国替えと世襲制限について
民主党の小沢一郎代表は19日、郡山市での記者会見で、太田昭宏公明党代表の地元・東京12区への「国替え」説について「出馬すると申し上げたことはない」と述べる一方、「私は代表だから最後に決めればいい。候補者がしかるべく決まってから申し上げる」と含みを残した。(以下略)
(河北新報ニュース2008年09月20日)
民主党の政治改革推進本部(本部長・岡田克也副代表)は17日、政治家による資金管理団体の世襲を認めないことを柱にした公職選挙法見直しの最終報告をまとめた。世襲制限に向け「同じ選挙区での立候補禁止」も検討したが、憲法で定めた職業選択の自由に抵触する恐れがあることから見送った。次の通常国会への法案提出をめざす。(以下略)
(朝日新聞2008年9月17日21時48分)
議員の国替えについては過去にもありましたが、郵政選挙でのいわゆる刺客候補で有名になって以来、有権者も国替え候補者に対して多少違和感は無くなったのではないでしょうか。あの小沢代表でさえ国替えの話が出るのですから、今後はこういったことが当たり前になっていくと思われます。
国替えとも関連するのですが、先日、民主党内で議論されていた「世襲制限に向けた同一選挙区からの立候補禁止」は見送られました。私はこの提案に関しては賛成です。
世襲議員の強みは地盤(後援会組織)、看板(知名度)、カバン(選挙資金)を最初から引き継げる点です。それらを持たない無名の候補者が同じスタートラインにつけないのは明らかで、いくら優秀な人物であっても当選は難しい。
もちろん、世襲議員の中にも優秀な方は多いと思いますから、世襲議員自体が悪いと言っているのではありません。問題は親と同じ選挙区から出ることが圧倒的に有利であることです。決して立候補自体を否定しているのではなく、同一選挙区から立候補できないようにすることに意味があり、「憲法で定めた職業選択の自由」には抵触しないと思います。地盤を引き継げないというだけで立候補を禁止しているのではありませんから。
鳩山幹事長もこの点に関しては、「同じ選挙区からの連続立候補の禁止などは公職選挙法の改正で可能ですし、憲法にも抵触しないでしょう。すでに海外では実例があり、検討に値するのではないでしょうか」と述べています。
鳩山氏の言う海外の実例とは英国を意味していると思われます。英国の下院議員は親族と同じ選挙区から立候補できないそうですね。下院は完全小選挙区制ですから、もしも、日本が英国に倣い衆議院の完全小選挙区制や世襲制限に伴う同一選挙区からの連続立候補禁止規定を取り入れれば劇的に変化すると思います。
もちろん、日本がそんな制度を今すぐ制定できるとは思っていません。英国も100年も前に腐敗防止法を制定して以来、長い年月をかけて選挙制度を変えてきたのですから。
「これこそ理想の選挙制度だ!」なんてものがあるわけではないので、よりましな制度を考えていくしかないでしょう。
最終的に議員を当選させるのは有権者の投票行動ですから、現行制度であっても世襲議員を当選させない投票行動を取れば良いわけです。ところが、どうしても長い間のしがらみ等があってなかなか無名の新人には投票してくれません。そこにはどこかに地元への利益を期待する気持ちがあるのではないでしょうか。世襲議員を当選させるのも有権者であり、民意は世襲を望んでいるという結果になります。
国会議員は文字通り国家のために選出される議員ですから、国替えであろうが落下傘候補であろうが、優秀な人物であれば当選して当たり前でなければ本来おかしいと思うのですが、まだまだ感覚的には受け入れがたいものがあるのでしょうね。
しかし、ここまで話題を煽っておいて小沢さんが「国替えしません」なんてことになったらガックリしちゃいますね。
「私は代表だから最後に決めればいい」ってなんですかねぇ・・・
どことなく腰が引けてる感じがしますが。
「最後に岩手4区が残りました」なんてことにならないことを願ってます。
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