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2007年3月30日 (金)

テレビを捨てる日

フジサンケイ ビジネスアイという新聞の毎週金曜日に、麻生千晶氏の「メディア斬り」というコラムがあります。(残念ながらWEB上に記事はありません)
いつも辛口の内容で、メディアをバッサリ斬ってくれるので気持ちいいのですが、今日は「懲りないテレビは捨てられる」と題して、例の関西テレビの番組捏造問題絡みのご意見が載っていました。

記事の中で麻生氏は『巨大な金が集まるテレビ会社は、免許で守られ、危機感も切迫感もないのである。この懲りない性癖はよほど痛い目に遭わないと変わらないと、民放連は関テレの除名処分を決めたが、私はテレビ界全体に危機感が欠けていて、懲りていないと感じている。なぜなら、私は今、ネットでデジタルラジオを見聞きし、携帯電話で放送を聴いたり情報を仕入れている。業界の周辺にいるプロの私でさえ、全身マルチメディアチックになっているのに、民放のボスたるキー局の人たちが高をくくっていていいのだろうか。ネット頼りの若者たちはニュースまでPCで読んで新聞を捨てた。次はテレビを捨てるかもしれないのだ。』と言っています。

2chなどから受ける印象だと、ニュース番組に関してはすでにテレビは捨てられていると言っていいんじゃないでしょうか。小泉政権時代にメディア・リテラシー(マスメディアの記事を見分ける能力)を持つ人が増加したこともあって、メディアによる印象操作に簡単に惑わされなくなりましたもの。

Tナントカとか、TV朝ナントカといった局が恐ろしく偏向していることは承知しながら(ある意味ネタとして)見ていますが、最近ひどいのがNなんとかという某公共放送のニュース。ここ1年くらいの間の偏向度合いは見ていて耐えられない。何か局内の強力な意思が働いて編集されているとしか思えないんですけど・・・だからすぐにスイッチをOFFにしてしまうし、なるべく見ないようにしています。(もう受信料払いたくない気分!)

そんな感じでここのところ報道番組に関してはTVを見なくなってしまいました。麻生氏がおっしゃるようにネットで十分事足ります。それでもドラマは「のだめ~」とか「ハケン~」とか「華麗なる~」などなど面白いものが結構あるので見てましたけどね。これでドラマも面白くなくなったら、いくら無料でも地上波は人気なくなると思いますが。

そうなると、お金払ってでも見たい番組だけ見るというスカパーなんかの加入者が増えちゃうでしょ。(実際にe2 by スカパー!の加入者は順調に増えているらしい)
メディアの方たちはもっと謙虚に視聴者の声に耳を傾け危機感を持たないと、気がついた時にはテレビの前には誰もいなくなっていたなんて展開になり兼ねませんが、どうですか?

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2007年3月28日 (水)

記者会見が怖い

以前、こちらのエントリーでも紹介させていただいた大礒先生のコラムですが、昨日更新された最新版記事「首相訪米の最難関・ホワイトハウス記者会見」(07/03/27)はなかなか興味深い記事でした。一部抜粋させていただきます。

『米議会下院外交委に再提出されたいわゆる「慰安婦決議案」が、あたかも正義そのものであるかのようにフレームアップされ、安倍訪米に向けて議会とマスコミが手ぐすね引いて待ちかまえる態勢ができあがった。
日本側の対応は全く目を覆いたくなるような拙劣さで現在に至っている。このままでは日米首脳会談のあと、大統領と首相が並んで記者会見するときの修羅場が今からありありと浮かんでくる。記者たちは安倍首相に対して容赦なく慰安婦問題だけについて質問攻めにするにちがいない。
アメリカのジャーナリストは、日本と違って、会談の内容や両国間の重要問題、その合意や異見について質問するべきだとは考えないのが普通だ。いきなり大統領にゲストとは何の関係もない内政問題を質すなど日常茶飯事である。
したがって、4月下旬に予定されている安倍訪米の際は、会談の内容など誰も関心を持たず、慰安婦問題を両首脳にぶつけ、両者の認識の違いを浮き彫りにしようと誰もが画策するだろう。』

私は大礒先生の考えにほぼ同意で、4月下旬から予定されている安倍総理の訪米は、あまりに時期が遅すぎたのではないかと思っています。昨年秋に米国の中間選挙があったことを考慮しても、年明け早々に行こうと思えば行けたはず。しかも、やっと決まった4月末から連休にかけての訪米日程が、米国側の都合でやや早まり4月26日からになりました。

その米国側の都合というのが、「英国のエリザベス女王ら他国の要人が訪米を検討している」(政府筋)ということらしい。
えぇーっブッシュさん、これがジュンイチローだったらエリザベス女王なんて後回しでしょ(*´Д`*)

一旦決まった外交日程が変わるというのはあまりないことで、何か日本の首相が訪米することをそれほど重要視していないような雰囲気を感じます。
昨年APECで安倍・ブッシュ会談が行われた時は良い感じだったのに・・・

あれから日米情勢がすっかり変化してしまいましたね。
共和党は中間選挙で負けたことによって六者会合の方向性も変化してしまったし、日本側でも久間防衛相の相次ぐ不適切発言や、慰安婦問題での戦略ミスなどで米国側に不信感を持たれてしまった。
何か首相が変わってたった半年なのにどうしちゃったんだ!というほど変わってしまいました。あんなに楽しかった記者会見が修羅場を見ることになるかもしれないとは・・・うぅっ

大礒先生のおっしゃる通り、ホワイトハウスの記者会見では安倍総理に厳しい質問が浴びせられると思いますが、捏造された情報で日本人の名誉が不当に貶められていることに対しては毅然として反論していただきたいと願っています。(それがまた火に油を注いだりするかもですがil||li _| ̄|○ il||li)

私も購入しましたが、大礒先生の最新刊、オススメです。

大礒正美のよむ地球きる世界――日本はどうなる編
http://homepage2.nifty.com/sai/mart/sb02.html

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2007年3月26日 (月)

誰もがパパラッチ

日本経済新聞(2007年3月22日:夕刊)にこんな記事が載っていました。(WEB上に記事が見当たらないので紙面から一部転載します)
『撮りたいときにいつでも撮れる。カメラ付き携帯電話やデジタルカメラなど機器の進化で撮影は日常的な行為になった。手軽に記録を残せるメリットは大きいが、一方で撮影マナーが追いついていない面もある。誰でもパパラッチになりうる状況をどうとらえればよいのか』

記事の中では、ある有名レストランの例として、来店者の中に携帯電話などで料理を撮影するケースが相次ぎ、それをブログに無断で公開され、それをきっかけに店内での撮影禁止に踏み切った事例、また、授業参観でビデオ撮影をする親の事例などが取り上げられていました。
こうなってきたことの背景には、ブログに画像を載せると、アクセス件数や閲覧者の書き込みなどで反応が即座に分かるので、撮影により熱心になってしまうのだろうと記事では分析しています。
自分では気がつかないうちに周囲に迷惑をかけている場合があるので気をつけないといけませんね。

また、記事にも書かれていましたが「著作権侵害の恐れがないかどうか」も注意点です。
記事の中で弁護士の福井健策先生は「キャラクターグッズのような著作物と考えられる物を撮影して無断でブログに公表することは、引用を除き現行の法律ではできない」とおっしゃっています。
でも、何が著作物に当たるかという判断は難しいようなので、「著作権者に一声かけて許可を得るのが無難」だそうです。

私もこういう写真を撮っている人を何回か見ました。
あるレストランで食事をしていた時、隣のテーブルに若い男性が一人で座りました。私の座っている位置から彼の席が正面であったため、見るとは無しに見ていました。しばらくして彼の注文の品が運ばれてきたところ、彼はおもむろにデジカメを取り出しお料理をパシャパシャと撮影し始めました・・・

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2007年3月21日 (水)

続花の乱

花の乱の放送時、かなり萬斎さんにハマっていたこともあって、私としては珍しく「NHK大河ドラマストーリー」というムックまで買ってしまいました。久しぶりに読もうかな、と思って探したらありました。しかも萬斎さん関連の雑誌とかも一緒に出てきてびっくり。「へぇ~私ってこんなに萬斎ファンだったのねー」と我ながらちとはずかすぃ・・・

その中に当時の雑誌「FOCUS」が2冊あって、両方とも『〝追っかけ〟もいる狂言師』として萬斎さんが紹介されていました。最近の動向はさっぱりわからないのですが、今でも〝追っかけ〟さんはいるんでしょうか?

英国留学前「婦人公論」に載ったインタビュー記事も今読むと面白いです。

好きな色は舞台では黄色だけれど、普段の洋服ならピンク、苺ミルクのような少し白みがかったピンクのジャケットや、魚の鯛のような桜色の服が好きだとか・・・

話を元に戻しますが、せっかくストーリーブックを見つけたので、萬斎さんのところだけ内容をご紹介します。

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2007年3月18日 (日)

花の乱

今スカパーの時代劇チャンネルでNHK大河ドラマ「花の乱」を放送しているのですが、もう嬉しくて嬉しくて毎回録画して見ています。あぁ~スカパーに入っていてよかったぁ~
なぜそんなに嬉しいかと言うと、若かりし頃の(いえいえ今でもお若いですが)野村萬斎さんが細川勝元役で出演されているからです。

このドラマ、10数年以上前のドラマで、当時も見ていたのですが、最初の10話くらい過ぎてから見始めたんですよね。だから今回スカパーで再放送をやると知った時、思わず「バンザ~イ!」って叫んじゃいました。
当時は萬斎さんのセリフの声の響きの良さ、立ち居振る舞いの美しさに毎回毎回圧倒されて夢中になって見ていました。これがきっかけで萬斎さんの舞台をよく見に行くようになったんです。

初めてご覧になる方もいらっしゃると思うので、あまり書くとネタバレしてしまうので詳しく書きませんが、ある回の萬斎さん演ずる細川勝元があまりに無常観漂うお姿だったので、侘びしさが胸にこみ上げてきて、TVの前でしばし呆然とするほど感動してしまいました。「龍安寺」の石庭が出てくる場面なんですが・・・

私がこれほど感動することってあまり無いんですけどね、彼の優雅繊細な姿の中に、どことなくものの哀れとでもいう侘びしさを感じてしまいました。もうすっかり萬斎さんにハマってしまって、直接彼とは関係ないのですが、細川勝元が建立した「龍安寺」の石庭関連の本を読んだり、勝元や「応仁の乱」のことを調べたり・・・

もう私の中ではすっかり萬斎=勝元状態でした☆――---‐

私がこれほどまで感動したので、萬斎ファンの方で、今回始めて「花の乱」をご覧になる方は相当期待してもいいと断言します。
とにかく萬斎かこええー!(*´д⊂ くぅ~~っ!

このドラマ、実は歴代の大河ドラマの中ですごく視聴率が悪かったらしいです。私としては毎回、毎回感動して見ていたのですごく不思議なんですけどね。
能楽指導は観世清和氏でお能のシーンもよく出てくるので、能狂言ファンの方は必見かも。また、少女時代の日野富子を松たか子さん、青年時代の足利義政を市川新之助さん(現、海老蔵)を見ることができるのも嬉しいです。お二人とも美しい!

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2007年3月12日 (月)

魔王と変化の鳥

土曜日に国立能楽堂で「松山天狗」という能を観ました。
現在では金剛流のみに残る珍しい能であるため、以前から観たいと思っていたのですがなかなか観る機会が訪れず、今回非常に期待しておりました。
傷心の崇徳上皇の悲しみ、怒り、恨みの場から一転して天狗たちの豪快、華麗な舞の世界へ移り変わるダイナミックな展開は観る者を飽きさせず、久しぶりに能の世界を堪能致しました。

上田秋成の「雨月物語」の中に「白峰」という短編がありますが、これは「松山天狗」等の影響をうけて書かれたのであろうとされています。
「白峰」は「雨月物語」の中でも非常に好きな話の一つで、何度か読んではいたのですが、今回の演能後、改めて読み直してみました。

保元の乱における崇徳上皇の恨みは尽きませんでしたが、それでも自分はもう都へは帰れる機会はない、それならば来世の安楽のためにと思い大乗経五部(法華経・華厳経・大集経・般若経・涅槃経)を写経し「都へ納めさせて欲しい」と弟の仁和寺上首覚性法新親王のもとへ、経に添えてつぎの和歌を送ります。

 浜千鳥跡はみやこにかよへども
    身は松山に音をのみぞ鳴く

ところが、少納言信西が「これは主上をのろい、天下をのろう心で送られたのかもしれない」と邪推したため、後白河院から送り返されてしまいます。
『自分も悪かった、それでも悔い改め罪ほろぼしとして心を込めて写経したのだ、それを突き返すとは・・・』
その時の崇徳上皇の悲しみと怒りの心中いかばかりかと察します。

怒り狂う上皇の御霊を目の前にして、西行法師が詠んだのが次の和歌です。

 よしや君 昔の玉の床とても
    かからんのちは 何にかはせん

死んでしまえば、天皇であっても人はみな同じです。
皇位に執着することなど忘れてお心を鎮めてください、ということでしょうか。
非常に味わい深い歌で、さすがの上皇も心を動かされ天狗たちと共に夜明けの虚空に飛び去っていきます。

この能はもちろんシテの崇徳上皇が主役なのですが、「松山天狗」という曲名にも現れているように、もう一方の主役は「天狗」です。
後場で華麗な舞を披露する天狗たちの中に「相模坊」という天狗がいます。
この天狗は白峯相模坊といって、崇徳上皇が讃岐の国で激しい恨みを抱いたまま亡くなられた時、上皇をなぐさめる為に相模の大山から白峯に移って来た天狗です。

話は飛びますが、日本五大天狗 とは白峰山の相模坊、大峰山の前鬼、鞍馬山の僧正坊 、五剣山の中将坊、象頭山の金剛坊のことだそうです。
天狗って一種の怪物ですが、どこか愛嬌があると思いませんか?
羽団扇を使いながら舞う天狗たちの姿は豪快そのもの。
怨霊となった崇徳上皇の御霊もさぞかし慰められたことでしょう。
しばしの間、遠い保元の乱の時代へ思いをはせました。

~「松山天狗」のあらすじ~

西行が、讃岐国松山に悲憤憂悶の生涯を閉じた崇徳院の廟に詣でるべく、配所を訪れ、行き合いの老人に白峰の陵に案内される。
老人は、人も通わぬ鄙の住いで、新院が存命中は逆鱗しきりであり、叡慮をなぐさめるものは白峰の相模坊(天狗)と、従う小天狗どもばかりであったことを語り、姿を消した(中入り)。
その夜の西行の夢に新院が現れ、都をしのんで舞の袖を返す(早舞)うち、志を得なかった悲憤がつのり、怒りを表すや、山風荒く、雷鳴しきりのうちに天狗どもが飛翔し、叡慮をなぐさめる(舞働)のだった。
―出典:「能・狂言辞典」編集委員・・・西野春雄+羽田昶(平凡社)1992年―

舞台となった香川県坂出市のHPに非常にわかりやすいあらすじが掲載されていますのでこちらも御覧下さい。
http://www.city.sakaide.lg.jp/soshiki/bunkashinkou/minwatengu3.html

白峰寺の紹介もあります。
http://www.city.sakaide.lg.jp/soshiki/bunkashinkou/siromineji.html

「雨月物語 角川文庫」(現代語訳つき)がおすすめです。昨年改訂版が発売されたようです。
自宅には1959年刊行版があるのですが、改訂版も買ってみたいと思います。

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