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2007年4月30日 (月)

魂の領域

4月29日は昭和の日ですが、一日前の28日は何の日かご存知ですか?
4月28日は日本の主権回復記念日です。サンフランシスコ講和条約が発効した昭和27年のこの日、日本は敗戦後の米国軍による占領から開放され、晴れて主権国家に復しました。国家にとって非常に重要な日であるにもかかわらず、大多数の国民はこのことを知りません。

この日は「昭和で最も大事な日」であり、この日を国民の祝日とし、国政にたずさわる政治家は与野党問わずこの日に靖国神社に参拝すべし、と主張していらっしゃる評論家の井尻千男氏が、靖国神社発行の冊子「靖国」に寄稿されていらっしゃいます。その中で国家の最高指揮官たるものはいかにあるべきか、について述べられている部分を引用させていただきます。

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・・・(前略)中国政府が国策としての反日という鉾をおさめたのは、小泉純一郎総理がともあれ在任中に毎年欠かさず靖國神社に参拝し、それに呼応するかたちで草莽の靖國参拝が年々増加したからであった。
 中国政府の要人は、そこに日本人の団結心の強さと決意のかたさを読み取り、鉾をおさめるほかなかったのである。戦後六十年にしてはじめて靖國神社というものが外交力を発揮した瞬間だった、と私は解釈している。(中略)
 戦後六十余年、靖國神社に祀られている英霊の遺族、親族も当然六十余年の歳月を重ね、幽明境を異にする。したがって直近の関係者はこれから急速に減少する。やがて零になる。この不可避の変化に対応するがごとくにして、靖國神社と一般国民との関係が濃くなりつつある。
 その質的変化をたしかなものにした最大の功労者が小泉前総理である。毎年一回、靖國神社参拝を実行した総理と、それに反発した中韓両国の横ヤリによって、靖國神社と一般国民との関係がより濃いものになった。この微妙な変化を見落としてはならない。英霊に対する哀悼の意に加えて、結束のシンボル、愛国心のシンボルになりつつあるということである。(中略)
 小泉純一郎前総理の人気の秘密はさまざまに論じられてきたが、私の見るところ最大の要因は靖國神社の参拝だった。この一点が日本国民の琴線に触れたのである。決して郵政民営化等々の政策ではなかったのだ。つまり最高指揮官たる者は魂の領域において国民の信頼を勝ち得なければならないということだ。
 政治家が政策に知恵をしぼるのは当然のことではあるが、いかなる政策にも一長一短があるぐらいのことは国民も知っている。みな相対評価の内側のことだ。したがって政治家の人気の秘密は、その政治家の精神的内面から発してくるものなのである。
 安倍総理の人気、あるいは安倍内閣の支持率が低落傾向にある。なぜか。人格的表現が足りないからだ、と私は思う。(中略)
 靖國神社の参拝にしても、「行ったか行かなかったかを明らかにしない」という言い方は逃げである。(後略)・・・
(靖国神社社報「靖国」平成19年4月号)


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『最高指揮官たる者は魂の領域において国民の信頼を勝ち得なければならない』
安倍総理にも是非そうなっていただきたいと思います。

私は今月も満開の桜の日に参拝して参りましたが、いつも参拝するたびに不安になることがあります。
直近の関係者がこれから急速に減少し、やがて零になる日がやってきた時に、一般国民は別として、天皇陛下も総理大臣も参拝していただけないままであれば、一体どなたが国家として英霊の魂の平安を祈るのであろうかと。

仮に日本が国家戦略として靖国神社からA級戦犯を分祀する、あるいはそれができないのであれば天皇陛下も総理大臣も一切参拝を中止するということを決定したとします。
これは「日本人が自らの手で歴史問題を解決したこと」になり、今後日本国に対する不当な要求は一切受け付けないという強い決意を示すことになります。

私は、国家の最高指揮官たる総理大臣が自国の国民を守るために決断することであれば、「参拝しない」という結論も受け入れます。日本国民を、いつまでも続く苦しみから本当に守ってくれるのであれば、という条件付ですが。

日本と盛んに比較されるドイツ政府は、現在に至るまで民族全体としての「道徳的責任」は負っていません(「集団の罪」を自ら認めない)。敗戦国民がこういう罪を認める恐ろしさをドイツ人は骨の髄まで知っているからです。

国民をいつまでも続く苦しみから守るためにドイツの最高指揮官は「道徳的責任」としては関係諸国に決して謝罪しない。非常に慎重に言葉を選んでいます。償うのはあくまで「政治的責任」であってそれはお金による償いだと割り切っています。

さて、日本に自ら歴史問題の決着をつけてもらっては困るのが中国、韓国ですね。特に中国。
中国は、「靖国カード」を失っても間違いなく「尖閣諸島などの領土問題カード」等、次々と別のカードを切ってくるでしょう。なにしろ「日本に対しては、歴史問題を終始強調し、しかも永遠に言い続けなければならない」と言っている国ですから。

これは中国の言う歴史問題とは、政治主導の単なる外交の一つであると自ら白状したわけで、そのような国の戦略に我が国が配慮する必要などどこにもないのではありませんか。

安倍総理が魂の領域において国民の信頼を勝ち得たいのであれば、靖国参拝についても自らきちんと結論を出すべきで、曖昧戦略は失敗だったと思います。

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