« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »

2008年3月30日 (日)

新国立劇場「アイーダ」

昨日は新国立劇場開場10周年記念特別公演「アイーダ」を観ました。
素晴らしかったです。感動しました!
新国立劇場のアイーダは1998年1月が初演なので、今回は再々演になるのだと思いますが、私自身は以前2003年の再演時にも観ているので、2度目になります。前回ゼッフィレッリ氏の素晴らしい演出、美術、衣装に圧倒されてしまい、今回の再演を心待ちにしていました。

Aida1 やはり、どうしても注目してしまうのは第2幕(第2場)の「凱旋の場」ですね。この場面があまりにも華やかで有名なので、アイーダといえばこの場面を思い浮かべてしまう方も多いと思います。しかし、パンフレットの解説を読むと『心理ドラマとしての全体の構成を乱しているという理由で、この場面を「アイーダ」の欠点とする意見も多い』とあります。

そうかなぁ・・・私は専門家ではないので、単純に感動してしまう場面なんですが・・・
私の周りの方々も第2幕が終わった後、盛んに「良かった~、感動した!」とおっしゃっていましたが。
そういえば16日(日)には福田首相も奥様と観にいらっしゃってたんですよね。10日(月)の初日には小泉元首相がいらっしゃっていたとか。絶対福田首相も「感動したっ!」と小泉さんのように思ったかと・・・

本物の馬が舞台上に登場したりして派手派手! もうとにかく豪華絢爛!
確かに、他のシーンでのアイーダとアムネリスの間で見えない火花がガンガン飛んでる場面は見どころですが、視覚的にも凱旋の場はワクワクしてしまいます。
槍を持って立っているその他大勢のエジプト兵の役、私もやってみた~い!
などと恐れ多いことを考えたりして(笑)

アイーダ役は前回時と同じノルマ・ファンティーニさん。アモナズロ役の堀内康雄さんも同じ。ファンティーニさんは「イル・トロヴァトーレ」のレオノーラ役でも拝見しているので私とってはなじみのある方です。彼女は新国立劇場の開場記念公演「アイーダ」でも演じていらっしゃるそうなのではまり役ですね。お二人とも役柄に溶け込み、歌と演技が一体化して素晴らしかったです。また新国立劇場合唱団の美しいハーモニーも素晴らしい!

アムネリス役のマリアンナ・タラソワさんとラダメス役のマルコ・ベルティさんは新国立劇場初登場です。タラソワさんのアムネリス、良かったです。何が良かったかというと、もちろん歌も演技もですが、たぶん女性ならああいう女性の心理がわかるし、つい応援したくなってしまうから(笑)。女性ならアイーダ派とアムネリス派に分かれると思います。トゥーランドットでトゥーランドット姫派とリュー派に分かれるように。私はアムネリスに同情してしまいますね。

この話は単純に言ってしまえばラダメスをめぐる女二人の三角関係です。二人の女性の情熱、嫉妬、苦悩、絶望といった心理的な部分をいかに表現するかが見どころでもあるのですが、アムネリスの方が権力者側に立つ人間であるゆえにアイーダ以上に難しい役でもあると思います。

それが最も現れるのが第4幕の裁判と地下牢の場面でしょう。権力さえあれば手に入らぬものは無かったはずなのに、ラダメスの愛だけは決して手に入れることはできなかったアムネリス。これは権力を持つ女性としては最大の屈辱であり、アイーダへの嫉妬心も燃え上がるものがあったのだと思います。

このマイナスへ向かう思考をいかにして最後、死へ向かうアイーダとラダメスへの鎮魂の祈りへ向かう力へ変えることができるのか、その心の葛藤を描くことがアムネリスとして最も難しい場面だと思います。

下層階級の女性ならば、もっと下品な表現で描かれるのかもしれませんが、一方のアイーダもエチオピアの王女であり、アムネリスと同様やはり心の葛藤として演じなければなりません。そういったところが心理ドラマといわれるところなのでしょう。

高貴な女性の嫉妬心を描いたものとしては能「葵上」の六条ノ御息所を思い出します。激しい嫉妬に狂う心の葛藤の中にも品格をもって演じなければならない点ではアムネリスと共通するところがあります。

地下牢で死を待つアイーダとラダメス、地上で二人の魂の平安を祈るアムネリスの場面は、上下二段に分かれた新国立劇場の大仕掛けの舞台で描かれます。観客からは彼らの苦悩を同時に見ることができるという設定です。Aida2

この演目は壮大なスペクタクルと表現されることが多く、確かに観ているだけでも豪華絢爛で楽しめるのですが、一方で登場人物の心の奥底を読み取る力を観客に求めてもいて、実はなかなか重たいテーマをもった演目なのではないかと感じました。

※写真はホワイエに展示されていた舞台の模型。下の写真は横から見たところです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

週末はお花見

新宿御苑は桜が満開でした。Shinjyukugyoen1_3












こんな桜の木がいたるところにあります。Shinjyukugyoen2_3













近付くと、こんな花とか・・・Shinjyukugyoen3_3












こんな花が咲いていてカワイイ♪Shinjyukugyoen4_3












国立国会図書館の前です。Kokkaitosyokan_3











赤坂サカスBiz Towerと桜Akasakasacas_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月29日 (土)

祈りの世界

昨晩は国立能楽堂で行われた特別企画公演を観ました。簡単ですが感想など…
演目は以下のとおりです。

~高野山の声明~
唄(ばい)散華(さんげ)対揚(たいよう)
~狂言・大蔵流~
柿山伏(かきやまぶし)
~能・観世流~
鵜飼(うかい)

舞台で行われる声明はこれまで何度か聴いたことがあるのですが、仏典に節をつけたものなので内容はとても難しく、その場ではすぐに理解できません。
しかし、グレゴリオ聖歌と同じように、聴いていると不思議とゆったりとした気分になります。能の謡は声明がルーツだと思いますが、謡を聴きなれていると声明は独特な旋律に聴こえます。意味はわからなくても、普段忘れている祈りの世界に身を委ねるのも心地よいものです。

狂言「柿山伏」は素直に楽しめる演目です。
大蔵流の狂言を観るのは久しぶりなのですが、シテの茂山あきら師の能楽堂に響き渡るようなお声は大変清々しい感じが致しました。

能「鵜飼」のシテは観世流宗家観世清和師です。清和師の舞台を拝見するのは久しぶりで、今回大変楽しみにしておりました。
「阿漕」などと同じく殺生の罪を扱った作品であると共に、能ではよく見られる仏の功徳により救われるという物語ではあるのですが、恨み辛みをくどくどと述べるというよりは、そういった部分は割りとあっさりと描かれているような気が致します。清和師の松明や扇の使い方が美しく、悲惨な物語でありながらも美しさを感じてしまいました。
後シテは一転して閻魔大王として登場するのですが、とても豪快な大王でした。前シテと後シテが別人格となるのも前場を際立たせるための演出と考えられないでしょうか。

「ただ一乗の徳によりて、奈落に沈み果てて、浮かみがたき悪人の、仏果を得ん事は、この経の力ならずや」

最後は仏の功徳と経の力により救われますが、実際に声明を聞いた後だけに妙に現実的で、いつもより印象強く感じました。

~「鵜飼」あらすじ~

旅の僧たちが甲斐の石和川に赴く。鵜使いの老人が来かかるので言葉を掛けてみると、僧の一人が以前に接待を受けた宿の老人だった。老人は、実は自分はすでに死んで地獄に落ちている者だと打ち明け、殺生禁断の場所で鵜を使ったのが見つかり、川に沈めて殺されたのだと物語る。そして罪滅ぼしのためにといって、生前そのままに鵜飼いをして見せるが、やがて闇の中へ消え去る(中入) 。僧が小石に法華経の文字を記して弔うと、地獄の鬼が現れ、一僧一宿の功徳と法華経の力で老人は成仏したと告げ、この経を賛美する。
―出典:「能・狂言辞典」編集委員・・・西野春雄+羽田昶(平凡社)1992年―

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月28日 (金)

ヒラリーさんはなぜ嫌われるのか

「私が私が」「国を分断」 “ヒラリー嫌い”理由は?

オバマ上院議員(46)とヒラリー・クリントン上院議員(60)による激戦が続く米大統領選の民主党候補指名争い。知名度、組織力、選挙資金のいずれでも当初はオバマ氏より勝っていたクリントン氏が苦戦を強いられているのは、有権者に「ヒラリー嫌い」の感情が強いからだ。なぜ嫌いなのか。米市民に聞いた。
 「嫌われる多くの要素を持っている。オバマ氏が“We(われわれは)”と呼び掛けるのに、クリントン氏はいつも“I(私が)”と、自分のための(選挙の)ようで誠実さがない。負け始めると(オバマ氏を)攻撃し、かえって自分が傷を負っている。攻撃姿勢が(国民を)分断させる感じを与える」。こう話すのはドキュメンタリー映画監督で日系米国人のリサ・モリモトさん(41)。
 作家ポール・グリフィン氏(41)は「守勢に立たず強い立場にいるのはいいのだが、(周囲から)攻撃的な姿勢を強いられているようだ。『強い女性』でいることが攻撃対象になっている」と分析する。
(共同)
(中日新聞2008年3月25日 17時18分)

Clinton1ヒラリーさんの画像を見ていると「満面の笑み」というのはこういう表情のことをいうのか、と思うくらい笑っている画像ばかりです。華やかなお顔立ちであることも手伝って、自信に満ち溢れた表情は大変派手に見えます。そういう方が「私が、私が・・・」と連呼すると、どこか押し付けがましい感じがしてしまうのかもしれません。

実際、ヒラリーさんの映像や画像を長い間見つめていると、あまりにテンションが高くてちょっと辟易してしまいます。大統領になろうという方ですから、『強い女性』を演じなければならないのかもしれません。弱みを一切見せない方だから、以前涙を見せた時に大変な同情を呼んだのでしょうね。

一方ライバルのオバマさんはなかなか民衆の心をつかむ術を心得ているようです。
“We(われわれは)”と呼びかける点もうまいのですが、選挙資金もインターネットを通じたクレジットカードで多くの献金を集めています。これは大口献金を受けているヒラリーさんと対照的です。Clinton2_2

この方法が優れているのは、小口献金を簡単に送ることができる点です。オバマさんの場合、2月の選挙資金の総額は5500万ドルにのぼり、単月としては史上最高を記録したのですが、そのうち実に4500万ドルがネットを使った小口献金だったそうです。また、その献金の90%が100ドル以下の小額献金であることも特徴の一つです。しかも、そのうち40%が25ドル以下の献金だということで、オバマさんがいかに草の根の支持を得ていることかわかるでしょう。

お小遣いをちょっとためてオバマさんに献金することで自分が大統領選挙に参加しているという意識を持つことができるのです。
「ヒラリーさんには大口献金があるから草の根献金なんて必要ないだろう」という冷めた意識と比べれば、この差は大きいですね。おまけにタカビーで嫌味な女というイメージを持たれてしまっては有権者に「ヒラリー嫌い」が多いのも仕方ないかもしれません。

Clinton6 大統領候補でなければ「頭の切れる素敵な女性」で終わっていたかもしれませんが、まだまだ戦いの日々は続くようです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月26日 (水)

野口英世アフリカ賞

ケニアのウェレ博士ら2人に野口英世アフリカ賞

政府は26日、アフリカに関する医学研究や医療活動分野で貢献した人を表彰する「野口英世アフリカ賞」の初の受賞者に、イギリスのブライアン・グリーンウッド博士(69)=医学研究部門=と、ケニアのミリアム・ウェレ博士(67)=医療活動部門=の2人を選んだと発表した。
 両博士には各1億円が贈られるが、このうち634万円は、同賞発案者の小泉元首相が首相の退職金全額を寄付した。
 グリーンウッド博士は30年以上にわたり、マラリアを研究。殺虫剤を染みこませた蚊帳の予防効果を実証するなど、治療法や予防法の改善に貢献した。
 ウェレ博士はアフリカでの公衆トイレの設置や乳幼児の予防接種率の引き上げを推進した。民間活動団体(NGO)の「アフリカ医療研究財団」理事長として、ケニアでの保健分野の予算増、医療サービス拡大にも尽力した。
(Infoseek ニュース-読売新聞2008年3月26日19時25分)

Noguchi1 野口英世博士は遠くガーナの地にわたり、黄熱病の研究に身を捧げ、病に倒れ51歳で亡くなりました。ガーナの首都アクラには、野口博士が黄熱病研究にあたった研究室があります。

2006年5月、小泉首相(当時)はアフリカのエチオピアとガーナ、北欧のスウェーデンを訪問しました。小泉氏は野口博士の研究室を訪れ、野口氏の探究心や勇気に大変感動されました。野口英世賞創設のアイデアはエチオピアに向かう飛行機の中でひらめいたそうです。

当時の小泉内閣メールマガジンには、この賞にかける思いをこんな風に熱く語っています。

『ノーベル賞に匹敵するような立派な賞にしたい。今回のアフリカ訪問は、野口英世博士が私を呼んだような気がします。日本は、ノーベル賞をとろうとするばかりでなく、野口英世賞を創設して、少しでもアフリカの医学や医療のためになるように、野口英世博士の志を活かしていきたいと思います。』Noguchi2_3

授賞式は5月28日~30日に横浜で行われるTICAD IV(第四回アフリカ開発会議)で実施される予定です。
また、5月23日には第1回野口英世アフリカ賞記念切手も発売される予定です。

「野口英世アフリカ賞」については内閣府のこちらのサイトをご覧下さい。
http://www.cao.go.jp/noguchisho/

※写真は
(上)ガーナの首都アクラ市内の国立コレブ病院内の野口英世研究室
(下)野口英世像前で献花をする小泉総理(2006年5月2日)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年3月25日 (火)

率直に言い合える関係とは

チベット暴動提起も=福田首相、中国主席来日時に

参院予算委員会は24日午後、福田康夫首相と関係閣僚が出席し、外交・防衛に関する集中審議を行った。首相は5月上旬に予定される胡錦濤中国国家主席の来日に関連し「チベット問題についても、率直な意見交換が必要ならば率直に言い合えるような関係にするべく努力していきたい」と述べ、日中首脳会談の際に中国チベット自治区の暴動に言及することもあり得るとの考えを示した。自民党の山本一太氏への答弁。(以下略)
(Yahoo!ニュース-時事通信3月24日19時7分)

Fukuda3胡錦濤中国国家主席の来日を控えていろいろな発言が出ているようですが、そもそもギョーザ事件やチベット暴動など、何一つ問題が解決していないこの時期に来日する意味がよくわかりません。

まぁ、それはそれとして
「日中首脳会談の際に中国チベット自治区の暴動に言及することもあり得るとの考え」って・・・
「あり得る」って何でしょうねぇ。
この時期この問題に言及しない方がおかしいのでは?
もうすっかり腰が引けてるじゃないですか。
さすが「お友達の嫌がることはしない福田さん」です。

同じ24日には自民党の中川昭一元政調会長はこんな発言をしています。
<<中国産の毒入りギョーザ問題や東シナ海のガス田開発にも触れ「日本の外交は自国のために交渉しているのか疑問。譲るべきところは譲り、守るべきところは守るというめりはりのある外交をすべきだ」と注文した>>(記事はこちら

中川さんは保守の王道を行くような方ですから、このような発言が出るのも当然ですし、また、おっしゃっていることも間違っているとは思いません。ただし、譲るべきところと守るべきところを慎重に見極めないと、中国との交渉では一歩も前に進まない可能性があります。

「外交は武器を使わない戦争」とも言われますから、自国の主張だけ通して相手国には一方的に譲歩させるべきだとの考えもありますが、中国との関係ではWin-Winの関係を作り、結果的により多くの利益を日本側が得る方向性に持っていくしかないと思います。

そうなると中国も日本に対して何か大きな譲歩をする必要がありますが、やはりそれは「国連安保理での日本の常任理事国入りへの支持」ではないかと思います。これを決断することができるのであれば両国の関係は飛躍的に改善するのではないでしょうか。

とは言ってみるものの、これは相当実現性が低い話ですね。
しかし、これだけ対中イメージが悪い時期に胡錦濤主席を迎えるのですから、福田さん、どさくさにまぎれてでも、
「常任理事国入り支持してね、フフッ・・・」
くらい言ってもいいと思いますよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月23日 (日)

米国人の消費スタイル

「計画的な消費」に目覚める米国人、経済への悪影響も

[アトランタ 18日 ロイター] 何年にもわたる羽振りの良い生活から一転、米国の家庭はついに、身の丈に合った生活を送ることを学び始めている。これまで金融の専門家らは、米国の家庭にこうした「計画的な消費」は訪れないと指摘していた。
 エコノミストらは長年にわたり、米国の消費者が持続不可能な浪費を行っており、貯蓄率が危険なまでに低いと警告してきた。米国の家庭は今、住宅市場の低迷と景気減速を背景に経済的な責任を負うことを余儀なくされている。
 メリルリンチの北米担当エコノミストのデビッド・ローゼンバーグ氏は、ウォール街の関係者はこれまで、米国の消費者が消費スタイルを変えることはないと考えてきたと指摘。その上で「(消費スタイルの変化が)起こりつつある。倹約が取り入れられ、浪費は過去のものとなった」と述べた。
 ローゼンバーグ氏によると、個人消費は米国経済の約7割を占めており、そのうちの30%は生活必需品ではない買い物だという。(以下略)
(ロイター日本語ニュース 原文:Nick Carey、翻訳:平林純子)
(goo ニュース-ロイター2008年3月23日(日)09:49)

とても興味深い話ですが、元記事はとても長いので全文はリンク先をお読みいただきたいと思います。

アメリカ人が買い物好きの国民性であることはよく知られていましたが、この記事を読むとただの浪費家だったのではないかという気がします。これでは破綻するのも無理はないですね。もちろん、日本人の中にも浪費家はいるとは思いますが、ここまで楽観的ではないような気がします。

記事には<予算に合わせた買い物>と<基本に立ち返る>という項目に分けてそれぞれ具体例が述べられていますが、一般的な日本人の感覚からすると、あまりに当たり前のことが書かれています。

アメリカで住宅ローン返済不能者を支援している方の話では、
「彼らは予算を立てるという行為をしたことがないが、家を維持するためには必要なこと」
「支出に優先順位を付けなくてはならない。最優先にするのは住宅ローンの支払い、そして食べ物、光熱費、もし仕事で必要ならば車。(ローンの)貸し手はぜいたく品購入の余裕があると思えば交渉に応じようとしないのだから、削れるところはすべて削ることになる」
と述べています。

年収5万ドルなのにエスカレード(キャデラックの高級SUV、価格約5万5000ドル)を所有していたりする。『いったい何を考えていたのか』とも書かれていますが、確かに、これで住宅ローンが払えないなんて言ったら、貸し手が怒るのも当たり前。

買い物を我慢することができないのか、ただ単に予算という概念が頭の中にないのか、その辺りのことはよくわかりません。

アメリカではサブプライムローンだけではなく、債務者が自分の返済能力を無視した借入を行うことが可能なシステムがいくつもあったようですが、ローンの仕組みそのもの以前に身の丈に合った生活を送ることができない国民性にも問題があったような気がします。

逆に、日本人は将来を悲観しすぎて貯蓄に走る人が多いのでしょうが、あまりに度を越せば現在の楽しみを犠牲にすることになります。消費も貯蓄も何事もバランスが大事ということでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月22日 (土)

戦争被害者としてのドイツ

<ドイツ>「反追放センター」開設へ 被害者の側面に焦点

【ベルリン小谷守彦】ドイツ政府は19日、第二次大戦直後に旧東欧地域から追放されたドイツ人の苦難を記録する展示施設「反追放センター」の開設を閣議決定した。ドイツ人の戦争被害者としての側面に焦点を当てる施設については、ナチスドイツの支配を受けた隣国ポーランドなどが「歴史を書き換えるもの」と強く反発。しかし、ポーランドでは親独派のトゥスク首相が昨年就任し、両国政府の歩み寄りで実現した。
 展示内容はポーランドやチェコ政府とも協議。20世紀を「追放の世紀」と位置付け、ドイツ人追放だけでなく旧ユーゴスラビア紛争を巡る難民・避難民なども併せて紹介する。また、新たな財団は作らず既存のドイツ歴史博物館(ベルリン)の一部として設立し、施設もベルリン市内の政府建物を改装した質素なものとなる見通し。
 大戦後、旧東欧地域から追放されたドイツ人は約1400万人とされる。独政府は追放された住民への補償を行ってきたが、被害者団体などからセンター設置の要望が高まり、メルケル首相(05年就任)は開設を公約していた。
(Yahoo!ニュース-毎日新聞3月21日19時14分)

ドイツの戦後については以前こちらのエントリで詳しく書いたので、この問題を取り上げようかどうか考えたのですが、やはり重要なことなので追加します。

ドイツでも日本と同じように教科書問題があり、長い間ドイツ側から見た歴史を教えることがタブー視されてきました。どのような背景があったかは、正確を期するため以前のエントリで紹介した『戦後のタブーを清算するドイツ』三好範英(亜紀書房)よりドイツ人追放問題について書かれている部分を参考資料としてまとめてみました。

領土問題と並んで問題となったのは「追放」問題である。

 第二次大戦中から戦後にかけて、ポンメルン、シュレジエンに幾世代にもわたって移住してきたドイツ人約1500万人(チェコスロバキアのズデーデン地方などのドイツ系住民も含む)が強制的に土地を追われ、西方への逃避行の過程で250万人が死亡したとされる。これをドイツ人「追放」問題という。

 教科書委員会の76年の勧告では、「追放」ではなく「住民移動」という表現が使われ、またその過程で生まれた犠牲者について、その数の具体的な記述もなかった。これはポーランド側の歴史認識にドイツ側がかなり妥協した結果生まれた勧告であったが、これには当然のことながら、ドイツ保守派や実際に追放された人びとで作る「追放者同盟」から猛烈な反発があった。

 2001年の勧告では、この問題について詳細に教えるよう勧めている。そもそもポーランドでは共産圏時代、「追放」の問題はほとんど何も教えられてこなかった。「ポツダム条約に従い、整然と人道的見地から(住民移動が)遂行された」と記されていただけであった。一方ドイツではなんと、教科書には記述はあっても教師が教えようとしなかったのである。

 60年代末から70年代にかけては、西ドイツでも学園紛争の嵐が襲った時代だったが、学生が極度に左傾化した結果、学校では追放者の問題は、ほとんどタブーとなった。多くの教師がその問題を取り上げようとしたが、「自分の歴史観を押し付けようとする(追放者同盟に加担する)冷戦主義者がいる」といって生徒がそれを許さなかった。それからこの問題に触れないという安易なやり方がとられるようになったのである。

 現在はそのようなこともなくなり、ドイツ、ポーランド共に「追放」問題が議論されるようになっている。

歴史問題は、どの国にとっても自分の国を正当化しようと主張しますから、なかなか相手側の主張に合わせることは難しいですね。ましてや、それが戦争に絡むことであれば、被害を受けた側は自分達の主張こそが正しいと言いたいわけです。

ポンメルン、シュレジエンといった地域は戦後ポーランド領に組み込まれた土地ですが、歴史的事実を冷静に見ればもともとポーランド領だとは言い難いものがあります。
現実には、この土地に700年間ドイツ人のみが住んでいたのですが、ポーランドの歴史観は、「もともとスラブ人の土地だったが、一定期間(700年間)ドイツにより占領されていただけだ」というものでした。

たとえば今自分が住んでいる日本国を考えてみればわかりやすいかと思います。
「九州はもともとX民族の土地だったが、1000年間日本人により占領されていただけだから返してくれ」と言われているようなもの。

700年間ドイツ人のみが住んでいた土地を占領とみなすポーランドの主張もすごいものがありますが、さすがにこれに対しドイツは「700年間、ドイツ人だけが移住していたことは歴史的事実。所有権を正当化するために、この土地はポーランド人の土地だったし、今もそうだし、これからもそうだ、という神話がつくられた。ドイツ人が住んでいたということは、無視されるか、矮小化されるか、一時的な占領として説明された」と主張しました。

近年、ポーランド国内から自国史の見直しが始まったり、ドイツとの間で歴史問題が冷静に話し合われるようになったりしたのも、ポーランドが共産党支配から脱却したことが大きかったとは言えますが、それと同時に「あった歴史よりもあるべき歴史」というポーランド側の姿勢が、多少でも変わってきたことが大きいと思います。それでも両国の話し合いは始まったばかりとも言えます。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年3月20日 (木)

納税者不在の議論

道路特定財源、首相「全額一般財源化も」…修正で指針5項目

福田首相は19日夜、ガソリン税の暫定税率を維持する租税特別措置法改正案など税制関連法案の修正に関し、道路特定財源全額の一般財源化を検討する考えを表明した。
 首相は、これまで全額一般財源化に慎重な姿勢を示していたが、税制関連法案の年度内採決に向けて、民主党との協議を行うためには譲歩はやむを得ないと判断したものと見られる。民主党は、暫定税率の廃止と、2008年度からの全額一般財源化を主張しており、修正協議が進展するかどうかは不透明だ。
 首相は19日夜、首相官邸で記者団に「道路特定財源は全額一般財源化も視野に入れて検討していく」と述べた。これに先立ち、首相は同日、首相官邸で自民党の谷垣、公明党の斉藤両政調会長と会談し、谷垣氏らに税制関連法案の修正について5項目の指針を示し、これに沿って修正案の作成や民主党などとの協議を行うよう指示した。
 「道路特定財源の考え方」と題した指針は、〈1〉税制関連法案の年度内成立〈2〉税制の抜本改革を行う際に道路特定財源の一般財源化に向けた見直し〈3〉道路整備中期計画の期間を含めた見直し--等で、これらの内容を与党内調整の上、野党と協議するよう求めた。(以下略)
(Yahoo!ニュース-読売新聞3月19日22時36分配信)

道路特定財源の一般財源化問題は連日のように報道されていますが、なぜかまったく報道されないことがあります。それは納税者側の視点です。

そもそも道路特定財源とは戦後高度成長期に道路整備をするため特別に設けられた税金で、受益者負担の観点から自動車ユーザーに課せられました。当時、自動車は今ほど一般に普及しておらず、受益者負担の考えもやむを得なかったと考えられます。

その後、本来の税率を上回る暫定税率が30年以上課せられ、その間に自動車ユーザーが爆発的に増えたことにより道路特定財源は税収の大きな柱となりました。同時に無駄な道路の建設や本来の趣旨から外れた支出が問題視されています。それ故一般財源化の議論が高まってきたのでしょう。

しかし、どうもこの議論は納税者不在の議論に見えて仕方ありません。必要な道路を作るために支払う税金を自動車ユーザーが負担することに異論はありませんが、道路特定財源の余剰分を単純に一般財源化することには釈然としないものがあります。目的外の支出を特定財源からひも付きで確保するようなものだからです。
それに、一般財源化すれば無駄遣いが一切無くなるという保証はありませんし、一定の枠組みから外れた資金になれば流用されても今より不透明になる可能性があります。

もちろん、自動車ユーザーも生活者の一人ですから、税金が道路だけではなく福祉など国民生活向上のために使われることに頭から反対するものではありません。しかし、筋論としては役割を終えた税金ならば納税者に還元すべきだと思うのです。右から左へ一般財源化すべしという議論の方向性は、税負担の公平性の観点から矛盾しているような気がしてなりません。

最も公平なのは、必要な道路建設のため道路特定財源は残すが適正な税率に引き下げること。そうは言ってもそのままでは歳入不足に陥りますから、不足分は消費税を増税し一般財源に充てれば良いのでは。または、消費税ではなく環境税を新設して地球温暖化防止に役立てるとか。それならば洞爺湖サミットにもかなりアピールできると思います。

しかし、消費税の増税は政治家は口にしたくないでしょうし、環境税だと支出に制限がつけられてしまう。結局自動車ユーザーに負担させたまま一般財源化したいのが本音だと思います。

そもそも、道路特定財源及び暫定税率のあり方と一般財源化の議論は次元が違う問題なのに一緒に論じるところがおかしい。
お金が余っているから無駄な道路の建設や役人の慰安旅行の経費に使われるのであれば、無駄な部分を納税者に返すのが筋。それをいきなり一般財源化してしまおうというのはあまりに乱暴な論理だと思います。
ところが「一般財源化」というと聞こえが良いので、何となく国民にも賛成論が多いのだと思われます。

筋論から言えば矛盾しますが、恐らく自動車ユーザーのほとんどは納得のいく説明とお願いがあれば一般財源化に反対しないでしょう。そのためにも納税者を巻き込んだ議論が必要だと思います。十分な議論のないまま一般財源化すれば、無駄遣いされても文句を言えなくなってしまうかもしれません。

福田首相は民主党などとの協議を行うよう指示したそうですが、納税者不在の議論とならないようお願いしたいと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月19日 (水)

小沢代表の気持ち

日銀総裁、空席確実に…田波氏就任に民主が不同意方針決定

政府は18日、日銀の福井俊彦総裁の後任に元大蔵事務次官の田波耕治・国際協力銀行総裁(68)を、副総裁に元東大教授の西村清彦・日銀政策委員会審議委員(54)を充てる新たな人事案を国会に提示した。
 民主党は同日夜、「財政・金融政策は分離するべきで、旧大蔵省出身者は認められない」として田波氏の総裁就任に同意しない方針を決めた。
 19日の参院本会議で田波氏の総裁就任案は否決され、日銀総裁は19日の福井氏の任期切れに伴い、当面、空席になることがほぼ確実になった。
(Infoseek ニュース-読売新聞2008年3月18日21時9分)

民主党の不同意の原因の一つとして、日銀総裁に必要な資質についてあれこれ言われているようですが、今回の混乱の主原因は民主党内の勢力争いにあるのではないかとは薄々感じます。
すでに一ヶ月以上前のニュースですが、以下のようなニュースがありました。

<<民主党の小沢一郎代表は12日午後の記者会見で、党同意人事検討小委員会の仙谷由人小委員長が、政府・与党内で有力視されている武藤敏郎日銀副総裁の総裁昇格に否定的な考えを示したことについて「個人的な意見だろう」と述べた。(以下略)
(時事ドットコム2008/02/12-19:35)>>
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200802/2008021200787

小沢さんは以前大連立の話が出た時も、こういったどこか投げやりな言葉を吐いてしまうところがありましたが、どうもご自身は武藤総裁の提案に異存はなかったようです。

小沢さんは民主党の代表という立場でありながら、実権は反小沢といわれる仙石由人氏、岡田克也氏などといった方々に握られていて、実際にはご自身の思うようには動けない状態なのでしょう。

大連立は実現しませんでしたが、日銀総裁人事で政府案に妥協すれば再び政府に歩み寄った形になるわけで党内からの批判は避けられません。それならば福田首相とのチキンレースで勝負だ、という考えに変わったということではないでしょうか。

仙石氏らが主張する財政・金融分離論はもっともらしい建前ではありますが、政府に厳しい条件を突きつけると同時に、小沢代表の手足を縛り、福田首相との接触を封じるという効果も狙ったものだとも考えられます。

しかし、今後民主党内で小沢さんの動きを封じる手段も度を越せば、かえって小沢氏の離党という可能性も高くなるかもしれません。それだけ民主党内は不安定要素を抱えています。今後政府側が民主党に妥協し、今回のチキンレースに民主党が勝ったとしても、決して民主党は喜ぶべき状態ではないと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月17日 (月)

鳥たちの不思議な世界

現在、東京大学総合研究博物館で、東京大学創立130周年記念特別展示
「鳥のビオソフィア――山階コレクションへの誘い」展が開催されています。
早速見に行ったのですが、これがまた素晴らしく感動しました。
展示内容についてはリンク先をお読みいただきたいと思います。

標本、剥製、写真など展示物の内容が素晴らしく、ディスプレイが芸術的で、しかも大変見やすく展示されています。これは単なる標本の展示ではなく、文化財でありアートであると言ってよいでしょう。鳥類に興味がある方はもちろんのこと、何気なく訪れた方であっても鳥たちの不思議な世界に必ずハマってしまうと思います。

昭和天皇ゆかりの鳥類剥製標本群を集めたコーナーは特に感動しました。
古めかしい研究室を模したようなつくりの部屋の中には、様々な鳥たちの剥製や器具類が整然と並べられ、古い木製キャビネットの引き出しの中には美しい鳥たちが色褪せることなく眠っています。

標本ですから、もちろん鳥たちは皆死んでいるのですが、目を凝らして見ても、本当に眠っているとしか思えない不思議な世界が広がっています。インコの鮮やかなエメラルドグリーンの羽が一列に並び静かに眠っている様子は、まさに芸術品です。

今回はあまり時間が無く駆け足で見ただけでしたが、必ずもう一度じっくり見に行くつもりです。以前にも書きましたが、東大の博物館はユニークな企画が多く、学術的にも文化的にも見る価値が高いと思います。しかし、あまり知られていないのが残念です。このような素晴らしい展示を無料で見ることができるのですから、是非皆様に足を運んでいただきたいと思います。

Toudai5

博物館へのプロムナード。

Toudai6

大きな鳥が迎えてくれます。

Toudai7

近付くとこんな感じの鳥でした。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年3月16日 (日)

老武者の風格

今日は国立能楽堂で「実盛」を観ました。シテは本田光洋師です。

「六十に余って戦させば 若殿ばらに争いて先を駆けんもおとな気なし また老武者とて侮れられんも口おしかるべし」

実盛が常日頃言っていた言葉です。
「六十歳を超えて戦をすれば、若侍と争って、先陣を競うのも大人気ない。かといって、老武者だと人にあなどられるのも口惜しい」という意味です。

髪の毛と鬚を黒く染めて出陣したのはこういう理由があったからなんですね。また錦の直垂という大将にしか許されない装束で戦に臨んでいます。これは討ち死にすることを覚悟で平宗盛公に願い出たもので、宗盛公も快く許しました。

能舞台での実盛は、白髪の長い髪をなびかせ金箔の装束に身を包んでいました。老武者であるにもかかわらず、大変凛々しく見えました。白州正子さんの本によると、木曽義仲が幼い頃、実盛はすでに白髪であったとのことですので、実盛は若い頃から白髪が老いを象徴しているものとして気にしていたのかもしれません。

「まことに染めて候ひけるぞや。洗はせて御覧候へ」

池で首を洗うと黒く染めた髪が白髪に戻ります。実際の舞台では黒髪が白髪に戻るシーンはありませんが、「武士たるものは誰もがこのようであって欲しい。あっぱれである」と実盛の心意気には木曽殿はじめ一同が涙を流しました。身体は老いても実盛の精神は若武者のままだったのではないでしょうか。

いずれ誰かに殺されるのであれば、義仲殿に殺されたいという実盛の思いは、なかなか現代人には理解し難いものがあると思いますが、哀れにも手塚太郎光盛の手にかかって首をとられた無念さは理解できます。今回の舞台で修羅物の力強さと老武者の悲しさ無念さを自分なりに感じ取ることができたかと思います。

この作品は世阿弥の作ですが、狂言口開で始まる点は修羅能としては異例です。ちなみに口開役のアイ篠原の里人は石田幸雄師でした。

他に能「紅葉狩」(シテ:本田布由樹師)、仕舞四番、狂言「寝音曲」(太郎冠者:野村万作師、主:野村万之介師)がありました。
「寝音曲」の狂言小謡は「海人玉ノ段」でしたね。昨年、野村萬斎師が演じられた時は丁度桜の頃でしたから「咸陽宮琴ノ段」でした。萬斎師の謡も朗々として素晴らしかったのですが、万作、万之介ご両人の「寝音曲」もまた味わい深いものがあり、万作師のこっけいな演技に年配の観客の方々は大爆笑でした。私の隣にいらっしゃった奥様などは、笑いが止まらないといった感じで大うけしてましたね。

『能の物語』白州正子(講談社文芸文庫)1995年、「実盛」より引用

◇「実盛」あらすじ
遊行上人他阿弥陀仏が加賀の篠原で布教したおり、毎日聴聞に来る老人があるが、その姿は上人以外の目に見えない。ある日上人が問いただすと、この地で討死した斎藤実盛の霊だと告げて去る(中入)。上人が法要を営むと、昔の戦陣の姿で実盛の霊が現れ、染めた髪が洗われて白髪に戻った話、錦の直垂を着た話、手塚たちと戦って討死した話などを物語り、なおも回向をたのんで消え去る。
―出典:「能・狂言辞典」編集委員・・・西野春雄+羽田昶(平凡社)1992年―
☆――――――――――――――---------‐‐‐

あ、ここからは妄想です。
本田光洋師演ずる実盛、本当にかっこよかったです。
金箔の装束を身にまとい、白い髪をなびかせ舞台を駆け巡る実盛を観ていたら、小泉元首相を思い出してしまいました。山本一太議員も小泉さんのことを「平成の戦国武将」と叫んでいましたが、確かに選挙の時の勇姿はどこか実盛に通じるところがあるような・・・
すみません、小泉さんが嫌いな人は忘れて下さいね。

国立能楽堂に行く前に東大に行って「山階コレクション」を見てきました。素晴らしい展示でした。これについては明日書きます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

懐かしいポスター

部屋を片付けていて、いつもはまったく触ったことも無いクローゼットの奥を開けてみたら、野村萬斎さんの襲名披露公演のポスターが出てきました。
ひぇ~懐かしい。Syuumei1
このポスターどうしたんだろう、買ったのかな?もらったのかな?
もう全然覚えていないのですが、恐らく襲名披露公演に行った時入手したものと思われます。今見てもなかなか素敵なポスターだと思います。
下の方に富士山の絵がありますが、よく見るとそこには
『MANSAI NOMURA Return from the UK』
と書かれています。
確かに。英国留学から戻られて、あまり間を置かずに襲名披露公演が行われました。
客席で観ているこちらも息苦しくなるほど緊張感みなぎる舞台だったことは覚えています。
萬斎さんの気迫がものすごくて、観終わった後は体中の筋肉が弛緩してしまったようでした。体型も今以上に痩せていらっしゃいましたし、お顔もシャープで鋭利な刃物を思わせる雰囲気。近づいたら斬られるんじゃないか、と思えるほどの緊張感でした。
Syuumei2 あの時の萬斎さんは正直、正しく演ずることで精一杯で、余裕の無さを観客に感じさせてしまったと思います。
あの頃と比べると、今の舞台は同じ緊張感でも心地よい緊張感といった感じですね。

※写真はクリックすると大きくなります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月14日 (金)

小泉元首相が講演

再登板を否定/小泉元首相が講演で

小泉純一郎元首相(衆院神奈川11区)は十三日夜、静岡県浜松市内で講演し、自身の動きに注目が集まることについて、「私は総理を辞めたんですよ。次の総裁選挙に出る気なんて、まったくありません」と再登板を否定した。混迷する国会情勢については、与野党双方が譲歩すべきとの認識を示した。
 記者団が東京から大勢同行してきたことに触れ、「なんなんでしょうね。私はもう過去の人ですよ」などと述べ、あくまで同党の一年生議員中心の応援に徹するとの考えを示した。
 「ねじれ国会」で日銀総裁人事や予算審議が進まないことについては、「政治や経済が混乱する。そろそろお互い政局ばかり考えず、福田総理も小沢代表も胸襟を開いて、譲り合うところは譲り合い、国民生活を前進させる話し合いをしてもらいたい」と政党間の協議を求めていた。
 「小泉チルドレン」代表格の片山さつき氏(静岡7区)の政治資金パーティーで述べた。
(神奈川新聞-2008/03/13)

Koizumi14_2ニュースで見ましたが、小泉さん、全然変わっていないというよりますます若くなった感じがしました。講演会場もすごい人が集まっていましたし、小泉人気は衰えていないようですね。

この神奈川新聞の記事だと、記者団が東京から大勢同行してきたとのこと。小泉さんが動けばメディアも動くということですか。総理を辞めてもこれだけ動向が注目されるのは小泉さんくらいですね。

小泉さんは先日、自民党の古賀選対委員長との会談で、「解散・総選挙の時期は来年のサミット後が望ましい」との認識を示したようですが、片山議員のような、いわゆる小泉直系チルドレンの応援に駆けつけるところをみると、民主党の小沢代表の出方次第では、いつ総選挙があってもおかしくないと内心は思っていらっしゃるような気がします。
政局を読む能力は飛びぬけて優れている小泉さんですから、最近の小沢民主党の態度は闘争心を駆り立てられるものがあるんじゃないでしょうか。
(※画像は13日浜松市での講演会、時事ドットコム2008/03/13-20:13

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月13日 (木)

戯曲を読む

5月にシアターコクーンで行われる「わが魂は輝く水なり」(野村萬斎さん、尾上菊之助さん等出演)ですが、少しは原作を読んでおいた方が良いかと思い清水邦夫氏の戯曲を読み始めたところです。

事前に何も読まず、何の先入観も持たずに観ようかとも思ったのですが、「わが魂~」の舞台は別として斎藤実盛という人物に興味を持ってしまいました。それほど長い作品ではないのですぐに読み終えると思います。

今週末には能「実盛」を観る予定です。最近、修羅物を観ていないので、こちらもとても楽しみにしています。
老将実盛の心意気を共有できればうれしいです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月12日 (水)

ムーバの新規契約を打ち切りへ

ムーバの新規契約を打ち切りへ=ユーザー1000万台強-ドコモ

NTTドコモが、現在同社の主力となっている「FOMA(フォーマ)」に先行する第2世代携帯電話「mova(ムーバ)」の新規契約を在庫限りで打ち切ることが、11日明らかになった。通話や故障修理などの現行サービスは最大で2012年7月まで続けるが、利用者に対しては、第3世代のフォーマへの移行を順次、促していく。
 新規にフォーマ端末に買い替える場合、最新機種の価格は3万~5万円程度だが、分割払いにより初期費用を抑えられる。基本使用料はムーバと同額。通話料に変更はない。さらに、昨年11月以降発売の機種なら、使用料を最大約45%引き下げる料金プランも利用できる。それ以前の機種は引き下げプランはないが、販売店によっては「1円携帯」も残っている。インターネット接続などの通信速度は大幅に向上する利点がある。
 ドコモは既に06年4月に発売した機種で、新規端末の投入を終了。端末を最後まで供給していたパナソニック・モバイルコミュニケーションズ(横浜市)とNEC、富士通も生産を中止し、新規出荷も2007年末までに停止した。
 今年2月末時点のドコモの契約者数のうち、ムーバは1013万6600台まで減少。一方、フォーマは4307万7400台と8割を超える水準に到達し、第3世代への移行が進んでいる。
(Yahoo!ニュース-時事通信3月11日17時2分)

え~告白します。
私の携帯はムーバです。ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

変えなきゃいけないとは思ってるんですけどね、私的に買い替えの優先順位として携帯電話はパソコンやデジカメ以下なんですわ。
友達は私の携帯を見ると「ひぇ~まだこんな古いの使ってるの」と驚きます。
ん、でもちゃんとカメラ付だよ。
壊れてるけどさ・・・ヽ(`Д´)ノウワァァン!! 

故障修理は2012年7月までですか・・・
まぁさすがにそこまで引っ張ろうとは思っていませんが、今はただ単に買い替えが面倒なだけです。

実は、以前FOMAに変えようと決心したことがあるのですが、こんな話を読んでやめました。
某新聞社の記者さんのブログで読んだのですが、「movaからFOMAに変えたらつながりにくくなった。議員会館の中でも格段につながりが悪くなった。壁の厚い国会議事堂内は言うまでも無く、そのため先輩記者にはFOMAからmovaに戻した人がいる」と。
某記者さん、国会内ではauもmovaと比べると今ひとつつながりが悪いとも書いておられました。

天下の国会議事堂でFOMAが使えないとは何たること・・・
と思いますよね。詳しい方の話によると、FOMAのほうが周波数のタイプで音が切れやすいというのは事実のようです。特に国会内は入り組んでいるので携帯には適さない場所らしい。

携帯電話会社や通信方式の違いによって「つながらない場所」がそれぞれ違うので、どの会社のどの方式が一番つながるということは一概には言えないそうです。国会議事堂はたまたまmova形式が一番つながるだけで、日本全国で比べればやはりFOMAやauなどの方式が断然つながるのでしょう。

私みたいな一般人が国会に行っても、携帯はロッカーに預けなければなりませんから関係ないのですが・・・
しかし、永田町界隈でつながらないとちょっと困るなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月10日 (月)

酸素が足りない人たち

参院審議入り、平行線=予算案めぐり与野党

参院予算委員会は10日午後、理事懇談会を開き、2008年度予算案の実質審議入りに向けた協議を再開したが、平行線に終わった。民主党は鴻池祥肇委員長の審議拒否批判発言などを問題視。日銀総裁人事とも絡める姿勢を見せ、審議入りのめどは立たなかった。
 理事懇で、与党は11日からの審議入りを求めた。民主党は、鴻池氏が連日職権で委員会をセットしたことや、審議拒否した同党の対応に関し「幹部の脳みそを検査して、酸素を吹き込んだ方がいい」などと記者団に発言したことを批判。日銀総裁人事で「受け入れ難い案」(同党理事)を提示したことも、実質審議に入れない理由に挙げた。
(Yahoo!ニュース-時事通信3月10日19時8分)

鴻池さんって気が短い人だから、つい本音を言っちゃったのね。映像でも見ましたが、相当お怒りのようでした。しかし、本当のことだから仕方ないと思いますけどね。もし現在のねじれ現象が衆参逆だったらどうですか?自民党が民主党と同じことをするかもしれませんよ。

民主党の皆さんは何をやっても悪いのは与党だと言っていますが、立場が変われば自分達だって今の与党と同じ立場に立たされるのだということが全然わかっていないようです。そこが鴻池さんに言わせれば「酸素が足りない人たち」なのかもしれません。

しかし、ここまできたら予算案にしろ、日銀総裁人事にしろ民主党には民主党の論理で徹底的に拒否して欲しいですね。その結果、国民生活が混乱しようとも、すべての責任は与党にあると主張しているならば、与党に協力する筋合いはどこにも無いのですから。

私は国民の一人として混乱は覚悟していますし、一度そういう痛い現実を突きつけられるのも良いのではないかと思っています。英エコノミスト誌にも「JAPAiN」なんて言われちゃいましたしね。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年3月 9日 (日)

食の安全と食品会社の対応

<味の素冷凍食品>社長、店頭で冷凍ギョーザの安全性PR

日本たばこ産業(JT)が輸入した中国製冷凍ギョーザの中毒事件の影響で売り上げが落ち込んでいるため、味の素冷凍食品の進藤大二社長は8日、千葉県浦安市内の大手スーパーの店頭で、冷凍ギョーザの安全管理体制をPRした。トップセールスで消費者の不安解消を図る狙い。
 進藤社長は社員3人と冷凍食品売り場に立ち、ギョーザの原産地を記載したパンフレットを配りながら、「厳しい基準で管理した原料を使い、国内の自社工場で製造しています」と、消費者に語りかけた。
 同社は4月まで、全国のスーパー約500店に社員を派遣して、消費者に冷凍食品の安全性を訴える。同社の2月の家庭用冷凍食品の売上高は前年同月比約30%減で、「中国製冷凍ギョーザの中毒事件の影響は、今後3カ月以上続くのではないか」とみている。【工藤昭久】
(Infoseek ニュース-2008年3月9日0時44分)

リンク先の記事を見ると、本当に社長さん自らエプロンをして消費者の方に説明しています。味の素冷凍食品というと味の素の系列会社だと思いますが、社名に冷凍食品という名前がつくだけに、今回の毒入りギョーザ事件を受けての売り上げ減少は、相当な痛手だったと思います。

ちょっとこの記事だけではわからないのですが、ギョーザの原産地はどこなのでしょう?
今回の事件を受けて消費者の見る目はこれまで以上に厳しくなっていると思うので、製造地はもちろんのこと、原材料まで生産地を明確に表示する必要があると思います。
味の素というと即席めん「アジアめん」シリーズの製品で、私自身味の素の自主回収に応じた経験があります。

<日本で未承認の遺伝子組み換えのコメ加工品が混入した疑いがあるとして、商品約1万個を自主回収すると発表。加工品は中国製のコメ製めんで、同シリーズのベトナムフォーなど13種類に使用。仕入れ先の森井食品(奈良県桜井市)が輸入し、検疫所の検査で発覚した。混入の時期が不明で、疑いのある商品を回収する。(2007年1月31日毎日新聞)>

新聞記事によるとこういうことだったのですが、あくまで疑わしいという段階であり、遺伝子組み換え米が混入しているものが全くないとは言い切れないため、万全を期して早急に対象商品を回収したということです。

私はベトナムフォーが大好きで、当時カップめん形式のものを何個か買い込んでいました。すでに何度も食べてしまった後でしたので、残りも食べてしまおうかと思ったのですが、味の素側も困っているのだろうと思い着払いで送り返しました。後日味の素から郵便小為替が送られてきました。

自主回収は消費者側も製造者側もものすごく手間がかかるし大変です。送り返すのが面倒で食べてしまった人も多かったのではないでしょうか。
日本という国はこういった事例のように、99.9%白でも疑いを完全に拭い去れないものに対してはここまで厳しい態度で臨むわけです。それが食品であればなおさらです。今回の毒入りギョーザ事件では、中国はこうした日本人の特性をまったく読めなかったわけで、完全に日本人を怒らせてしまいました。
さて、日中両国はどのように決着をつけるつもりなのでしょうか・・・

「アジアめん」自主回収についての味の素側の説明は下記pdfファイルに掲載されています。
 正確を期すためこちらもお読み下さい。
http://www.ajinomoto.co.jp/company/csr/pdf/031-032.pdf

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月 8日 (土)

意外な発見

私は政治家ヲチが好きですが、そうそう毎日面白いネタが転がっているわけでもないので、政治ネタを書くことも多いです。今日だったら「日銀総裁人事」「空転続く参院予算委員会」あたりでしょうか。
う~む、正直書きたくない話題・・・
小泉さんの話題もないし、う~む・・・と思っていたところ私的に「へぇ~」という発見がありました。

私の手元に野村萬斎さんが「野村萬斎襲名披露」を行った当時の写真週刊誌があります。先ほど何気にパラパラと眺めていましたら、萬斎さんの写真に「PHOTO 鴨志田孝一」とあります。
『うぬ、鴨志田・・・どこかで聞いたような・・・』
『ああ~っ、純ちゃんの写真集を出した方ではないか!』
そうなんです。萬斎さんの追っかけ写真を掲載していたのは、小泉元首相の写真集を出したことで有名なカメラマン鴨志田孝一さんだったのです。
いやぁ何という偶然。
鴨志田さんって政治家だけでなくいろいろな人の写真を撮っていたのね。よく考えれば写真家としては別に不思議でも何でもないことなんですけど、ちょっとうれしかったです。

誌面には、襲名披露公演、衣装選び、女子大生への狂言の指導、パソコンの画面に向かっているところ、ジョギング、そして楽屋での野村家の人々といった写真が掲載されていました。
『鴨志田さんって純ちゃんだけじゃなくて萬斎さんも追っかけてたのか・・・』
っていうか能楽堂で襲名披露公演観てたってことじゃないですか。

せっかくなので記事の冒頭を引用します。
<<歌舞伎などと比較すると、狂言にはどうしてもマイナーなイメージがつきまとう。しかし、この人の場合、公演を行えば客席の7~8割が若い女性ファンで埋まり、終了後には、彼を一目見ようと楽屋口に女の子たちが待ち構える。1年間のイギリス留学を終えて8月末に帰国したばかりの野村萬斎(29)。狂言界期待の星は、現在、襲名披露公演の真っ只中である。(FOCUS平成7年11月15日)>>

こうして改めて読むと、いかに当時の人気がすごかったかわかります。今でも能楽堂に行くと女性のお客さんの方が多いなぁとは思いますが、お父上の万作さんのファンの方も多いので年齢層は幅広いと感じます。時折いかにも『萬斎さん好き好き』オーラを放っているお客さんもいらっしゃいますが、全般的には落ち着いた雰囲気かな。もちろん、今でも追っかけファンはいらっしゃるようですが。

と、今日は無理やり政治家と狂言師ネタを書いてみました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月 7日 (金)

鞍馬天狗-「角兵衛獅子 後編」(終)

あぁ、ついに最終回を迎えてしまいました。
し、しかし何なんだ最終回の鞍馬天狗。かっこよすぎるではありませんか!

正直、幾松姐さんがメインに出てきた頃は、ちょっとマタ~リした雰囲気になって緊張感が無くなっていたのですが、最終回は最後まで息もつかせぬ展開ですごく時間が長く感じました。とにかく萬斎さんの鞍馬天狗がかっこよかったです。

米蔵で傷を負っていた時の落ち武者のような厳しい表情とか、局長に呼びかけられて満身創痍の姿で現れたところなど、萬斎さん、すごく色気がありました。
いやぁ久しぶりに萬斎さんに萌えました。惚れました。(笑)
萬斎さんって美しい格好をさせればもちろんキマるのですが、私は今回のようなどこか飢えたような視線の宿る萬斎さんが好きですね。

それに緒方さんの近藤局長も萬斎天狗に負けないくらいかっこよかったです。
「天狗殿、さあ出てこられよ。心配はいらぬ。今この場で貴殿に害をなすものあれば、この近藤が斬る!二言は無い!」
いいなぁ局長~
傷を負った鞍馬天狗との対決は卑怯だとして、対決を延期した局長。男と男の約束って感じがして、思わずグッときてしまいました。
二人の最終決戦では相打ちになりましたが、お互いを見詰め合う視線に愛を感じるんですね、どことなく(笑)。実は仲良しの二人なんじゃないかと・・・

ストーリーの展開も良かったのですが、ロケ地も素晴らしかったです。
彦根城、下鴨神社、西教寺、そして南禅寺・・・
大阪城を模した彦根城のシーンはさすがに迫力がありました。やはりセットと違って本物のお城というのは重厚感、存在感が全然違います。彦根城って素晴らしい!
鞍馬天狗が米蔵の中で苦しんでいるシーンでは思わず「ひこにゃん、天狗さんを助けて~」と叫びたくなりそうでした(笑)

鞍馬天狗と局長の対決シーンは南禅寺で撮影されたようですが、美しく撮れていましたね。殺陣は激しい動きにもかかわらず軽やかで、それが風景に溶け込んで絵のように美しかったです。

あ、そうそう、桂さんのことを忘れてました。
どうも最後までお天気のことしか印象に残っていない桂さん。
「北風が強うなってきた。嵐が来る」
最終回もさりげなくお天気のこと言ってましたね。

さて、鞍馬天狗の正体もバレてしまいましたし、これでは続編はなさそうですが、最後は余韻のあるかっこいい終わり方でした。8回という中途半端な長さの時代劇でしたが、またひとつ野村萬斎さんの新しい魅力を発見できたことでなかなか楽しめた番組でした。萬斎さんには是非時代劇で再び登場願いたいものだと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月 6日 (木)

安倍前首相本格始動

<安倍前首相>本格始動 自民有志の環境勉強会の座長に

昨年9月の首相辞任後、政界の「表舞台」から遠ざかっていた自民党の安倍晋三前首相が、本格的に活動を始めている。5日は、党本部で初会合が開かれた同党有志の勉強会「クールアース50懇話会」で、座長に就任した。6日には、06年9月の党総裁選出に伴って離脱していた町村派の総会に出席し、約1年半ぶりに派閥での活動も再開する。
 2050年に温室効果ガスを半減させる「クールアース50」は、安倍氏が首相時代、今年7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)をにらんで打ち上げた構想だ。安倍氏は懇談会の冒頭、「私が座長になるのがいいことか考えたが、サミットを成功させるのは私たちの責任だ」と語り、サミットへの強い思いをうかがわせた。
 懇話会では、安倍政権で党総務会長の丹羽雄哉元厚相が世話人に就いたほか、同政権の官房長官を務めた塩崎恭久衆院議員、首相補佐官だった世耕弘成参院議員らが参加した。「ポスト福田」をうかがう麻生太郎前幹事長に近い鈴木俊一元環境相が事務局長に就いた。
 このため党内には「再び発言力を強めようと基盤づくりに動き始めた」(閣僚経験者)との見方が出ている。ただ、安倍氏を迎える町村派は福田康夫首相の出身派閥。「安倍氏は突然、首相を辞任し党に大きなダメージを与えた。表舞台に出るのは早すぎる」(中堅)との不満も出ている。【葛西大博】
(Infoseek ニュース-毎日新聞2008年3月5日21時43分)

この記事の最後にある「安倍氏は突然、首相を辞任し党に大きなダメージを与えた。表舞台に出るのは早すぎる」という意見、一般の人の中でもかなり根強くあると思います。
普段政治の話をあまりしない知人と話をしていて安倍さんの話題が出ると、同じような意見を言う人が多いのです。先日は比較的与党を支持している方と話をしていたところ、やはり同じようなことを言われました。その方は「安倍さんのやろうとしていた方向性は決して間違ってはいなかったが、やり方がまずかった」と言っていました。私も同意です。

安倍さんが健康を回復されて活躍できるようになったことは保守派にとっては喜ばしいことですが、厳しい見方をしている方たちも多いということは事実だと思います。
1月末に地元山口にお帰りになった際の地方紙(西日本新聞)では容赦ないことを書かれてしまいました。(以下当該記事より引用)

<<――有権者が感じつつある安倍氏との距離感は地元政界にもあるようで、安倍氏の比例代表中国ブロック転出や、同じ地元の林芳正参院議員の衆院くら替え待望論にもつながっている。安倍氏が昨年12月に1年3カ月ぶりに地元入りした後、頻繁に戻るのも危機感の表れかもしれない。
 安倍氏には地元だけでなく、永田町でも厳しい視線が注がれている。1月中旬に都内で開かれた自民党国会議員のパーティーで「参院では過半数を失ったが、与党として責任を果たさないといけない」とあいさつ。ある党三役経験者は「誰のおかげで、こんなにみんな死ぬ思いをしてると思っているのか」と怒った。――>>
2008/01/27付 西日本新聞朝刊 「お国入り」の事情 安倍前首相

地元の方から『比例区に転出して欲しい』とまで言われているとは、これはかなり厳しいですね。まだまだ安倍さんには批判的な方々が多いということでしょう。あまり急速に表舞台で行動を始めると、反発も多いので注意する必要があります。

安倍さんは、森元首相などから派閥に戻って欲しいといわれ最近派閥へ復活したようですが、これはあくまで福田政権を支えて欲しいという意味でのことだと思います。安倍さんと福田さんは基本的に方向性が違うので、今回の勉強会での復活も「ポスト福田」の動きのように取られかねないので、慎重に行動する必要があると思います。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年3月 5日 (水)

胡錦濤主席の来日時期は?

胡錦濤主席の来日、5月以降に…政府「日程上の問題」と

中国の胡錦濤国家主席の来日時期に関し、日中両国首脳間で「桜の咲くころ」との表現で合意した4月中の実現が難しくなったことが4日、明らかになった。
 外務省幹部は「胡主席は国賓として迎えるため、皇室日程との調整がついていない」と説明している。ただ、中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件などが影響しているとの観測も流れている。
 日中両国は胡主席の来日時期について、4月中旬を軸に調整していた。日本側は、韓国の李明博大統領が訪米の帰路、4月21、22日に来日する方向であることから、胡主席がその直前に来日するよう提案したが、中国側は難色を示したという。
 政府高官は4日、胡主席の来日は5月の大型連休明け以降になるとの見通しを示した。
 その背景には、胡主席来日前の決着を目指した東シナ海のガス田開発を巡る交渉の難航や、ギョーザ中毒事件の捜査をめぐる日中間の摩擦などで、首脳会談の成功をアピールしにくい状況にあることも作用しているとの指摘がある。
(Infoseek ニュース-読売新聞2008年3月4日19時7分)

もうね、胡錦濤さんには無理に来ていただかなくてもいいんじゃないでしょうか。
本当に4月に来日するのかなぁ、と疑っていたのですが、さすがに空気読んできましたね。どうしても来ていただきたい方々が日本の一部にいるのかもしれませんが、ほとんどの国民は歓迎なんてできないと思いますよ。それだけ毒ギョーザ事件というのはおとなしい日本人を怒らせちゃったと思います。

胡錦濤氏の立場も苦しいとは思います。毒ギョーザ事件は最悪のタイミングで起こってしまいましたものね。当初中国側から「中日関係の発展を望まない一部の不満分子による犯行の可能性を排除出来ない」と、中国側の故意を示唆するかのような発言があり、その辺りで決着させる方向性なのかと思っていましたが、ここに来て一転強気の発言が続いています。

どうも中国側が態度を翻したのは、胡錦濤派と反胡錦濤派(江沢民派いわゆる上海閥)との間で激しい権力争いがあったからではないかといわれています。胡錦濤氏が実利主義で日本との関係を改善したいと思っているのは事実かもしれませんが、まだまだ上海閥の勢力は侮れないようで、今回の日本に譲歩した発言は早速、胡錦濤派への攻撃材料として利用されたようです。

上海閥が反日政策を利用して国内をまとめてきたことは有名ですが、長年国民に叩き込まれた反日思想は根強く、胡錦濤氏としても強い態度で日本に臨まざるを得ない状況に追い込まれてしまったようです。
しかし、そういった中国のお家事情は日本にとってはどうだっていいわけで、下手に胡錦濤氏に同情して日本側が譲歩するなどということはあってはいけないと思います。

そもそも胡錦濤氏の来日の時期は安倍前首相の時代に決められたもので、安倍氏の靖国神社の春の例大祭への参拝阻止を狙ったものだとも言われていました。現在の福田首相は靖国参拝をしない理由として「人間関係でも、人のいやがることはしないでしょ。国と国との関係でも同じですよ」と、何が何でも中国の嫌がることはしませんという方ですから、少なくとも福田首相の間はいつ来ていただいても問題ないということですね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月 4日 (火)

民主執行部、週内の審議拒否を決定

民主執行部が協議、週内の国会審議に応じない方針で一致

民主党の小沢代表や鳩山幹事長らは3日、国会内で協議し、少なくとも週内は衆参両院の審議に応じない方針で一致した。
 与党が2008年度予算案と税制関連法案を、民主党など欠席の中で、衆院通過させたことに反発しているためだ。与党が求めているガソリン税の暫定税率維持を含む租税特別措置法改正案の修正協議については、与党側が修正案を示した段階で検討するとした。
 この後、民主、社民、国民新党の野党3党の幹事長は国会内で会談し、「(与党の対応で)年度内に一定の結論を得るとした衆参両院議長あっせんの前提は崩れた」との見方で一致し、審議拒否など、当面の国会対応で足並みをそろえることを確認した。
 民主党の鳩山幹事長は記者団に「議長あっせんを破棄したことに対し、(与党の)明確な謝罪が必要だ」と述べ、与党の謝罪が審議に応じる条件の一つになるとの考えを示した。
(Infoseek ニュース-読売新聞2008年3月3日20時14分)

野党は反対することが仕事だとはいっても、審議に応じた上で反対すべきであって、審議そのものに応じないようでは、彼らに高い歳費を払っている国民としては文句の一つも出ようというものです。

国会における様々な問題については、これまでにも何度か取り上げていて繰り返しになりますが、その一つが国会の会期制にあると思います。日本の国会は会期制を採用しているため、審議日程が予め定められてしまっているのと同じで、少しでも国会が空転するとたちまち法案の採決に支障をきたします。

野党がたびたび審議拒否を持ち出すのも、こうした事情があるからで、それ故会期末になると会期延長でもめるのです。会期制はすでに多くの国で撤廃されている制度で、原則通年審議されるのが普通です。現在の制度を続けるのであれば、問題があれば本体から切り離して特別委員会で審議することを義務化するなど、明確な制度作りが必要なのではないでしょうか。現在のように何でもかんでも予算委員会の中で審議しようとするから、本筋の審議時間が無くなってしまうのです。それが野党の戦術でもあるわけですが・・・

今回問題となっているのは、次年度予算案や税制関連法案といった年度内の採決を目指しているものです。それだけにより厳しい審議日程が求められており、参議院での審議時間を十分に確保するためには、いつまでも衆議院で採決を引き延ばすことはできないという事情がありました。

野党の「審議が尽くされていない」という言い分は、言い換えれば「いつまでも審議をして採決をしない」という戦術ですから仕方ないにしても、現在は参議院で与野党逆転しているわけで、例年と異なりこのままだと税制関連法案が採決できなくなります。

採決できないことで迷惑を被るのは結局国民です。民主党の皆さんは、「参院選の民意は民主党など野党にある」と常々主張していらっしゃいますが、「自分達の主張こそ民意の反映で、そのために政治的空白を生じてもやむを得ない」と、そこまで決意して行動されているのなら、それはなかなかのものだと思います。

「与党の片棒をかついで政策を実現する義理はない」と本気で決意しているのであれば、与党に妥協することなく徹底抗戦してもらいたいものです。その結果、国民生活に混乱を生じても「これこそが民意の反映だ」と言えばよいでしょう。

民主党執行部は「週内の国会審議に応じない方針」と、期限を区切った発言をしていますね。すでにヘタレている感じがしますがどうするのでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月 2日 (日)

ANDYの心象風景

Andy アンディ・サマーズの写真作品展を見に六本木のギャラリーに行ってきました。
彼はポリスのギタリストとしての方がはるかに有名ですが、フォトグラファーとしての経歴も知る人ぞ知るといったものがあります。新しい写真集でも出したのかな、と思ったのですが、今回展示されていた写真は過去に発表された写真集からのものでした。

彼の写真はマン・レイの影響を受けているのではないかと勝手に思っているのですが、もちろんフロイトの理論にも強く影響されているのでしょうけれど、言葉にできないイメージとか感情といったものを、わかりやすく通俗的に表現するのではなく、あえて理解不能なままにしておくことによって、見る側にいろいろ想像させるという手法をとっているのではないかと思うのです。彼が日本の枯山水庭園が好きだというのもよくわかりますね。

彼の音楽もそうですが、非常に想像力を掻き立てられるような旋律で、心地よいとはいえないのですがなぜか忘れられないんですね。耳に来るというより神経を刺激される、そんな感じです。アンディにかかると音楽も写真も精神と物質の間の架け橋になってしまう。本当に不思議な人です。

昔ライブハウスで2度彼の演奏を聴いたことがありますが、ライブだとそういった繊細な部分はあまり印象に残っていません。やはり写真なりアルバムなり作品として残された物の方が彼の世界観をより表しているような気がします。

ANDY SUMMERS写真展は3月10日まで六本木の未来画廊で開催中です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

狂言に登場する妻たち

Gozarunoza39 「ござるの座39th」(国立能楽堂)の感想など・・・
狂言には様々な夫婦が登場しますが、夫婦の力関係でいえば妻の方が強い場合が多いようです。わわしい妻といってしまえば簡単ですが、そういった妻の中にも様々なパターンがあるようです。今回の演目で登場する妻は、強い妻、酒飲みの妻、健気な妻といったところでしょうか。

最初の演目「内沙汰(うちざた)」では、たよりない夫を叱咤激励する強い妻が登場します。妻役の石田幸雄師は強くて怖い妻役に適役だと思いました。狂言の女性役の多くは美男鬘(びなんかずら)という扮装で登場します。これは、頭に白い麻や木綿の布を巻き、両端を頭の左右に長くたらし、両手で持つのです。左右の布で顔の両端が隠れるため、厳つい男性の顔でもあまり目立たないという効果があります。石田幸雄師は美男鬘が非常に似合っており、美男鬘の合間から見える表情は本当に怖い妻そのもの。これではいくら訴訟の稽古だからとはいっても、地頭役を演ずる妻が本当の地頭に思えても無理はありません。思わず怖気づく夫右近を野村萬斎師は非常に素直にかわいらしく、そしてどこか哀愁が漂う表情で演じていらっしゃいました。
妻の前では決して威張ることはできないくせに、妻が去っていた後に指をさす仕草など、観ている観客の私達は思わず笑ってしまうシーンではありますが、右近の心中を察すれば、情けないような悲しいような、それでいて笑ってごまかすしかない複雑な気持ちなのでしょう。男性の方々はどこか身につまされるところがあったのではないでしょうか。
訴訟の稽古で妻が演じる地頭を本物の地頭だと思ってしまうなどということは現実ではありえないのですが、そういった狂言的表現を用いることによって、右近の人の良さを際立たせていたように感じられました。

続いての演目は「因幡堂(いなばどう)」です。
夫(野村万之介師)をだまして被りものをしている(離別した)妻(深田博治師)は、どこか「花子」を思い浮かべてしまいます。この演目に登場する妻は大酒飲みの妻なのですが、それが夫に嫌われた原因であるにもかかわらず、新妻を演じる際にも遠慮なく酒をおかわりするとは、何と厚かましく図太い精神の持ち主なのでしょう。夫も思わず「興の醒め果てたものかな」とあきれますが一向に構わない様子。しかし、自分の大酒飲みを棚に上げて「西門の一の階(きざはし)に立つ女を妻に定めよ」とお告げを下すあたり、夫に未練たっぷりといったところですね。
被りものをとって妻だとわかった瞬間の夫の驚きの表情は見ものです。驚き逃げていく場面がスローモーションで演じられていますが、これは狂言によくみられる表現です。ゆっくりと演じることにより、夫の妻に対する恐怖心がよく表れていると思いました。

休憩に続き「素囃子 男舞」です。
能楽堂でお囃子を聴くのは清々しい気分になります。
お囃子の方々は若手の方々ばかりで、力強く切れのよい響きが耳に心地よかったです。

素囃子に続き最後の演目「塗師平六(ぬしへいろく)」です。
話自体は滑稽ですが、ここに登場する妻は、夫の未熟さを心配するあまり大芝居を打つのです。そんなこととは知らず登場する夫を萬斎師が演じるのですが、最初は軽くてひょうきんな感じであったのが、妻の説得に応じて幽霊を演じることになると、一転して後半は能を模した舞狂言形式に変わります。
この前能「藤戸」を観たばかりですが、ちょっと雰囲気は似ています。黒頭で面も痩男のようなものをつけていました。同じ幽霊でも能と違って多少笑いの部分もあるのですが、もしこの後半の部分だけ観たとしたら、恐らく能の一部だと思ってしまうのではないでしょうか。能のシテ方を萬斎師が演じているといってもいいです。謡いながら舞う萬斎師は華麗でした。また師匠役の野村万作師の味わいのある演技も素晴らしかったです。萬斎師にとってお父上は、実際に狂言師としての師匠であるわけで、お二人が舞台で競演できるとは萬斎師もお幸せな方ですね。もうずいぶん昔のことですが、お二人が「二人袴」を演じられた時のことを思い出してしまいました。

さて、三演目どれも個性的な妻が登場しましたが、共通点は夫への深い愛情があることです。強がりを言って夫の尻を叩いているようでも、それは愛情の裏返しなのです。本当に関心が無くなってしまえば夫が失敗しようが恥をかこうが平気なのではないですか。大好きな夫だからこそ、ああだこうだと夫を叱咤激励するのでしょうね。

ところで、パンフレットの萬斎師のお話によると、「鞍馬天狗」の撮影中に左足の親指の爪をはがしてしまわれたそう。前回のござるの座の直前だったそうで、痛みをこらえての演技だったようですが、まったく気がつきませんでした。気がつかせないようにするところがさすがプロというところでしょうが、実際痛かったでしょうね・・・
また、パンフレットの最後には桂小五郎気象予報士こと石原良純氏が「鞍馬天狗と桂小五郎」と題して寄稿されていました。全然方向性が違うお二人なのでお互いに興味津々のよう。もしかしたら再びお二人の共演がどこかであるかもしれません。

☆――――――――――――――---------‐‐‐
~あらすじ~
<内沙汰(うちざた)>
右近が、伊勢講が成就したので一緒に参宮しようと妻を誘うが、妻は徒歩でいくのは嫌だという。そこで右近は、左近の牛が自分の田を食べたので弁償にその牛をもらい、それに乗っていけばよいといい、公事(裁判)に訴えるために妻を相手に稽古する。初めは、左近の立場になって稽古し、上手に言い分がいえるが、自分の言い分の稽古ではしどろもどろになり、気を失う。

<因幡堂(いなばどう)>
大酒のみの妻をもった夫(シテ)が、妻が実家へ帰っている間に離縁状を送りつけ、新しい妻を得るため因幡堂の薬師に妻乞いにいく。そこへ腹を立てた妻がやってきて、通夜(おこもり)をしている夫に「西門の一の階(きざはし)に立った女を妻にせよ」と薬師になりすまして告げ、自分がその場所へいって被衣(かずき)をかぶって待ち構える。喜んだ夫は、新しい妻だと信じこんで連れ帰る。祝言の盃になるが、女は何杯も飲み干すうえ、顔を見せない。業を煮やした夫がむりやり被衣をとると、もとの妻の顔があらわれ、怒った妻に追いかけられた男は言い訳しながら逃げていく。

<塗師平六(ぬしへいろく)>
都の塗師が、都では仕事がないので、越前に住む弟子の平六(シテ)を訪ねる。商売敵が増えて困ると考えた妻は、平六は死んだといって師匠を追い返そうとする。そこへ仕事場から出てきた平六は、妻に言い含められ幽霊を装い対面することにする。妻と師匠が念仏を唱えていると、幽霊姿の平六があらわれ、塗物の手順によそえて餓鬼道の様子を謡い舞う。

出典
小林 責 監修 油谷光雄 編『狂言ハンドブック』三省堂、1995年

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年3月 1日 (土)

マイノリティの大統領候補

私のお気に入りのコラム、大礒正美先生の「よむ地球きる世界」を久々に紹介したいと思います。
今月は「マイノリティが大統領になる難しさ」と題して、現在ヒートアップ中の米大統領選挙予備選について書かれています。(アドレスは下記参照)
大雑把にまとめると、

■マイノリティが大統領選挙で勝つ可能性は、きわめて低い。
■民主党の候補がどちらに決まるかにかかわらず、共和党のマケイン候補が基本的に有利になった。

ということでしょうか。
実際、現時点で大統領選挙が行われれば、共和党のマケイン候補が勝利するという調査もあるようですから、先生の分析は無視できないものがあります。

興味深かったのは、マイノリティが大統領となったのは過去たった1人。それがIrish Catholicのケネディ大統領であったということです。結局ケネディ氏は暗殺されてしまったわけですが、コラムでも「米国民が大統領に対して、州知事や上院議員などとは違った条件や資質を求めている」と書かれているように、私たち外国人からは窺い知れない何か特別の意識があるのかもしれません。

マケイン候補の最大の欠点は高齢だということですが、このままクリントン氏とオバマ氏の指名争いが夏頃まで続けば、民主党内が分裂状態のまま全国大会に突入することになり、結果的にマケイン候補を利することになります。こうなってくるとコラムにもあるように、民主、共和両党とも副大統領候補が決め手になるのかもしれません。

大礒正美研究室 大礒正美コラム「よむ地球きる世界」
平成20年2月28日
「マイノリティが大統領になる難しさ」
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/5562/column/latest.html

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »