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2008年8月 1日 (金)

韓国が竹島(独島)にこだわる理由

竹島帰属「過度に反応せず」=町村官房長官

町村信孝官房長官は31日午前の記者会見で、米政府機関の地名委員会が竹島(韓国名・独島)の帰属先を「韓国」に戻したことについて「米政府の一機関がやることに過度に反応しない」と述べ、冷静に対応する考えを示した。
(Yahoo!ニュース-時事通信7月31日12時38分)

竹島問題については、あまりにも日本政府の反応がクールなので苛立ちを隠せない国民も多いとは思いますが、現時点では日本が韓国に合わせて過剰な反応をするのは得策ではないと思います。騒ぎを大きくして不利になるのは韓国側なので、日本は主権に基づいて自国の主張を述べればよいのです。竹島が国際社会で紛争地域だと認識されれば、平和的解決を図るには国際司法裁判所へ提訴せざるを得なくなるでしょう。それは最も韓国が避けたいことなのです。

そもそも、米国は世界の裁判官でも何でもないので、米国の一政府機関が決めたことが国際規定になるわけではありません。米政府の判断は、ブッシュ大統領の訪韓を控えて、BSEやFTA問題交渉を有利に運ぶために行った戦略的な意味合いが強いと思われます。

竹島の歴史や日韓双方の主張については、多くのブログで述べられていますのでここでは略しますが、この問題は領土という物理的な側面よりも日本にとっては漁業権益などの経済問題であり、韓国にとっては反日といった心理的な側面が強いと思われます。

なぜ、韓国はこれほど竹島にこだわるのでしょう。
それについてはこれまでも何度も紹介させていただいている黒田勝弘氏の『〝日本離れ〟できない韓国』(文春新書)にひとつの回答を見出せます。少し引用させていただきます。

・・・・・韓国(朝鮮)が自力で自らの解放を勝ち取れなかったということは、彼らにとっては憤懣やるかたないことだ。日本との歴史においては、日本に支配されたこともさることながら、その支配から自力で脱出できなかったという鬱憤の方が実はもっと大きいのだ。
 今に続く反日というか、日本に対する〝恨み節〟に似た感情はそこに起因する。自力で日本を追い出し解放・独立を実現しておれば、あるいは日本との独立戦争で日本を打ち負かし勝利しておれば、いつまでもぐずぐずと反日をいいつのることはなかっただろう。勝者が打ち負かした相手、つまりは敗者に対し恨みを言う必要はないからだ。日韓関係が今なおどこかすっきりしないのは、このことが尾を引いているからだ。・・・・・
・・・・・日本と直接、戦って勝利を勝ち取ることができなかったというこの「ハン(恨)」を解き、晴らすためにはどうすればいいか。韓国人にとって「ハン」とは、すでに指摘したように果たせなかった夢、願い、思い・・・・・に対する未練の鬱積である。一九四五年八月十五日に果たせなかった夢とは、日本と戦争して勝ちたかったということである。だからその「ハン」を解くためには日本と一度、堂々と戦争して勝つことが必要なのだ。・・・・・
・・・・・韓国人にとって「独島」は対日闘志の象徴であり、民族的な「元気の素」である。そこに対日友情という発想が入り込む余地は無い。韓国人にとって日本は、いまだ友情の対象ではなく闘志の対象なのだ。だから韓国人が元気を出すのに日本という存在が必要である限り、竹島・独島問題は解決しない。・・・・・(引用ここまで)

それでは、日本の主張はどう伝えられているのでしょう。黒田氏の主張をまとめれば次のような感じです。
・・・・・当然のことながら、日本の主張は韓国ではまともに伝えられたことはなく、「独島はわれわれのモノ」という一方的な情報によって国民のマインドコントロールが進んでしまった現在、日本は泥棒扱いになっている。仮に国際司法裁判所など第三者が日本の領有権を認めたとしても、韓国は決して独島を手放さないだろう。「独島」に関する自己主張と日本非難のためには、理屈ぬきで何でもありなのだ。・・・・・

理屈が通じない相手といくら話し合いをしても無駄なような気がしますが、日本は日本の立場をこれまで通り伝えていくしかないでしょう。確かに、日本の主張は国際社会ではあまり伝わっていないのは事実。韓国に合わせる必要はありませんが、機会あるごとに主張していく必要はあります。

最後に日本が韓国に対して通告している内容を記載しておきます。もちろん、この口上書に対して韓国は覚書を出して即効で拒否していますが・・・
日本は「国際司法裁判所の下すいかなる判決にも誠実に従うものであることを誓約する」となっていますから、負ければ潔く竹島から手を引くということですね。韓国が裁判を恐れているならば、以前から日本が提案しているように、この問題は二国間で棚上げにして漁業権など実務交渉をするほうが現実的だと思うのですが、聞く耳持たないでしょうね。

竹島問題に関する日韓文書
日本政府 口上書(1954年9月12日)
〔竹島の領有問題〕は国際法の基本原則に触れる領土権の紛争であるので、唯一の公正な解決方法は本件紛争を国際裁判に付託し判決を得ることにあると認められる。日本国政府は、紛争の平和的解決を熱望し、本件紛争を日本国政府及び大韓民国政府の合意の下に国際司法裁判所に付託することをここに提議する。
 日本国政府は、大韓民国政府がこの紛争の最終的解決を最も公正にして権威ある機関、すなわち、国際司法裁判所にゆだねることに同意すべきことを確信し、早急に好意ある回答を寄せられることを期待する。
 日本国政府は、ここに、国際司法裁判所の下すいかなる判決にも誠実に従うものであることを誓約する。
(国際法資料集 西谷 元 編著2002年度版より引用)

<韓国関連記事>

韓国の対日政策は変えられない
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