日本建築とか、京都の町並とか、あぁいいなって思うようになりました」と言う小見出しが妙に気になって読み始めました。

驚きましたね。私の中の矢沢さんのイメージがすっかり変わってしまいました。
これまで矢沢さんにはまったく関心がなく、団塊世代のロック歌手ということで、失礼ながら何となく反体制的な方なのではないかと思っていたのです。

読みふけっていたところ、そのお宅の方から「もう読んだので差し上げます」と言っていただき、持ち帰ってきました。
その雑誌は「婦人画報」というもので、ゴージャスなファッション雑誌という感じ。一般の方はあまり手に取ることがないと思うので、少々長いインタビューですが一部分引用させていただきました。ご紹介できなかった冒頭部分、ご家族のことが書かれている後半部分も大変興味深いお話でした。また貴重な画像も載っていますので、関心のある方は誌面をお読み下さい。現在発売中です。

━━…‥ ‥…━━…‥・‥…━━…‥ ‥…━━…‥・‥…
じゃ、僕の独り言、聴いてください。
不景気ですよ。一企業の経営者やってますから、毎日感じてます。
でもね、遠くない将来、回復すると思いますよ、景気。
上がりゃ下がる、下がりゃ上がる。これ、当たり前のことですよね。
あんまりキビしいことばかり考えないで、世の中とか会社じゃなくて、自分自身に明るい明日を感じてほしいよね、みんな。

もちろん、がんばってがんばってがんばってるのに、どうにも不運で、どうにもならない人もいます。
それは国がもっとちゃんとサポートするべきだと思う。
そのために僕ら、納税してるんだから。
消費税上げさせてくれ、と言うのなら、やむなしかな、とも思う。
だって、日本沈没しちゃうよりマシでしょう?
でもさ、フザけたやつ、いっぱいいるよね?
なんで、フザけたことやってるところに税金使われなくちゃならないの?
消費税上げてほしかったら、ズルいことは二度としません、フザけたことは二度としません、本当に必要なところに使うから、これこれだけ必要だから、と示すべきだよね。
YAZAWAがこんなこと言わなくても納税者はみんな言ってます。
今までどういうふうに税金使ってきたのか、ちゃんと出せ、白黒出せ、国民に見えないところでコソコソ使ってんじゃねーって。

だけど、フザけたやつは別に国の偉い人たちばかりじゃないよね。
けっこう甘い人、いるじゃない。今のニッポン。
不景気だなんだって言ったって、甘く生きていける世の中だから。
そんなこと、皆さんだって、わかってるでしょう?

ところでさ、今のテレビ、なんか妙じゃない?
奇麗ごとと、どうでもいい番組ばかり。
みんなが、ものを考えないように考えないようにさせてない?
国策なんじゃないかと思うことあるのね。
本当の意味での、人間としての叫び、なんてのは都合が悪いんじゃない?
きっとさ、みんながしち面倒くさいこと考えはじめるの、昔の学生運動だ安田講堂みたいなのってのは、都合が悪いんですよ。
だから、まあまあ手なずけてさ、右向け右、左向け左てなもんで。
300円くらいあったら牛丼食べられて、千円、2千円払ったら、マンガ喫茶で一晩過ごせて。飼い殺しっていうか、殺しちゃったら暴動起きるから、殺さない程度に生かして、いろんな自由は与えて。人を腑抜けにしちゃってるよね。
なんだか、妙。計画的にやってんのかなって思うくらい、妙。
今のニッポンは、やたらと美しい奇麗ごとを言って、なんだか器がデカい風の言論を展開している人が「いい人」。
本音を言おうものなら「優しくない人」。
変なフィーリングが続いてますよ。
ニュースのコメンテーターもけっこう綺麗ごとでメシ食ってますよね。
綺麗ごとで食っていけるんですよ。今のニッポン。
ちょっと前に話題になってたけど、子どもの学校の給食費払わない親っているでしょう。
自分じゃブランド品の洋服とか買ってるのに、払うもの払わないとんでもない親たちね。
それから、モンスターペアレンツ。
子どもの出来が悪いの棚に上げて、学校に無茶を言う親たち。
わりと最近のニュースだと、「仕事がない」って人たち。
僕ね、そういう人たち、理解できないんです。
踏み倒せるんなら「ラッキー」。働きもしないで「食わせてくれ」。
自分の食い扶持は自分で見つけろよ。
僕は「成りあがり」のころから、ずっと同じこと言ってます。
「職場がない」って、本当にないかな?
社会がこうなる前に、5年前、7年前、9年前、食うためももちろん、自分がやりたい仕事にとにかく飛び込んで、入り込むチャンスはあったはずですよ。
まあまあ手なずけられて、与えてもらった自由のなか、うっかり自分で望んでしまっていたんじゃないのかな。
いざ、世の中の事情や会社の都合で、首切りされたら、人権が滑ったの転んだのって、何が不当よ。何が不当だったのよ。
よく言うじゃないですか。こんな日本に誰がした?
きっと、みんなで渡ってきたんだよ。
「給食費」のニュースのころ、つくづく思ったけど、今のニッポンは恥の位置というか、プライドの在り処というか、そういうものがずいぶん変わってきちゃってますよね。
僕ら団塊の世代の人間だったら、なんでもやって、給食費払ったでしょう。
自分も子どもも恥かかないためにね。
僕は何が怖いって、「恥ずかしくない人間」がいちばん怖いよ。
まあ、みんな怖いんだろうね。
だから、恥知らずの人間が暴走しても、にっちもさっちもいかないから、みんなダンマリだよ。
でもさ、そろそろみんなビシッと言わなきゃ。
「フザけるな」って。
そして、「働かざるもの食うべからず」。これですよ。
怖がらないで、マスコミも評論家もロックミュージシャンも、そして皆さんも手を挙げなきゃ。声をあげなきゃ。
(婦人画報2009年9月号 日本の「ミッシングピース」を語る【第5回】矢沢永吉60歳より引用)
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矢沢さんってなんてまともな人なんだろう思いました。ごめんなさい、どうしてもまともじゃないってイメージだったので・・・
もういちいちうなずいちゃいましたね。「そうだ、そうだ」って。

この前紹介した塩爺のインタビューでも言われていたけれど、今の世の中、政治家ばかりが悪いのではなく、経済不況に伴い国民に忍耐力がなくなり、すぐに結果が見えることばかり望む傾向があることも問題です。

しかし、どんなに経済不況でも矢沢さんの言うように「一生懸命に働いて、お金をもらって、ちゃんと税金を納めている真面目なオトーサン」みたいな人が大多数だと思う。だから甘えている奴らにはどうしても「フザけるな」って言いたいんでしょうね。

>「職場がない」って、本当にないかな?
>社会がこうなる前に、5年前、7年前、9年前、
>食うためももちろん、自分がやりたい仕事にとにかく飛び込んで、
>入り込むチャンスはあったはずですよ。

>世の中の事情や会社の都合で、首切りされたら、
>人権が滑ったの転んだのって、
>何が不当よ。何が不当だったのよ。

本当にそう思うし、実はみんなそう言いたいんだけど政治家もコメンテーターも奇麗ごとばかり言っている。それをいいことに本当の弱者ではない人たちが自分の不満を政治家のせいにすることが当たり前になっている。でも、こんな日本にしたのも私達なんですけどね。

>がんばってがんばってがんばってるのに、
>どうにも不運で、どうにもならない人もいます。
>それは国がもっとちゃんとサポートするべきだと思う。

矢沢さんも「がんばって」を三回繰り返しているように、そこまでやってもどうにもならない人たちのためには国はちゃんとサポートしろと言っています。そのために納税しているんだとも。
「一回がんばって挫折しました」じゃダメ。がんばれるのにあきらめちゃう人は「恥知らずな人間」なのかもしれない。それだけ彼自身「がんばってがんばってがんばってきた」のでしょう。彼の経歴を読むとそんな風に感じます。

ところで、あまりに矢沢さんのことを知らなかったので、ちょっとwikiで調べたら意外なことが書かれていました。

>2007年、郵便局会社民営化企画協力第一弾として、日本武道館公演100回記念「You Say YAZAWA矢沢永吉 フレーム切手」販売。

「You Say」の部分を「郵政」にかけたってことですか?
う~む、知りませんでした。少なくとも矢沢さんは郵政民営化に反対ではないということかな。

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コメント

こんにちは~
人は見かけによらないとは良く言ったものです。
私もいちいち頷きました!その通りですものね!
「職場が無い」って言う人は職業を選びすぎだと思います。収入を得る為にはどんな職業でも取り合えず挑戦するべきですよね!
「You Say」は面白いね!

投稿: 葉音 | 2009年8月 9日 (日) 13時00分

恵まれない環境のもとで生き抜いて来た人のホンネでしょうね。

今の日本は働かない人ほど優遇されています。

例えば、天下り役人、官庁ぶら下がり法人職員、大企業コネ入社組、資産家、地主、大家・・・等々。

働かない人ほど優遇されている社会を見て、国民も真面目に働くのが馬鹿馬鹿しくなってるんでしょうね。

特に、最近の若者(就職氷河期以降の世代)は不当に低待遇でこき使われてますから・・・。

投稿: ponpon | 2009年8月 9日 (日) 14時13分

>葉音さま
こんばんは。
以前、麻生首相が職安の視察に行った時、「どうせ働くなら六本木とかそういうオシャレな所で働きたい」と言っていた若者がいて麻生さんが「自分のやりたいことを絞りこまんといかん」といっている場面がありましたね。「カッコ良いやつは給料安いもんな。カッコ悪い方が給料高いもんな。」とも。
そういう若者自身の甘えの部分もありますが、制度が悪いために若者の就職が阻害されている面は確かにあるので、それは政治の責任で解決していかないといけないでしょうね。

投稿: minori | 2009年8月 9日 (日) 19時36分

>ponponさま
こんにちは。日本は働かない人ほど優遇されているとのご指摘は尤もだと思います。矢沢さんのインタビューを読み、日本は真面目に働きキチンと納税している人たちによって支えられているのだということに改めて気がつきました。
世論に多大な影響を与えるマスコミ界の平均年収が異常なほど高いことを見ても、弱者を装った偽善報道に多くの人が洗脳されていると思っております。
また、若者への政策が後回しにされるのは、彼らが高齢者層と異なり選挙の票として当てにならないからではないでしょうか。
政治家は最後は選挙で当選することしか考えていませんから、どうしても選挙で確実な票が見込める高齢者層や業界団体向けの政策を優先させます。
物言わぬ多数派が存在していても選挙に行かなければパワーになりません。矢沢さんのおっしゃるように「手を挙げなきゃ。声をあげなきゃ。」です。
是非とも若者に選挙に行っていただきたいです。もちろん、マスコミ情報を鵜呑みにせず自分で考える習慣を身に着けていただきたいですね。

投稿: minori | 2009年8月 9日 (日) 19時39分

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