若者ほど強い国の借金への危機感
今日の日本経済新聞の朝刊に載っていた記事ですが、WEB上に無いので紹介したいと思います。
小泉改革路線「評価する」53%
自民党の総裁選挙はきょうが投票日。麻生太郎氏の優位は動かず、二十四日には首相に指名される見通しだ。
この選挙を振り返ると五人が立候補したことで争点が見えにくくなった面があった。一般の有権者には投票権がないため、論戦そのものも、どこか浮世離れしていた。
各候補の演説で耳に残ったのは「その点ではX候補との間に大きな違いはありません」というせりふだ。他候補との違いを際立たせようとする候補者が少ないのは、自民党にとってプラスではない。政治の活力の源である論争を避けたいという空気が覆っているとすれば、この先、政権の力はおのずとそがれる。
そうしたなかでも立場が分かれた争点があった。「小泉構造改革を引き継ぐか否か」。この問いは一般の有権者にもわかりやすい。
選挙戦前半の十二日、日本記者クラブが主催した討論会でこの点に話がおよんだ。小泉路線を受け継ぐと言明したのは小池百合子氏ひとり。あとの四人は改革の痛みにふれ、その手当てに比重を置く考えでおおむね一致した。
世論はどうか。小泉改革の結果を「評価する」と答えたのは五三%で「評価しない」の四五%を上回った。改革路線を「継承すべき」という人も五五%。「見直すべき」の四四%より多い。この点では四候補は民意をつかんでいない。
改革継承を望む理由として多かったのは国の借金への危機感だ。なかでも二十代の七〇%近くがこの理由を選んだ。将来、思い税負担となってのしかかってくることを予兆しているのだろう。
小泉政権後、改革路線を引き継ぐと宣言した安倍晋三前首相は志を遂げずに政権を放棄した。福田康夫首相は暖かい改革を掲げたが、その中身はいまだに判然としない。
この両政権の基盤が弱かったのは、二〇〇五年の「小泉郵政改革選挙」の遺産をあてにした面があったからではないか。「本当に必要な改革はあまり進んでいない」とみている人も約半数。改革の完遂には立法府の議席を自ら奪取する指導者の迫力がいる。
(編集委員 大林尚)
日本経済新聞2008年9月22日(月)朝刊、「クイックサーベイ」より
>小泉改革の結果を「評価する」と答えたのは五三%で「評価しない」の四五%を上回った。改革路線を「継承すべき」という人も五五%。「見直すべき」の四四%より多い。この点では四候補は民意をつかんでいない。
>改革継承を望む理由として多かったのは国の借金への危機感だ。なかでも二十代の七〇%近くがこの理由を選んだ。
この記事のポイントはこういった点かと思いますが、特に二十代の若者の危機感が著しいことに驚きました。しかし、メディアではこういった点についてはまったくといっていいほど報道されません。借金は未来に先送りしてでも現在の生活を何とかして欲しいという気持ちも理解できますが、借金がなくなるわけではありません。
この記事にはグラフも併記されていたのですが、改革継承を望む理由の中で三番目に多かったのが「高齢化や人口減少を考えれば改革路線を継続するしかない」という回答でした。若者にしてみれば、そういったあまり明るいとは思えない未来の日本を支えていくのは自分たちなのですから、危機感を持つのも無理は無いと思います。
小泉元首相にしてみれば、改革継承者であった安倍前首相があのような形で政権を放棄するとは思ってもみなかったはず。大誤算だったのではないでしょうか。この調査を見る限り、民意はいまだに小泉改革を評価しているのですから、誰かが構造改革を引き継ぐべきでしょう。それにはこの記事にもあるように、「改革の完遂には立法府の議席を自ら奪取する指導者の迫力がいる」と思います。
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コメント
こんばんわ~
「小泉改革」は評価されてるのですね~ >20代の若者の危機感が著しいのに驚きました。ほんとにそうですね!感心しました。本当は50~70代の方に危機感を強く持って欲しいです。子や孫にツケを残さないように、少々の痛みは我慢して改革に協力して欲しいと思います。でないと借金は増え続けていくばかりで若い方の将来は真っ暗で生きる希望も無くなるでしょう。
投稿: 葉音 | 2008年9月23日 (火) 20時22分
>葉音さま
こんばんは~
仕方のないことかもしれませんが、年齢が高くなればなるほど現在のことしか考えられなくなるようです。
年金収入のみの親世代より低い年収で働く若者はざらにいます。世代間格差は確実にあります。
小泉構造改革は高齢者や地方では不人気ですが、若者はその必要性を敏感に感じているのでしょう。
投稿: minori | 2008年9月23日 (火) 21時07分
国の借金なんて、かえす必要ないのに、返さないといけないと思い込まされていることが
問題ですねー、若者はそのへんがマスコミに
だまされているんですな・・・・
構造カイカクの総本山のアメリカの借金なんて・・・ワライマスヨw
アメリカは自分でお札刷って借金かえします!少々インフレになってもOKwwwww
ってなかんじでやってますね
国の借金って、全部税金で返す必要なんてないんですよ~♪
なんせ通貨発行権限をもってんですから、民法でいうところの債権債務の混同です
そもそも、これだけ借金がふくらんだのって
構造カイカクでワーキングプアが増えたりで税収が落ち込んだのが原因なのに
さらに増税して税収が落ち込んでも更にorz
まずは、国民(若者)に職を安定させて、さらに結婚させてしっかりと納税と子作りしてもらうことが先決ですね
投稿: 通りすがりの人 | 2008年9月25日 (木) 02時42分
>通りすがりの人 さま
普通ドルを刷りまくればドルの価値は下がります。ところが、アメリカは借金してでも他国から物を買いまくります。赤字を減らすために借金を減らそうとすれば輸出国の貿易黒字が減るからドルの価値を下げないよう周りの国が介入してドルを買い支えます。結果的に日本などの輸出国がアメリカを助けてあげているだけ。これはドルが基軸通貨だからできるアメリカの特権でしょう。
日本がお札を刷りまくればものすごいインフレになって円の価値も下がります。
確かに、某経済学者は政府紙幣を発行すれば借金なんてすぐに無くなるって言ってますね。今の日本は貧困国家じゃないからインフレなんかにならないし紙幣流通量が増えるだけという理論です。紙幣流通量を増やしても構造改革に資する部門に集中して資金を注入するならば賛成できないでもありませんが、ハイパーインフレになって破産しないという証明ができるのでしょうか。
それから借金が膨らんだ原因は予算が潤沢だったバブル期に国債を少しでも償還しておかなかったこと。その後税収が落ち込んでいるのに大量の国債発行を続けたこと(無駄な公共事業、ふるさと創生事業、地域振興券とか)。社会保障費が増大したこと。結局90年代に大量に行われた旧来型の財政出動の効果が金額に匹敵する効果が無かったこと等が原因で、そのため構造改革が必要とされたのであり構造改革が借金の原因ではありません。
政府がやるべきなのはバラマキではなくて、公務員改革や新しい仕事を作り出し若者に与えること。職の供給、安定、少子化対策が納税につながるというご意見には賛成です。
投稿: minori | 2008年9月26日 (金) 20時53分