« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »

2007年11月30日 (金)

対テロ新法案の行方

首相、今国会成立方針は不変 対テロ新法案で

福田首相は29日、対テロ新法案の今国会成立を目指す方針について「もちろん変わりはない。まだ会期も十分日にちがある。効率的に審議をしてもらいたい」と述べた。前防衛次官汚職事件を受け、与党内には成立を来年1月の通常国会に先送りすべきだとの声が出ているが、こうした見方を打ち消した。町村官房長官も「仕切り直すという声は聞いたことがない。政府、与党間でずれはない」と指摘した。
(Infoseek ニュース-共同通信2007年11月29日12時40分)

仕切り直すなら何のための会期延長だったのかということになるので、これは福田首相のおっしゃるとおり効率的に審議をして、それでも無理なら会期再延長、三分の二再議決ということでよろしいんじゃないでしょうか。

野党がありとあらゆる手を使って審議引き延ばしを図ってくるのは当たり前。自民党が一時期野党に転落していた時は同じようなことをしていたわけで、そのことで野党を非難しても始まらないと思います。
それよりも現行憲法で定められている再議決規定を使うことさえ許さないような議論の方が問題だと思います。

現行憲法の両議院の規定には不十分な箇所も多く、衆議院の優越を定めた箇所もその一つではないかと言われています。以前のエントリ「参議院の権力は強すぎる」の繰り返しになりますが、再度申し上げたいと思います。(以下当該エントリから抜粋)

そもそもこの憲法第59条第2項の規定、衆議院の優越ではあるのですが、大変ハードルが高い。再議決には衆議院で出席議員の三分の二以上の多数が必要というのはかなり厳しい条件です。

西 修『日本国憲法を考える』(文春新書)によれば次のように書かれています。

<<ときの内閣が安定的に法律を成立させるには、①両院で過半数を制するか、②衆議院で三分の二の多数を確保しておくことが必要になる。逆の面からみれば、野党は参議院で過半数さえ確保すれば、衆議院で三分の一をわずかに超えるだけの議席で内閣提出の法律案を廃案に追いこむことができる。このようなシステムは、内閣不信任権が与えられておらず、また解散の心配のない参議院に不当に大きな権力を付与していることにならないか。>>

西氏によれば、憲法起草者はアメリカ憲法における大統領の法案拒否権規定を模倣したようだが、そもそもこれは大統領と議会との間で意見の不一致があったときの解決方法であって、両院間の関係を規律したものではない。憲法全体の精神にそぐわない非合理的な構造になっている、と指摘しています。

これだけ衆議院に対して厳しい条件をつけられているのですから、今回福田首相が会期再延長をして再議決規定を使ったとしても責められるものではないと思います。
世論の中には『とにかく自民党は悪』というものがあって、憲法で定められていることであっても政府自民党が行使することは許されない、という妙な空気があるような気がします。

確かに長年にわたって議院内閣制ではなく官僚内閣制と皮肉られる状況を作り出してきたのは自民党であり、今回の前防衛次官汚職事件も官僚内閣制の弊害が表れたともいえ、その点は自民党も責められるべきです。

しかし、一方で国会は法律を作るところでもあるので、対テロ新法案についてはきちんと議論されるべきです。
野党の戦術とはいえ、大事な国会日程を本筋から外れた議論ばかりに費やすのはいかがかと思いますが、世論はどう見るのでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月29日 (木)

民主党は本筋の追及に戻るべき

民主・辻氏の参考人招致要求=野党の額賀氏喚問に対抗-自民

自民党の鈴木政二参院国対委員長は28日夕、国会内で民主党の簗瀬進参院国対委員長と会談し、額賀福志郎財務相が防衛専門商社元専務らとの宴席に同席したとされる問題を委員会で追及した辻泰弘民主党参院議員の参考人招致を求める考えを伝えた。しかし、簗瀬氏は「認められない。必要がない」として拒否した。
 辻氏は22日の参院財政金融委員会で、額賀氏に対し「同席者から額賀氏が参加したとの証言を得ている」と質問。額賀氏は否定したが、野党が同氏の証人喚問を議決したため、自民党が辻氏招致で対抗措置を取った形。同党は今後、宴席に同席したとされる民間人の参考人招致も求めていく方針だ。
(Infoseek ニュース-時事通信2007年11月28日20時41分)

民主党に強行採決されて自民党が黙っているはずないですよね。当然こういう展開になると思っていました。あまり民主党がごねると、最後は衆議院で小沢さんを証人喚問しようということになりかねないのですがどうするつもりでしょう。小沢さんは叩けばものすごく埃が出てくる方なので是非やってもらいたいですね。まぁそういうことになったら民主党も終わりますが。

そもそも、疑惑の人物と宴席を共にしていたということが、証人喚問するほどのことなのでしょうか、素朴な疑問なんですけどね。
防衛省発注工事の受注業者などへの便宜供与があったかどうかが最大の疑惑であって、宴席に同席していたかどうかは本筋から外れていることだと思うのですが。

過去にもいろいろな事件で「一緒に写真に写っていたから怪しい」などと一方的に決め付けられることがありましたが、「一緒にいた」ということだけで「悪いことをしていたに違いない」と決め付けるのはあまりに飛躍しすぎなんじゃないでしょうか。

額賀氏と守屋氏、防衛専門商社との結びつきは強かったのかもしれません。何回も宴席を共にしたこともあったでしょう。ただし、民主党が主張している「昨年12月4日の宴席」に関しては額賀氏が出席していなかった可能性が高い。これは今後の動きを見てみないとどうなるのかわかりませんが、自民党が相当強気な態度であることから、守屋氏の証言が誤りだったか、故意に嘘を言った可能性が高いと思われます。

それよりも民主党も追及するのなら本筋を追求して欲しいですね。
たとえば、山田洋行と日本ミライズのことばかり言われていますが、防衛省から仕事をもらっている商社は他にも大手が沢山あるわけで、そういった商社はまったく水増し請求をしていないのかどうか。他の政治家の関与は無かったのか。是非そこまで踏み込んだ追求をしていただきたいものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月28日 (水)

実は小沢代表の方が『不安』です

強気の裏にのぞく不安=読めぬ喚問成果-民主

防衛専門商社「山田洋行」の元専務が出席した宴席に額賀福志郎財務相が同席したとされる問題で参院財政金融委員会は27日、同席を証言した守屋武昌前防衛事務次官と、これを否定する額賀氏の証人喚問実施を野党の賛成多数で議決した。ただ、民主党も守屋氏の証言以外に同席を裏付ける確たる証拠を握っているわけではなく、強硬姿勢の裏に「不安」ものぞいている。
 「アリバイはつくれる。信ぴょう性がない」。民主党の山岡賢次国対委員長は同日の記者会見で、宴席があった夜、額賀氏は別の会合に出ていたとの調査結果を発表した自民党を強くけん制した。平田健二参院幹事長も記者団に「防衛省スキャンダルの解明に反対する与党の気持ちが分からない」と批判してみせた。 
(Infoseek ニュース-時事通信2007年11月27日21時56分)

「額賀氏の証人喚問実施を野党の賛成多数で議決した」そうですが、これは民主党の皆さんが大嫌いな「強行採決」とは言わないのでしょうか?
額賀氏を庇うつもりはまったくありませんが、この民主党の強気の姿勢が裏目に出なければいいなと案じております。

『守屋の証言を裏付ける証人がいると言って出されたのが守屋だった』
という民主党の主張も全くわけわからないものなんですけど・・・
まぁそこは追求しないのがマスコミのお約束なんでしょう。

「アリバイはつくれる。信ぴょう性がない」という山岡国対委員長の言葉も、以前の「堀江メール事件(永田メール事件ともいう)」を思い起こさせるような発言です。
あの事件当時、自分達が怪しげなメールをつかまされ、信憑性の無い証拠をもとに国会を長期にわたって混乱させたことを学習しているならば、このような発言を軽々しく口にすることなどできないはずなのですが。

困りましたねぇ、そこまで民主党が言うのなら、額賀氏もこう言ってみてはいかがでしょう・・・

「どうしたら証拠と認められるのか、知恵を貸してください」と。

さて、国会がグダグダになっているその頃、小沢代表は何をしていたのかといいますと・・・

Ozawaikko 小沢氏がトレンド特別賞 「生活第一」で (共同通信)

「証拠?証人喚問?」
でもそんなの関係ねぇ~ ガハハッ!


何か小沢さん、開き直っちゃってるみたいですね。
民主党の方々は『証拠』のことより、実は小沢さんの方が『不安』だったりして。。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月27日 (火)

候補者選考過程は公開すべき

重複立候補者、比例選の名簿順位で優遇せず…自民選対

自民党の菅義偉選挙対策副委員長は25日、横浜市内で講演し、次期衆院選で小選挙区と比例選に重複立候補する候補者の扱いについて、「今度の選挙では、自民党に(比例選で)優遇する余裕はない。(比例選の名簿は)同じ順番として、小選挙区で徹底して戦い、惜敗率が高い人が議員になっていくのが真の姿だ」と述べ、一部の重複立候補者を比例選の名簿順位で優遇する措置は原則として行わない考えを示した。
 また、昨年復党した郵政造反組との小選挙区での公認調整に関しては、「(2人の候補者が小選挙区と比例選に交互に立候補する)コスタリカは新しく作らない方がいい」と述べ、該当する小選挙区で公認が得られなかった議員には、他の選挙区からの出馬を求める考えを示唆した。
(Infoseek ニュース-読売新聞 2007年11月25日23時00分)

選挙が近いということでしょうか、自民党もいよいよ公認調整が本格化するようです。郵政選挙でいわゆる刺客候補として当選した方々の扱いが注目されますね。郵政造反組を復党させたため、小選挙区で落選し、比例復活した刺客議員の扱いがとりわけ困難な状況となっているようです。

郵政選挙はいわば特殊な選挙であったため、刺客候補が優遇されていたのは仕方が無いことでした。しかし、あれから2年経っているのですから、一年生議員としてそれなりの活動の成果が蓄積されていなければなりません。『何となく2年間代議士をやっていました・・・』だけの方は去っていただくのは当然といえます。
ただし、公認調整が公平な観点から行われるのかどうかは疑問です。

今回の菅選挙対策副委員長の発言は、親分である古賀選挙対策委員長の意向に沿った発言であることは明らかで、『できれば刺客組を小選挙区から排除したい』という考えが透けて見えます。

片山さつき議員のように、僅差でも小選挙区で勝ちあがってきた方には公認を与えざるを得ないと考えますが、難しいのは佐藤ゆかり議員のようなケース。
彼女のように小選挙区で落選し、名簿順位で優遇されて復活当選した議員の場合、小選挙区の当選者で郵政造反復党組の野田聖子議員とどう調整するのか見ものです。

古賀さんは昔から野田議員を応援していましたから、当然野田議員を公認するのでしょう。自民党の広報局長を片山さつき議員から野田議員に変えたのも、古賀さんのバックアップのおかげ。着々と手を打っているようです。

私は郵政造反議員の復党にはあくまで反対の立場だったので、この公認争いについてはものすごくクールな目線で見ているのですが、それでも小選挙区の公認についてはお願いしたいことが一点だけあります。

『公認争いが激しい選挙区については、疑惑を持たれないよう公平の観点から県連単位で予備選挙を行うなど、公正性、透明性を確保して欲しい』

公認決定の選考過程は公開されるべきでしょう。予備選挙で二番手になった候補者は、菅副委員長がおっしゃるように他の選挙区から出馬すればいいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月25日 (日)

PCの無い週末

半年に一回くらいは頭の中を掃除した方がいいと思い、パソコンの無い週末を過ごしました。前回やった時はテレビも見なかったのですが、今回は完全な情報断食というわけでもなく、一日一度はテレビのニュースを見ていたので、大きなニュース程度は知っていました。

う~む、オーストラリアは私の予想以上に大変な状況になったようで・・・
とにもかくにも、ハワードさん、お疲れ様でした。

ネットをやらずにテレビもほとんど見ない状態だと、大きなニュースのヘッドライン程度しか知らないで過ごしてしまうことになります。特に用事で忙しい状態だと、自分から積極的に情報を求めようとしないので、結局メディアの流すニュースだけが唯一の情報源となり、そこで何らかの印象操作をされると、それを鵜呑みにしてしまう危険があると改めて思いました。

実際、そういう状態が3日も続くと、『給油新法?解散?・・・う~んどうでもいいや』という気分になってくるので恐ろしい。もちろん頭の中では今、日本が大変な状態になっているのはわかっているのだけれど、目の前のことに心を奪われているとそういったことは二の次になってしまいます。でも、自分から情報を求めない方たちは案外こういう感覚なのかもしれません。

ネットをやっているとインプットされてくる情報量がすごいので、『いかに無駄な情報を捨て去ることができるのか』が課題ですが、テレビと新聞だけが唯一の情報源というのも少し不安です。そのあたりのバランスをとるのは難しいですね。

パソコンに頼る生活をしている方ほど、一度情報断食をしてみることをお勧めします。
完全に情報を絶つのではなく、テレビと新聞程度の情報は許可というレベルで良いです。
禁断症状が強い方ほど、無駄な情報に振り回されている可能性があります。

写真は週末に立ち寄った横須賀さいかやデパートの海軍カレーです。Kaigun_curry
このカレーをいただくのは2度目。
安くて(゚д゚)ウマー

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月22日 (木)

女性は連休増加に否定的

連休増、女性がより否定的=秋のGW、6割が反対-中央調査社

男性よりも女性の方が連休の増加に否定的-。世論調査機関の中央調査社(東京)が22日公表した祝日に関する調査で、こんな結果が出た。同社は「女性は休みが増えても、家事が増えるからではないか」としている。
 調査結果によると、祝日を月曜日に移して3連休にする「ハッピーマンデー」について、男性は「好ましい」が54%で「好ましくない」に15ポイント差を付けたのに対し、女性は「好ましくない」が45%と「好ましい」を1ポイント上回った。
 秋の祝日を11月上旬にまとめる「秋の大型連休」構想については、全体の63%が「取り入れない方が良い」と回答。男女とも否定意見が肯定意見を上回ったが、両者の差は男性が22ポイントだったのに対し、女性は44ポイントもの開きがあった。
 年間の祝日の日数については、全体の73%が「今のままで良い」と回答した。
 調査は10月、全国の20歳以上の男女を対象に戸別訪問を行い、1347人が回答した。
(Yahoo!ニュース-時事通信11月22日16時1分)

以前何かの番組で聞いたのですが、日本は諸外国に比べてとても祝日が多い国なのだそうです。また「ハッピーマンデー」の実施により、連休の回数も多いんだとか…

『年間の祝日の日数については、全体の73%が「今のままで良い」と回答』しているようですから、もう祝日は増えないかもしれませんね。

私も「秋の大型連休」は不要だと思います。それよりも日本人が先にやるべきなのは「有給休暇の消化」ではないでしょうか。

国が祝日を定めると結局その時期に一斉に国民が休むので、観光地はどこへ行っても混むし、ホテルや旅館の宿泊料も特別料金になってしまいます。

それよりも、働いている人たちが仕事に支障が無い限りいつでも自由に休めるようにすれば、ウィークデイでも観光地に人は来るし、宿泊施設だって稼働率が上がるでしょう。

まぁそういうことを言われ続けても日本企業はなかなか実施しないわけですから、従業員の有給休暇取得にある程度強制力を持たせないといけないのかもしれません。

さて、週末はほぼ情報断食状態になりますので、新規エントリは日曜日以降になるかと思います。よろしくお願い致します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日・ASEAN、EPA正式合意

<ASEAN>首脳会議、EPA合意を歓迎

日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議が21日、シンガポールで開かれた。各国首脳は日本とASEANによる経済連携協定(EPA)の正式合意を確認、合意を歓迎する共同声明を発表した。日本政府は各国の内容点検作業が済み次第、08年中の署名・発効を目指す。
(Infoseek ニュース-毎日新聞2007年11月21日12時33分)

最近国際会議でFTAとかEPAといった言葉がよく出てきますが、何がどう違うのか調べてみました。

経済連携協定
(EPA:Economic Partnership Agreement)
特定の二国間または複数国間で、域内の貿易・投資の自由化・円滑化を促進し、水際および国内の規制の撤廃や各種経済制度の調和等、幅広い経済関係の強化を目的とする協定。

自由貿易協定
(FTA:Free Trade Agreement)
特定の国や地域の間で、物品の関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃することを目的とする協定。経済連携協定の主要な内容の一つ。

こうして比べると、大きな枠組みとしてのEPAの中にFTAが存在するといった感じです。日本はもともとWTOで多国間の経済交渉をしていたのですが、その後二国間FTAを中心とする経済外交に切り替えました。そして、さらにFTAよりもより広範な分野を含むEPAを展開しようとしています。

それでは、なぜ今EPAなのでしょうか。
ドーハラウンドがうまくいっていない現状ではWTO交渉を進めるのは困難です。そのため、WTOを補完する目的でEPAが注目されてきました。また日本にとってEPAが重要な点は、二国間FTAが締結されていない場合、すでに締結済みの他国との間で不利にならないようEPAの締結を進めるべきであるという戦略的な意味合いがあります。

WTOの観点からEPAを考えると、EPAが当初二国間で締結されたとしても、それが世界中の国々に広まればEPAが網の目のように張り巡らされることになり、最終的にはWTOの貿易自由化という目的が達成されるという利点があります。

今回、日本・ASEANのEPAが合意されたわけで、今後はASEAN+3(日中韓)やインド、オーストラリアを含むアジア広域自由貿易圏の形成に向けて交渉が進められることになります。しかし、今後農業分野を中心に交渉が難航されることも予想されます。
特に日本の現在の不安定な政治情勢では、与野党とも農業政策に対して内向きにならざるを得ない傾向で交渉が停滞する可能性があります。

このところ国際社会における日本のプレゼンスは下がる一方ですが、それでも政治、軍事分野に比べれば経済分野はまだまだ高いといえます。農業で足を引っ張ることにより日本が前向きな取り組みができないとしたら国益にとってマイナスです。日本が足踏みをしている間に中国やインドなどが交渉を進める可能性も高いでしょう。日本が経済分野で遅れをとらないためにも交渉にはスピードが求められます。日本はもっと危機感を持つべきです。

参考資料:外交フォーラム2007年10月号(都市出版株式会社)

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年11月21日 (水)

小沢代表の本音

今も大連立が望ましい=「みんなが駄目だから今後はない」-民主・小沢氏

民主党の小沢一郎代表は20日午後の記者会見で、自民、民主両党の大連立構想について「民主党が(政権に)加わることにより、自民党政権では絶対にできないことが実現できるとしたら、国民は喜ぶ。支援がより集まると、今もわたし自身はそう思っている」と述べ、大連立が望ましいとの見解に変わりがないことを明らかにした。
 しかし、小沢氏は「(大連立は)今後はない。政策協議ぐらいはやった方がいいと思ったけど、(党内の)みんなが駄目だと言うんだから駄目。やりません」と述べ、次期衆院選後も含め、党内の反対が強い限り大連立は目指さない方針を強調した。 
(Infoseek ニュース-時事通信2007年11月20日19時49分)

やはり・・・というべきでしょうか。
わがまま小沢さんの本質見たり、ってとこですかね。
『みんなが駄目だと言うんだから駄目』なんて、小さい子がスネているのと同じじゃないですか。『ヤダ、ヤダ!僕ちゃん大連立やりたいんだモン!』って言ってるのと同じでしょ。

民主党支持の皆さんに問いたい。
『本当にこういう人を代表にしていていいんですか?』
こんなに嫌々代表職をやっている方を、今後も腫れ物に触るようにご機嫌をとりながら選挙を戦うつもりなのでしょうか。

小沢氏を批判することは自民党を利することになるからと、民主党内からはこれまで表立った批判は聞こえてきませんでしたが、ついにあの方からこんな発言が・・・

小沢代表の発言について、岡田克也副代表は講演会で「チャンスがあれば(大連立を)やると聞こえる。党の方針にかかわる話なので、きちんと議論しなければならない」と指摘。その上で「選挙で政権交代を目指すのが民主党の方針だ。認識に齟齬(そご)があれば埋める努力をしなければならない」と批判したようです。

先般の小沢騒動で、万一小沢代表が辞任を撤回しなかった場合の後継代表として、真っ先に名前が挙がったのが岡田氏でした。郵政選挙で惨敗し、しばらく表舞台から遠ざかっていた岡田氏ですが、いよいよ活動を開始するようです。

豪腕のメッキがすっかり剥げ落ちてしまった小沢氏、それを見てみぬふりをしている執行部、そして反撃を始めた岡田氏。民主党内も混沌としてきたようです。

こういう状況だと、自民党としては小沢さんが代表でいてもらったほうが民主党の内部分裂を誘発しやすいので都合がいいかもしれません。
『小沢さんは大切にしたほうがいい』とは小泉元総理の言葉。
今となってみるとなかなか意味深な言葉です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月20日 (火)

平松氏支持の理由は?

初当選の平松氏、苦しいかじ取り必至 大阪市長選

自公対民主の激しい戦いになった市長選は、民主が推薦する平松氏が自公推薦の現職、関氏を破り、初当選を決めた。市長選が公選になって以来、初めての民間出身市長の誕生となった。
 市民は、長く続いた助役から市長になる構図を否定し、「民間の目線」を強調した平松氏のフレッシュさを選んだ。職員厚遇問題から不祥事が続いた大阪市の閉塞(へいそく)感が長く行政を担当した関氏にとってマイナスにはたらき、逆に元毎日放送アナウンサーで長く夕方のニュース番組のキャスターを務めた平松氏を押し上げたともいえる。
 選挙戦は、平松氏の高い知名度と、関市政の市政改革で一定の距離を置く形となっていた市労働組合連合会(市労連)や部落解放同盟などの組織がフル稼働する2面作戦が功を奏した。
 しかし、懸念されることは多い。平松氏は自民、公明が多数を占める議会で、民主単独の少数与党となり、苦しいかじ取りを強いられることは間違いない。(後略)
(Yahoo!ニュース-産経新聞11月18日23時15分配信)

地方自治というのは、それぞれの地方に住む方たちが、国の機関によらず自らの手で行政を行うことです。そのため大阪市民の方たちが決められたことを、他の地方の人たちがとやかく言う筋合いではないかもしれません。その地方ごとに固有の問題があり、他の地方の方たちには窺い知れないような深い問題を抱えている場合もあるからです。今回の選挙も地元の方に聞いてみないと平松氏が支持された事情はよくわかりません。

記事によると、平松氏の応援団には市労働組合連合会(市労連)や部落解放同盟などの組織がついていたようですから、単純に考えれば改革が後退した印象があります。
あれだけ不祥事を起こしながらも、その元凶であった労組などの応援を受けた方が当選したのですから、そう思っても仕方がないですね。

早速平松氏は「公約通り、凍結されていた市職員の採用凍結を新年度から解除する」ようです。表向きは「市民サービスのため」とされていますが、恐らく応援団の方たちの圧力があったのでしょう。職員採用には、しばしば特定の人たちの採用枠があるようですから、このまま関氏の行財政改革が続けば、数々の職員厚遇策とともに既得権を失う危機感があったのではないでしょうか。

マスコミは自公対民主という構図で面白おかしく捉えますが、私は国政でも地方自治でも、本当に国民や住民のことを考えて政治を行ってくれるのであれば、政党に拘るつもりはありません。ただし、今回の選挙でも明らかになったように、民主党という政党はどうも一般市民の方に目線が向いているとは思えず、信用できないのです。平松氏は「民間の目線」を強調しているようですが・・・

もちろん、自公が応援していた関氏も長年問題を放置していた責任もあり、また高齢でもあったことから候補者として果たして適任であったのだろうか、という疑問はあります。

最初に書いたように、その地方固有の問題があるので、「弱者」優遇の美名のもとに行われる行き過ぎた優遇施策も、大勢の市民にとって必要悪として容認できるものであるのかもしれません。なぜ平松氏が支持されたのか・・・その辺りの事情は本当に地元の人間でなければわからないところだと思いますがどうなのでしょう・・・

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年11月18日 (日)

民主党内の亀裂

衆院選後の大連立を否定 小沢氏がテレビ番組で見解表明

民主党の小沢一郎代表は18日のフジテレビ番組で、野党が次期衆院選で過半数を取れなかった際の自民党との大連立について「ないのではないか。みんなその方法は取らないというから」と否定的見解を示した。新テロ対策特別措置法案への対応では「ブッシュ米大統領のアフガニスタン、イラク政策は誤りだったと米国でさえ言われている。日本が協力しないからといって、日米関係に影響はない」と述べた。
(Infoseek ニュース-共同通信2007年11月18日12時43分)

Ozawa この番組、用事をしながら見ていたので「あ~小沢さん出てるね~」程度にしか思っていませんでした。「ふ~ん、こんなこと言ってたのか」って感じ。
何かこの発言、投げやりな感じがします。すごく他人事のようにも聞こえるし・・・

『自分は大連立やりたかったけど、みんなが嫌だっていうから、もうそういう話にはならないんでしょ、それが何か?』って感じかな。

この人本当に政権交代する気があるんですかねぇ。
本当に大連立を否定するなら『絶対に無い!』と言うべきでしょう。まだ未練があるようにも聞こえます。

こういう態度を見せ付けられると、やはりあんなみっともないことをしてまで代表に復帰しYhatoyama2 た理由は、一部で噂されているように『参議院から17人連れてきて党に揺さぶりをかけるつもりが全然集まらなかったから』ということだったのかな、と思います。

もちろん鳩山、菅のご両人もそのあたりのシナリオは承知していたはず。
もっと言えば『二人には重要閣僚のポストまで用意されていた』のが真相じゃないかとさえ思っています。

あの騒動の後、微妙に鳩山さんも菅さんもキレが悪い。元気が無い。
自民党への反論も他の議員達のような勢いがなくなってしまった。
鳩山財務相とか菅厚生労働相とか、二人とも一瞬頭の中がバラ色になっていたのかなと疑ってしまいます。

Kan4 以前にも書きましたが、非自民政権を望む方たちの中でも、今回の騒動で小沢氏の本質を見抜いてしまった方ほど彼を許せないし、代表復帰を哀願した鳩山、菅執行部も許せないのです。それは民主党所属議員であれ、支持者であれ同じだと思います。

民主党は小沢氏の代表復帰で表面上は平静さが保たれていますが、内部の亀裂は思いのほか深いのかもしれません。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年11月17日 (土)

鉄筋不足、怖くて住めない

鉄筋不足マンション、購入解約に応じると事業者側

千葉県市川市のJR市川駅前の45階建て超高層マンションで128本の鉄筋が不足していた問題で、分譲マンションの購入者を対象にした説明会が16日、同市内で始まり、事業主側は、希望者には解約に応じる考えを初めて明らかにした。
 購入者からは「納得できない」などと、事業主を非難する声が相次いだ。
 出席者らによると、非公開で行われた説明会では、事業主の清水建設、三井不動産レジデンシャル、野村不動産の3社が、施工ミスの経緯を説明し、謝罪した。
 契約の解約を希望する人には、手付金(購入価格の1割)を返還するとともに、最終的に判断するまで半年程度の期間を設けるとした。
(Infoseek ニュース-読売新聞2007年11月16日23時3分 )

最近いろいろな方面で偽装が問題になっていますが、マンションともなると深刻な問題ですね。一戸建ての住宅なら建て替えることも可能でしょうが、ほとんど完成している高層マンションではそれも難しいでしょう。

ニュースを見ていたら、このマンション購入のために住んでいる家を売って、車まで新しい駐車場用に買い替えたという女性が「怖くて住めない、解約します」と怒りに震えていました。

お怒りはごもっともで、いくら補修して強度的には問題ないなどといっても、ここまで完成している状態でどう補修するのか不明でまったく説得力はありません。一生、鉄筋不足の家に住む不安に比べたら、解約したくなるのも当たり前です。

しかし、解約できる購入者はまだ良いのです。問題は、解約しようにも解約できない事情を抱えた方。たとえば、このマンションの元々の地主さん。
土地を提供して再開発し、権利変換の上、出来上がったマンションの一室をもらう約束の方などは、そこに住むしかないわけです。今更「土地を返してくれ」といっても無理な話で、泣き寝入りするしかないのでしょうね。本当にお気の毒だと思います。

事業主側は施工ミスを認めていますが、最も責任が重いのは施工会社の現場責任者でしょう。ここまで出来上がるまでに何度も工程上の検査があったはず。そこで見逃すとは何事か、そもそも毎日何を監督していたんだ、ということです。

今回は完成前に発覚したので多少は救いがありますが、昨今のように厳しい検査体制でなかった頃のマンションは大丈夫なのかと思ってしまいます。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年11月15日 (木)

サルコジ改革

仏国鉄が全土で無期限スト、パリ市営交通・電力・ガスも

【パリ=林路郎】フランス国鉄労組は13日夜(日本時間14日未明)、全土で無期限ストライキに突入した。
 14日に入って、パリ市営交通と仏電力、ガス両公社の労組もストに加わった。
 いずれの組織も、一部の公務員などが優遇されている年金特別制度の廃止を目指すサルコジ大統領に対し、方針撤回を突き付けており、同大統領は、就任半年で最大の試練に直面した。
 ストに入ったのは、国鉄の主要8労組のうち7組合。一日あたり約700本ある高速鉄道TGVの運行が90本程度に減っているほか、全国の幹線道路で交通渋滞が起きている。
 さらに、サルコジ政権の大学改革構想に反対する学生組織もストに加勢する形で、全国13の大学や鉄道網を封鎖し、機動隊と対峙している。20日以降は、教職員ら他の公務員や、政権の司法改革に反対する法曹関係者らもデモやストを計画。「サルコジ改革反対」で諸勢力が結集しつつある。
(goo ニュース-読売新聞2007年11月14日(水)20:51)

フランスがストで大変なことになっているようです。
フランスのことは詳しくないのですが、労働者の権利が強いという程度は知っています。
どこの国でも年金改革は大変なようですね。
よその国のことながら気になります。

手厚い社会保障、福祉政策の高福祉や公共事業を通じて政府が経済的に介入するのが「大きい政府」とすれば、政府機関の民営化や規制緩和などにより「小さな政府」を目指し、従来政府が担っていた機能を市場に委ねようとするのが新自由主義といわれます。

もちろん、どちらにも長所、短所があるので一概にどちらが優れた制度であるとは決められないのですが、先進国ではいつかは直面する問題です。イギリスはサッチャー時代、アメリカはレーガン時代だったような・・・
日本はバブル崩壊の影響で経済が低迷したことにより、「小さい政府」路線をとらざるを得なくなったわけです。フランスはまだ「大きい政府」なんですね。

サルコジ大統領のスローガンは「もっと働き、もっと稼ごう」です。
これは権利が強い反面、非効率な現在のフランスの労働者を改革させようとするものです。
フランスは労組が強くて、短時間労働や長期休暇が取れるなど、労働者にとっては大変待遇はよいのですが非効率などの欠点もあるようです。

サルコジ大統領はよく小泉元首相と似ているといわれます。
(顔じゃないですよぉ)
サルコジ氏は規制緩和を行い、「民間に任すことが出来るところは民間に」という小泉さんと同じようなことをやろうとしています。
そんなところが郵政民営化を実現した小泉さんと比較されるのでしょう。
特に今回は「聖域」とも言われる公務員の年金改革に手をつけようというのですから抵抗はすさまじいものがあるのだと思います。誰だって特権は奪われたくないですから。

でも、小泉さんだって抜本的な公務員改革には手をつけられませんでした。
手をつけた安倍さんは彼らの逆襲にあって退陣させられたのも記憶に新しいところ。
レジームの転換にはどの国でも大変な抵抗にあうのですね。

一旦職につけば労働者として数々の特権で守られますが、その恩恵に預かれない無職の若者や移民たちはサルコジ氏をどう思っているのでしょうか。
「もっと働き、もっと稼ごう」と考える若者層には人気があるようですが・・・
ここの記事を読むとやはりフランスの労働者は甘やかされているのかな、と思います。

さて、サルコジ氏は改革を成し遂げることができるのでしょうか・・・

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年11月14日 (水)

シンガポールの小泉さん

「改革まだ足りない」小泉元首相、活動活発化の意向

【シンガポール=実森出】自民党の小泉元首相は13日、訪問先のシンガポールで講演し「日本は改革をやりすぎたのではなく、まだ足りないという気持ちで、徐々に発言していきたい」と述べ、構造改革路線の堅持を目指し、政治活動を活発化させる考えを示した。
 小泉氏は「新内閣(福田内閣)が道路特定財源に終止符を打てば一歩前進と言えるが、そうしなければ一歩後退だ」と語った。
 衆参ねじれ国会の現状については、「開かれた議論を促す。政党が建設的な議論をしない限り、有権者は罰を与える」と述べ、与野党間の政策協議を促進すべきだとした。政界再編についても「可能性があるのは明らかだ」との見方を示した。
(Infoseek ニュース-読売新聞2007年11月13日19時42分)

民主党やテロ新法のことはもう言い尽くした感があります。Koizumi9_2_2
私は元々政治家ヲチが好きなので、政治そのものの硬いネタは書きたくなかったのですが、このところの政治のグダグダ状態には言いたいことがたくさんあって、思わず書いてしまいました。

が、少々疲れました。というか、あまりにわけわからん民主党にあきれ果てている状態ですが何か・・・

そんなわけで今日は気分を変えて久々の小泉さんのニュースについて。
と言ってもニュース分析はしませんが。。。
(小泉さんが嫌いな方は無視して下さいね)

Koizumi7 首相退任後初めての外遊ですね~
これまで国内の活動も選挙応援以外は目立った活動はなかったので、いきなり海外で活動再開とは目立ちます。

小泉さんは首相の頃から日本国内よりも海外での評価が高かったような気がします。

各国の大統領、首相たちの間でも人気者で、国際会議では本当に格好良かったです。
絵になる首相って感じでした。

シンガポールで行われた講演はテレビで見ましたが、眼鏡かけてましたね。Koizumi11

ミミ彡  ゚̄ ̄' 〈 ゚̄ ̄ .|ミミ彡 <老眼なの・・・

↑ これ2chで見た時笑っちゃった。

純ちゃんってサングラスも似合うし。
老眼でもカコイイから大丈夫。

シンガポールの講演では主催者から青い靴をプレゼントされていたんだけど、あれはプレスリー好きの小泉さんのために、プレスリーの代表曲「ブルー・スエード・シューズ」にちなんだお土産をあげたようです。喜んでましたね~

Koizumi10_2 シンガポールの次はベトナム政府の招待で同国を訪問し、ズン首相やチェット国家主席らと会談するそうです。帰国予定は17日。

ベトナムのニュースも今から楽しみです。


| | コメント (5) | トラックバック (0)

2007年11月12日 (月)

野党は反対するのが仕事です

テレビ朝日のワイドスクランブルという番組に自民党の山本一太議員、民主党の松原仁議員が出ていて、テロ特新法について議論していました。
松原議員は、国会承認が無いことを理由に新法には当然反対です。

松原議員は「自民党は参議院で否決されることを見越して国会承認をはずしたのが真相だ」と言い、山本議員は「具体的な活動内容が法案に盛り込まれているから、それを審議することで国会のチェック機能が働いており、採決そのものが国会承認と同じ」と反論していました。(ちょっと言い回しは忘れましたが意味はこんな感じでした)

これは松原議員の言い分が正しいです。
国会承認については、新法の話が出始めた頃から言われていたことなので、承知している方も多いのではないでしょうか。
国会承認をはずしたのは、当時もシビリアンコントロール上非常に問題だとされていました。自民党は民主党の賛成を得ることは困難と見て、やむを得ず国会承認をはずしたわけです。

山本議員は松原議員に「では、国会承認事項を盛り込めば、民主党は賛成してくれるのですか?」となぜ聞かなかったのでしょう。松原議員の意見も聞きたかったし。恐らく「防衛省の疑惑解明にまず時間を掛けるべき・・・」とか何とか答えたのだろうとは思いますが。

新法は明日にも衆議院を通過し、いよいよ参院での審議が始まろうとしていますが、民主党はイラク特措法廃止法案を先に審議するようです。時間稼ぎをして新法の審議に入らず時間切れ廃案を狙う民主党の戦略です。戦略というとかっこいいですが、単なる嫌がらせってことですね。小沢代表も今更与党と協調路線は取れないので、改めて全面対決路線で突っ走るしかないんでしょう。
ただし、これは野党としては正しい行動らしい。これは昨日書いた記事の山口教授の意見を読むと理解できます。

≪野党は反対するのが仕事だ。与党の片棒をかついで政策を実現する義理はない≫

彼らの論理からすれば、参院選で自分達を支持してくれた国民の利害を徹底的に主張することこそ正しいことであり、そのために政治的空白が生じてもやむを得ないわけです。

それならば、福田首相は一刻も早く解散して民意を問うことが正しい道だといえます。
そもそも、山口氏ら野党側に立つ人たちからみれば、福田政権は国民の負託を欠いた、正統性なき政権ですから。

選挙の結果与党が勝てば、福田首相は今度こそ民意を反映した正当な首相となりますし、負けた民主党が与党提出法案に反対すれば民意を無視していると主張できるわけです。
この時点(選挙で決着がついた時点)で与党側から野党側に政策協議を持ちかけてもいいんじゃないでしょうか。その時こそ「国民の負託を受けた政権に逆らってもいいんですか?」と言ってやりましょう。

公明党は嫌がるでしょうが、現在の手詰まり感を解消するためにも、直ちに解散し一気に勝負を決するのもありかなと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月11日 (日)

小沢氏続投の賛否

山口二郎・北大教授は、民主党の小沢代表が辞意を撤回した時「大連立の話に乗ったところで、小沢氏の政治生命は終わった。早く次のリーダーを決めて立て直しを図るべきだ」と冷たく言い放っていました。

今回の騒動ではっきりわかったのは、強烈な民主党支持者、しかも「政権交代」という最後の決戦に挑むには小沢氏しかいないと信じきっていた方たちほど裏切られた思いが強いようです。

民主党内には幅広い考えの方たちがいるので、これまでも党内で意見の対立はあったでしょう。それでも一つにまとまることができたのは、「小沢氏でなければ政権交代できない」という共通の思いがあったからです。

ところが、これまでと違うのは、この「小沢に裏切られた」という怒りが、強烈な小沢支持者ほど修復しがたいほどのレベルに達してしまったために、他の消極的小沢支持者との間に深い亀裂を生じさせてしまったことです。

消極的小沢支持者は、内心小沢氏に裏切られたとの思いはあるけれど、それを表面化させて党内がガタガタになるよりも、とにかく一刻も早くこの騒動を終わらせたいという思いのほうが強かったのではないでしょうか。

そのため「この騒動は、小沢氏が自民党や一部のマスコミの陰謀にはめられただけ。辞任を思いとどまってくれたことで、むしろ党内の結束が固まったくらいだ」と小沢氏を庇うことで体裁を取り繕います。
「小沢でいいのか悪いのか」は本来、支持者である国民が決めるべきところ、自分達の党内論理を優先させてしまいました。

しかし、強烈な小沢支持者はこのような手ぬるい対応にはもはや我慢ができません。
小沢氏のやったことは彼らにとって「裏切り、詐欺、インチキ」なのです。
そんな詐欺師を大将に担いで政権交代しようとは、それこそ支持者に対しての裏切りだというわけです。

冒頭の山口教授も、小沢氏には裏切られたとの思いが強いようです。
今日の朝日新聞の朝刊には、今回の騒動について山口教授と姜尚中・東大教授の対談が特集記事として載っており、山口氏はかなり手厳しく民主党を批判しています。

山口氏は私とは考えが異なる方ですが、反対論ながら大変筋道が立っていて説得力があるなぁといつも思います。
山口氏は小泉元首相の私的懇談会「首相公選制を考える懇談会」のメンバーであり、その議論をまとめた『首相公選を考える――その可能性と問題点』(中公新書)の論文は非常に論理的で賛同できました。

朝日新聞の記事には、なぜ山口氏らが自民党のやっていることに反論するのか、野党とはどうあるべきなのかが反対論者としての論理で書かれていて、それなりに納得できるものです。賛成はできませんが・・・
以下2箇所ほど引用します。

≪一部の新聞やテレビは国政が停滞していると非難しているが、国民が参院で与野党を逆転させたということは、法案を簡単には通さない状況を、国民がつくったということでもある。国家の現状は政権交代が可能な二大政党制への必要な過渡期で、意思決定が一時的に不全になるのはやむを得ないコストだと割り切るべきだ。≫

≪政府・与党を批判して追いつめると、国政が停滞するリスクがある。そのリスクをあえてかぶり、一時的に政治が停滞しても「おれがやったら良くなるぞ」という開き直りが必要だ。日本の政治論議の変なところは、野党にも妙に責任をかぶせようとすること。野党は反対するのが仕事だ。与党の片棒をかついで政策を実現する義理はない。政権担当能力というのは日本の特殊な言葉だ。ヨーロッパにはない。≫

山口氏の主張によれば、必要なのは政権交代であって、政権参加ではないということになります。この論理に従えば小沢氏が今回行ったことは到底許されるべきものではなく、政権交代と政権参加の相違を見極めることができなかった小沢氏は、党首としては失格なのです。
民主党の信頼回復のためには、新しい党首を選ぶべきだったのかもしれませんね。

※朝日新聞の記事は2007年11月11日(日):オピニオン 耕論 「政治は大丈夫か」より引用しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月10日 (土)

私は携帯よりPC

携帯に押されて売れないPC、業界団体の対策は?

マイクロソフトと日本のPCメーカー、ハードウェアメーカー、コンテンツプロバイダーなどが中心となって、デジタル機器とコンテンツの枠を超えた楽しみ方をユーザーに提案する「ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)が11月9日に発足した。(中略)WDLC会長に就任したマイクロソフトの執行役 専務 眞柄泰利氏は「携帯電話に押されてPCが売れないと言われている」と指摘。「日本のコンシューマ市場が少しでも明るく、エキサイティングになるよう頑張りたい」とも話し、暗く、停滞していることを示唆した。ソニーの業務執行役員 SVP VAIO事業本部 本部長 石田佳久氏も「携帯電話に押されてPCが大変との話がある」と話した。(後略)
(アットマーク・アイティ2007/11/09)

そうなのか、世間ではPCより携帯電話が売れているのか・・・
私は携帯の文字打ちが遅いのでPCの方が好き。携帯は最低の機能しか使っていません。通話とメールとネットを少々という程度ですから、携帯の新機種が発表されてもほとんど無関心。カメラ機能は壊れているのですが、修理していないくらい無頓着です。

そのため私の携帯は、友人、知人の中で最も古い機種になってしまいました。
さすがに買い換えないとまずいかな~とは思うのですが、やはり優先順位となるとPCになってしまうんですね。

ところが、今PCを買い換えるとなるとWindowsだとOSはVistaになってしまう。これが悩むところ。なぜかVista評判悪いし、売れてないらしいんですよね。わざわざVista用PCのOSをXPに入れ替える方もいるとか・・・

私のメインマシンはXPなんですが、モバイル用PCはなんとMe。AIR-EDGEをつなげて使っていました。(解約したけど)
Meはマイクロソフトのサポートがすでに終了してしまっていて、Me対応のウイルスソフトのウイルスバスター2006の更新も今年の12月31日に終了してしまいます。普段ほとんど使っていないとはいえ、さすがにウイルス対策ができないPCを使い続けることはできないので、いよいよ新しいモバイル用を買わなければならないという状況に追い詰められました。

Vista買ってもいいんですけどね、もしMeのように短い運命をたどるようだと悲しいし・・・
2000もよく使うのですが、Meもせめて2000くらいサポートしてくれてたらなぁと思います。OSの寿命がマイクロソフトの思うがままというのがどうにも納得いかない。

多分来年Vistaを買わざるを得ない状況になるのだと思いますが、その前に懸案事項が・・・
部屋の片隅を占領しているCRT (ブラウン管) モニタ付のWindows95のデスクトップを何とかせねば・・・
液晶モニタが壊れた時、CRTモニタにつないで急場をしのいだことがあって捨てられなかったんですよ。さすがにVista買ったら廃棄処分の運命になりますが。
ところで未だにWindows95を使っている方っていらっしゃるのでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (3)

2007年11月 9日 (金)

民主案を批判する前原氏

前原副代表、新テロ特措法案に対する民主案を批判

民主党の前原誠司副代表は8日、新テロ対策特別措置法案への対案骨子について、「二つ大きな問題点がある。アフガニスタンの現実と乖離(かいり)があり、対米協力の観点も欠けている」と批判した。
 そのうえで、「与野党を超えて、国際貢献のあり方や武器使用基準、憲法解釈を議論し、(武器使用)基準を改正しないと、まともな国際貢献はできない」と指摘した。
 小沢代表が民主党の力量不足を指摘したことについては「天にツバする話だ。代表として言ってはいけないことだ」と苦言を呈した。10日放送のCS放送朝日ニュースターの番組収録で語った。
(goo ニュース:読売新聞2007年11月8日(木)20:57)

民主党はすでに新テロ法案についてやる気をなくしているのではないでしょうか。
前原氏の批判のとおり、アフガニスタンの現実を考えれば、民主党案に無理があるのは明らかです。

確かに、非軍事の平和的な援助ができることが理想ですが、まだまだアフガニスタンには軍事力が必要な段階です。
平和構築のための軍事介入には一見矛盾があるようですが、反テロや人道的介入のため、極めて限定的に軍事力を行使することはやむを得ないことです。
これは国連の「紛争の平和的解決」(武力不行使)原則の例外とされるものでもあります。

ところで、先日小沢代表が辞意撤回会見をする前、ホテルで民主党の幹部連中と会談していましたが、前原氏との会談はたった10分間でした。あの時、小沢氏は前原氏に何を語ったのでしょう。すごく気になります。

『俺は代表職を続ける。民主党から出て行くなら今のうちだ』
な~んて脅したんですかね。
とにかく今回のドタバタで、民主党内の小沢氏に対する温度差が明らかになったのは確かです。

反小沢グループも含め、表面的には全議員一致で小沢続投を支持しているように見せながら、実は得をしたのは前原氏などの反小沢グループだったのではないか、そんな気がします。

なぜなら、小沢氏はこの騒動の結果、党内に与党との政策協議という道筋をつけてしまったため、これまでのような全面対立路線をとることは難しくなったからです。
そこで、この記事のように前原氏は堂々と民主案を批判することができるようになりました。

私は、前原氏をあまり信用していません。
彼の安全保障政策は比較的まともですが、内政に関する考えは民主党左派グループの考えに近いものも多く、絶対支持できないからです。

それでも、自民党にとって前原氏は、政策協議を行う上で非常に取り込みやすい相手だといえます。
民主党は連立協議まで踏み込まないとは言っても、協議を重ねていけばどうしても与党と妥協せざるを得ない場面が増えてくるでしょう。それこそ自民党が狙うところです。

総選挙が行われなければ2年弱、総選挙で自民党が勝てば3年~6年の間衆参のねじれ現象は続くわけで、いずれ連立協議という話が蒸し返されます。その時のため、民主党の切り崩し要員として政策協議を通じて前原氏らを自民党は取り込んでいくのではないでしょうか。
ですから、それに気づいている民主党支持者ほど、今回の小沢騒動に相当怒っているわけです。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2007年11月 8日 (木)

幻のホーム特別公開

銀座線新橋駅「幻のホーム」12月1日から特別公開

東京メトロは12月1日、昭和14年1月から8カ月間だけ使用された銀座線新橋駅の「幻のホーム」を特別公開する。地下鉄開通80周年イベントの一環で2年半ぶりの公開となり、銀座線旧型電車を模したラッピング車両も展示する。
 銀座線は当時、新橋を起点に私鉄2社が浅草間と渋谷間をそれぞれ営業し、直通運転が始まるまで別々にホームを設置していた。現在「幻のホーム」は車庫や会議室になっているが、安全上の理由から関係者以外は入れない。
 参加希望者は郵便はがきに人数(1組3人まで)、代表者の郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、その他の参加者の氏名、年齢を明記のうえ、〒110-8614 東京メトロ「80周年記念新橋駅幻のホーム公開」係まで。
 15日必着。150人限定で応募多数の場合は抽選となる。問い合わせは東京メトロ(電)03・3941・2004(午前9時~午後8時)。
(Yahoo!ニュース:産経新聞11月7日17時41分)

「安全上の理由から関係者以外は入れない」
そう言われると余計に見たくなります。
東京の地下には謎が沢山あって、様々な理由で一般に公開されていない部分が多いという話は、東京の地下に詳しい秋庭 俊氏の著書を数冊読んで知りました。
国会議事堂周辺の地下は謎だらけのようです。秋庭氏の本を読んでからは、駅の構造などを注意深く観察するようになりました。
地下マニアという方たちもいるそうですから、きっとそういう方たちはこの特別公開に応募するのでしょうね。絶対に応募者多数で抽選になると思います。
こういう機会はめったにないので、行ける方はかなりラッキーだと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 7日 (水)

小沢氏辞意撤回

<民主・小沢代表>辞意撤回「もう一度頑張りたい」

民主党の小沢一郎代表は6日夜、鳩山由紀夫幹事長らに対し、辞意を撤回する意向を伝えた。鳩山氏らが続投を求める意見が党内の大勢を占めていることを伝え、翻意を改めて促したところ、小沢氏は「恥をさらすようだが、皆さんの意向を受けて、ぜひもう一度頑張りたい」と慰留を受け入れる考えを表明した。(以下略)
(Yahoo!ニュース:毎日新聞11月6日21時11分)

辞意撤回ですか・・・
小沢代表はこうなることを見越して辞意表明の会見を行ったのでしょうか。

しかし、この騒動で民主党への期待値は大きく下がってしまいました。
小沢氏以外に人材がいないという情けない党内事情も露呈したし。
引きこもった小沢氏を、なんとか表に出そうと哀願し、ひれ伏しまくった執行部の姿を見て、支持者達はどう思ったのでしょう。

これで小沢氏は、今まで以上に民主党を自由に操れることになりました。
気に入らなければいつでも『辞めてやるっ!』ってキレちゃえばいいんだし。
さて小沢戦略の次の一手は何か・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 6日 (火)

小沢氏は辞意を撤回するのか

民主党の鳩山幹事長は、小沢代表に代表職に留まるよう慰留したそうですが、回答を留保しているようです。小沢氏はこの要請に応じるのでしょうか。

小沢氏は昨日の会見で、
「民主党はさまざまな面で力量不足。国民からも『本当に政権担当能力があるのか』と疑問が提起され続け、次期総選挙での勝利は大変厳しい情勢にある」
と、自ら率いる党をここまで厳しく分析しています。

民主党の議員や支持者の方々は認めたくないかもしれませんが、これは極めて正しい分析です。
例えば、次期総選挙について考えてみましょう。
衆議院480議席の過半数は241議席。2005年の衆院選で自民党が獲得した議席は296議席。その後、郵政造反組復党などの結果、現在の議席は306 305議席です。
それに比べて民主党の現有議席は112 113議席です。
(現有議席についてはYahoo!みんなの政治 - 衆議院の議席配分参照)
平成19年9月4日現在
(資料:衆議院HP、会派名及び会派別所属議員数

自民党が過半数割れするためには65議席減らす必要がありますが、民主党が過半数を得るには128議席増やす必要があります。
小泉チルドレンが全員落選してもなお40議席以上勝つ必要があるわけで、現有議席が倍になっても過半数には至らないのです。
自民党が議席を減らすのは確実だとは言っても、過半数割れするというのは現実的ではありません。

参議院選挙で勝利したとはいっても、さすがに小沢氏はそう簡単に衆院選で勝てるとは思えなかった。参院選の勝利に浮かれている議員達を見るにつけ、危機感を感じていたのだと思います。

しかし、ここまで言われてもなお小沢氏を慰留しなければならないほど、民主党は小沢氏に未練があるのでしょうか。
報道によると小沢氏が辞意を撤回する可能性はかなりあるようです。

もし民主党が再び小沢氏を代表として受け入れるのであれば、彼のリアリストとしての考えを理解できなければやっていけないのではないでしょうか。
鳩山由紀夫氏は自由党との合流時、小沢氏についてこんな風に語っています。

≪小沢さんはリアリストでパワーゲームをご存じなので、政策的に多少違っても乗り越えて一つになる努力をしない限り政権は取れないと考えている。そのためには社民党とも組むという論理だ。しかし、先日も小沢さんと酒を飲みながら議論したが、私と違うところはそこだ。政権を取らねばならないが、そのために社民系の勢力が加わることで国民に「あの政党は何を考えているか分からない」と思われたら結果としてマイナスだと思う。≫
2003年9月4日毎日新聞夕刊の記事が鳩山氏のHPに掲載されています

今読むとなかなかおもしろい記事です。
≪憲法を改正して、自衛隊の位置付けを明確にし、国際的な役割を果たすための自衛隊の海外派遣がどのような場合に認められるかをはっきりさせるべきだ≫ともおっしゃっていますね。
小沢氏の政治手法に関しては、この頃から様々な心の葛藤があったようです。

民主党の方々が、『明日にでも政権交代できる、国民は皆民主党政権を望んでいる』、と脳内お花畑状態である限り、リアリストの小沢氏にはついていけないのではないでしょうか。
実際、あの頭の固そうな執行部の皆さんに、そんな大きな決断などできるはずがないと、すでに小沢氏は見限っているように思えるのですが。
さて、明日の展開はどうなりますことか・・・

※2007年11月9日、衆議院の会派別所属議員数を訂正しました。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年11月 4日 (日)

「まさか」の坂

小沢代表が辞意表明。
「まさか」の坂はこれだったのか・・・

「人生には上り坂もあれば、下り坂もある。もう一つは『まさか』という坂だ」
「自民党はこの敗北に耐えられるのか、民主党はこの勝利に耐えられるのか」

こう言っていたのは小泉元総理。
小泉さんの予言は当たってしまったというべきか・・・

小沢氏の辞意表明の背景には、記者会見で明らかにされた表向きの理由の他に、様々な裏事情があるのでしょう。

①自民党との連立政権構想をめぐり、党内を混乱させた責任をとる。
②防衛商社「山田洋行」等、防衛省を巡る様々な疑惑で、与党にとんでもないネタを握られていた。
③健康上の理由。

①は表向きの理由。
しかし、あの会見を見る限り、どうも小沢氏は民主党執行部の政局の読めなさにつくづく愛想が尽きたという感じがしました。
「連立は拒否するけれど政策協議には応じる 」としておけばよかったものの、すべてを速攻で否定してしまったのは民主党の戦略ミスだと思います。
連立が現実的な選択肢でないにしても、少なくとも重要案件に限っての協議に応じる姿勢を見せれば民主党が主導権を握ることができますし、政権担当能力をアピールすることもできます。
何でも反対の姿勢が、逆に民主党を苦しい立場に追い詰めているということに気がつかないとは困ったものです。
『もう少し執行部の連中は賢いかと思った。愛想が尽きた・・・』
小沢氏の本音はこんなところなのではないでしょうか。

②は福田首相としてはあまり追求したくないネタだったと思います。
なぜなら、この問題に突っ込むと、自民党も相当な返り血を浴びる可能性が高いからです。
しかし、小沢氏の対応によっては福田氏も爆弾を炸裂させる覚悟はできていたんじゃないでしょうか。そのあたりの二人の心理戦の駆け引きを想像すると、相当凄みのある対決だったと思います。

私は最終的には③が最大の理由だったのではないかと見ています。
限界寸前の身体に鞭打ちながら党首会談に向かう小沢氏には、悲壮感すら漂っていました。
安倍前首相も倒れる寸前まで頑張りましたが、あの時散々批判したマスコミは、今回の小沢氏の辞意表明をどう伝えるのでしょうか。

また明日以降様々な動きが出てくると思いますので、続報を待ちたいと思います。
それにしても、こういう日本の政治状況を国際社会はどのように捉えるのか気になります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 3日 (土)

二度目の党首会談

福田首相と小沢代表による二度目の党首会談は、福田氏の連立政権樹立に向けた政策協議要請に対し小沢氏が拒否するという驚きの展開となりました。
福田首相は連立という形をどういう意味で小沢氏に持ちかけたのでしょうか。

連立にも長期的なものと短期的なものがあります。
それには総選挙がいつ行われるかということが密接にかかわってきます。
民主党としては参議院選挙の勢いを保ったまま一気に勝負を決したいと考えているので、解散の時期が延びれば延びるほど与党を利することになり、そのような長期的連立には否定的だと思われます。

もちろん、その辺は福田氏も承知しているので、今回小沢氏に提案したのは短期的なものだと思います。
早期に総選挙を行うとの前提で、重要案件に限って政策協議を行い短期的な連立を組む。
これならば小沢氏も受けると読んだのではないでしょうか。

密室の会談であっただけに、すべては憶測でしか語れないのですが、伊吹幹事長が同席した際の報告からそのあたりの雰囲気が読み取れます。
中日新聞の朝刊にはこんな記事がありました。

<<首相は会談で、インド洋での海上自衛隊による給油活動の早期再開に向けて「小沢氏が言うように、国連決議で認められた活動に限ることを前提に、恒久法をつくることができるかを検討したい」と提案した。
 会談に同席した自民党の伊吹文明幹事長から報告を受けた公明党の北側一雄幹事長によると、小沢氏はこれに対し、民主党の主張を取り入れて恒久法を検討するなら、新テロ対策特別措置法案の成立に協力する意向を示したという。>>
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007110302061413.html

『・・・民主党の主張を取り入れて恒久法を検討するなら、新テロ対策特別措置法案の成立に協力する意向を示したという・・・』
これは小沢氏の側からすればものすごい歩み寄りだと思うのですが、なぜもっと大きく報道されないのでしょう。

結果的に民主党としては連立の申し出を拒否したわけですが、小沢氏個人はこの案件に限っての連立なり政策協議には相当前向きだったようです。
福田氏の核心をついた提案に小沢氏は思わず動揺してしまい、その場で「連立拒否」を即答できなかったと思われます。

小沢氏が「党に持ち帰り協議する」とした時点で、彼は相当ダメージを負ってしまいました。
これは豪腕小沢のイメージと大きくかけ離れたものであり、民主党内からも不信感はもたれるし相当なマイナスであったことに違いありません。

逆に案外したたかだったのが福田首相です。
小沢氏を二度も密室の会談に引き込んだことと、小沢氏を狼狽させるほど突っ込んだやり取りをしたようであることから、なかなか油断のならない政治家であると感じます。

知人は福田氏のことを「久々に胆識のある政治家を見た」と言っていました。
胆識とは、三識といわれる「知識」「見識」「胆識」の一つで、東洋思想家の安岡正篤氏の言葉のようです。
知識はいろいろな情報を知っていること。見識はその情報について自分の考えを持っていること。胆識は見識に基づいたことを実行できる力を持っていることです。行動力といってもいいかもしれません。

私は福田氏は嫌いではありませんが、そこまで高く評価していなかったので、ちょっと褒めすぎかなとも思ったのですが、党首会談すら拒否された安倍前首相と比べると、やはり福田氏には何か安倍氏に無いものを身につけていたのだと感じます。
少なくとも小沢氏にとって福田氏は、「政治家」として認められる相手なのでしょう。

民主党が連立を拒否したことにより、テロ特新法は衆議院での再可決で成立させることしかできなくなりました。
自民党にしてみれば、ここまで自民党が譲歩したのに民主党が拒否したという形を作ることができたわけで、野党は問責決議を出しにくくなったと見ることもできます。

民主党は「連立は拒否するけれど政策協議には応じる 」としておけばよかったものの、すべてを否定してしまったので、真剣に対案を作る必要があります。
連立しない、協議もしない、対案は出さない、法案が通らないのはすべて与党のせい、しかし、問責決議はします、で国民は納得するのでしょうか。

小沢さん、本当はものすごく体調が悪いんじゃないだろうか・・・
そんな気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 2日 (金)

今は様子見

<テロ対策特措法>期限切れ…党首会談控え与野党とも様子見

テロ対策特別措置法に基づくインド洋での海上自衛隊の給油活動が1日期限切れを迎えたことで「活動の早期再開」を強調する与党に対し、民主党は「期限切れの理由は政府・与党の対応にある」と反論した。ただ2日に予定されている福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表の党首会談を控え、与野党とも様子見をしているのが本音だ。
 「(新テロ対策特措法案は)衆院に戻って、3分の2の多数で処理することになるのではないか。そこまで円満に国会で審議していきたい」
 自民党の山崎拓前副総裁は1日の派閥総会であいさつし、新テロ対策特措法案を民主党が参院で否決後、衆院で再可決できるとの見通しを示した。党首会談を受けて、民主党が再可決を黙認するとの期待を示したものだ。しかし明確な根拠を示したわけではない。自民党の伊吹文明幹事長は1日、党本部でのあいさつで「党利党略のために困らせ解散に追い込むのはいかがか」と改めて民主党をけん制した。
 一方、民主党の対応も定まっていない。菅直人代表代行は1日の記者会見で「民主党が審議を引き延ばしたからではなく、政府・与党が無策だった結果ということは十分理解いただきたい」と強調した。
 民主党は、自衛艦がインド洋から引き揚げる様子などが報道されることで世論の批判が向くことを恐れていた。しかし30日の党首会談後、与党との対決ムードが和らいだこともあり、中堅幹部は「これなら逃げるが勝ちだ」と話す。政府・与党の新法成立への強硬姿勢が見えないことを幸いに、撤収につながった責任の所在をあいまいにしようとしている。【大貫智子、小林多美子】
(Yahoo!ニュース毎日新聞11月1日19時58分配信)

民主党の山岡国対委員長や菅代表代行は盛んに「期限切れの理由は政府・与党の対応にある」と反論していましたね。
この記事にもあるように、本当は世論の批判が怖かったんでしょう。
また、民主党中堅幹部の「これなら逃げるが勝ちだ」発言、ひどいですね。
このあたりに民主党の本音があるのだとしたら、自民党の山崎拓前副総裁が言うように衆院の再可決は可能かもしれません。
福田首相の対話路線によって自民・民主両党の対決ムードが和らいだのであれば、先日の党首会談は民主党に良い逃げ道を作ってあげたという効果もありそうです。
参議院で一旦否決させて民主党の面子を立てることはできますから。

ただし、そう簡単にいくとは思えないんですよね。
小沢代表が何を考えているのか全然読めません。
小沢氏はあくまで「衆院選で過半数を取ること」を目標にしていると言っています。
これはこれまでの読み通り、徹底的に反対路線を貫いて与党を解散に追い込もうということなのでしょうか。
しかし、同時に小沢氏は「国際貢献や平和維持のために基本法を作るのは、わたしの年来の主張」とも発言しているので、与野党で合意する可能性はありそうです。
まったくどこに本音があるのかわかりません。

小泉内閣当時は与野党間にしろ政府与党間にしろ、少なくとも表面的には目に見える形で政治が動いていたように感じたので(実際には裏取引がいろいろとあったのかもしれませんが)、どうも福田・小沢両氏のやっていることは、昔の自民党と野党の関係に戻ってしまったかのようで、すっきりしません。
政局好きの小泉さんならこんな時どう動いたんだろうか・・・なんて考えてしまうんですよね。

とりあえず二度目の党首会談の行方を見守るしかないですね。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年11月 1日 (木)

世論はどう反応するか

11月8日にも初訪日 給油継続求め米国防長官

【ワシントン30日共同】ゲーツ米国防長官は11月上旬に就任以来初めて日本を訪問し、福田康夫首相や石破茂防衛相と会談、インド洋での給油活動の継続を要請する。国防総省当局者が30日、明らかにした。別の関係筋によると、訪日は東アジア外遊の一環。長官は11月3日にも米国を出発し、中国と韓国を訪れた後、日本には同8日ごろ、立ち寄る見通しだ。
(goo ニュース共同通信2007年10月31日(水)13:15)

海上自衛隊の補給活動の重要性を訴えるため、米英独など各国の駐日大使らが説明会を開いたばかりですが、今度は米国防長官自らお願いにいらっしゃるようです。
これまでも、国連安保理が海上自衛隊の給油活動に感謝決議を行ったり、シーファー米大使やドイツのメルケル首相が民主党の小沢代表に協力を求めたりと様々な動きがありました。
2日には福田首相と小沢代表の二度目の党首会談が行われ、福田首相から再度給油活動に関して協力を求めるようです。

しかし、恐らく小沢氏の考えは変わらないでしょう。
これほど各方面から小沢氏が圧力を掛けられても考えを変えようとしないのは、小沢氏の戦略が「福田首相を衆議院の解散に追い込む」という一点に尽きるからです。
そのため、給油活動の意義だの、日本の国際貢献はどうあるべきなのかという、問題の本質を論じていても無駄だということ。何が何でも反対という対決路線こそ最も効果的だと小沢氏は考えているようです。

私は以前から「粛々と衆議院で再議決すればよい」と思っているのですが、この考えは甘いのでしょうか。
確かに与党には、衆議院再議決→問責決議→解散 という流れになるのを恐れている議員も多いようです。逆に野党としては「どうぞ、どうぞ再議決して下さいね」と首相をワナにはめるために再議決カードを出させようと誘導する戦略もあるわけです。

問責決議に法的拘束力が無いとはいっても首相への影響は大きく、結果的に解散への道筋をつけることになるのであれば、この手にはうかうか乗れません。
自民党の山本一太議員はご自身のブログで、こんな風に書いています。

<<参院で総理への問責決議案が出されたら、当然、国会は空転する。問題は、その時に世論がどう反応するか、だ。「民主党はけしからん!早く国会へ戻るべきだ」となるのか、それとも、「混乱を収拾するためにも、国民の信を問うべきだ!」となるのか...。何度も言っているように、自分は後者だと思う。政治(特に政局)に、楽観的な見方は禁物だ!>>

私は世論は前者だと思うのですが、甘いですかね・・・
どうも政治ネタばかり考えていると、時々普通の方たちの考えとずれてしまうことがあるので、時々周りの人に意見を聞いてみるのですが・・・

この件に関してある人は「世論は与党に批判的な方向に向かうだろう」と言っていました。
その理由は、「マスコミが再議決に批判的な方向へ誘導するに違いない。給油活動が日本にとって重要な国際貢献であることよりも、再議決が与党の横暴だという論調になるのではないか」と言うことでした。
う~ん、またしてもマスコミの世論誘導ですか・・・
確かにそういう方向に行きそうです。

私はあるテレビ業界の方のブログで読んだこの言葉が忘れられません。
『人口比3割くらいの「だまされやすいバカ」をいかにハメるかという論理が、ごく自然にシステムとして業界の体質になり、ますますその傾向に拍車がかかっている』

時代の変化と共に視聴者も相当メディアリテラシーを身に着けてきたと思いますが、テレビの報道を鵜呑みにしなくなった7割の人たちよりも、今は残りの3割の人たちをいかに洗脳させるかという方向性に変わってきているということ。そして、その3割が世論として形成されてしまうのですから怖いです。

話があちらこちらに飛んでしまいましたが、給油活動の話に戻します。
現時点での給油新法への賛成が反対より上回っているとはいえ、絶対的な賛成の数字に至っていないというのは、これが安全保障問題だからではないかと考えます。

もしこれが年金問題のような身近な問題であれば、賛成反対の比率はもっと大きかったと思いますし、国民の関心ももっと高かったでしょう。
日本人が長い間安全保障問題について正面から取り組んでこなかったことと、危機に直面した経験がなかったことが、関心の低さにつながっているのだと思います。

最近は、日本のシーレーンがズタボロになるくらい恐ろしい経験をしないと、日本人は覚醒しないのではないかという気がしてきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »